50坪の外壁塗装費用と相場

延べ坪50坪の建物で行う外壁塗装は、施工金額が100~170万円を超えることも珍しくありません。

 

しかし同じ大きさの建物で行われた外壁塗装の相場価格さえわかっていれば、無駄のない適正価格で安全に工事を行うことができます。

50坪の外壁塗装費用の相場を知って、業者選びや相見積もりの参考にしましょう。

■50坪の施工価格相場

外壁塗装の費用は選んだ塗料のグレードで変動します。

フッ素系塗料や光触媒塗料など、グレードが高い塗料を選ぶほど施工価格は高くなりますが、上位塗料は紫外線に強いため耐久性も色も長持ちします。

 

50坪住宅ではシリコン系塗料以上のグレードがよく選ばれています。

※記載している価格相場は、足場設置、養生、高圧洗浄、下地補修費用を含む、外壁単体の施工価格です。

塗料の種類 価格相場
アクリル塗料 96万円
ウレタン塗料 112万円
シリコン塗料 120万円
フッ素塗料 136万円
断熱塗料 144万円
光触媒塗料 160万円

50坪の建物で屋根塗装も行った場合は、上記価格に対し約20~30万円追加されます。

■55坪の施工価格相場

続いて、50坪よりもやや大きい55坪の価格相場も見てみましょう。

※記載している金額は、足場設置、養生、高圧洗浄、下地補修費用を含む、外壁単体の施工価格です。

塗料の種類 価格相場
アクリル塗料 102万円
ウレタン塗料 120万円
シリコン塗料 128万円
フッ素塗料 142万円
断熱塗料 149万円
光触媒塗料 168万円

50坪の建物で屋根塗装も行った場合は、上記価格に対し約20~30万円追加されます。

■50坪・55坪の塗装費用の求め方

塗装にかかる費用は「塗装する面積(塗り面積)」と「作業項目ごとの㎡あたりの施工単価」を使って計算します。

計算式を覚えておくと、業者選びで見積もりを見るときに価格の根拠を調べられるようになります。

1.家の塗装面積を計算する

塗装面積とは、窓や玄関ドアなどの開口部を除く、塗装が必要な部分の面積のことです。

建物の開口部の量は建築基準法で上限と下限が定められていますので、計算式を使えば窓を除いたおよその面積を求めることができます。

 

塗装面積を計算するためには、まず建物の延べ床面積を「坪」から「㎡」に直します。

●坪数を延べ床面積に変換

1坪は3.3㎡ですので、坪数に3.3を乗じて延べ床面積を求めます。

  • 50坪×3=165㎡
  • 55坪×3=181㎡

これが建物の延床面積です。

●延床面積に係数を乗じて塗装面積を求める

㎡の延べ床面積に係数を乗じることで、およその塗装面積を導き出すことができます。

使用する係数は1.2~1.4です。

 

50坪や55坪など比較的大き目の建物では、小さい係数を使うとほぼ実測値に近い数値になります。

ここでは係数1.2を使います。

  • 50坪の塗装面積:165㎡×2=198㎡
  • 55坪の塗装面積:181㎡×2=217㎡

これが50坪と55坪における、概算の塗装面積です。

 

実際に塗装面積を求めるときは建物の図面が使われます。

外壁塗装業者に建物の現地調査を依頼すると「建物の高さがわかる立面図」と、「外壁の長さがわかる平面図」を提出するよう言われます。

 

係数を使った計算式だけで塗装面積を求める業者もいますが、塗装面積は施工費用の根拠となる重要な数字です。

できるだけ図面を使用して、正確な面積を計算してくれる業者を選んだ方がよいでしょう。

2.塗装工事の内訳を知る

ここでは、外壁塗装に必要な作業の㎡あたりの施工単価の相場をご紹介します。

施工単価に塗装面積を乗じると、建物ごとの施工費用を計算できます。

 

外壁塗装の内訳は、以下の5項目で構成されています。

  • 足場設置
  • 飛散防止ネット設置
  • 高圧洗浄
  • 下地処理
  • 塗装作業(3回塗り)

塗装業者から見積もりを渡されたときは、上記5つの項目が含まれていることを必ずチェックしなくてはなりません。

ひとつでも欠けると安全に工事が行えなくなってしまいます。

 

また、建物の形状や劣化状況によって行う作業の種類や量は変わります。

例えば、シーリングが少ないモルタル壁に比べると、目地にシーリングが沢山詰められているサイディング壁はシーリング補修の量が増えて下地調整費用が高くなります。

 

各作業の種類はカッコ内に記載していますので、見積もりにどの種類が記載されているかまでチェックしておきましょう。

工事項目 ㎡あたりの施工単価
足場設置費用

(単管足場)

700~800円
足場設置費用

(枠組み足場)

1,000~1,500円
足場設置費用

(くさび式足場)

900~1,200円
飛散防止ネット設置費用 150~200円
高圧洗浄費用

(水道水)

200円
高圧洗浄費用

(バイオ洗浄)

300~500円
下地調整費用

(シーリング補修)

800~1,000円
下地調整費用

(ひび割れ補修)

700~5,000円
下地調整費用

(ケレン作業)

500~2,000円
養生費用 300円
塗装費用 (使用した塗料によって異なる)

 

使用塗料別の㎡あたりの施工単価は以下の通りです。

塗料の種類 ㎡あたりの施工単価
アクリル塗料 1,500~1,800円
ウレタン塗料 1,800~2,200円
シリコン塗料 2,500~3,200円
フッ素塗料 3,200~4,500円
断熱塗料 3,500~4,800円
光触媒塗料 4,500~5,200円

■50坪・55坪の家で外壁塗装をするときのポイント

50坪以上の建物を外壁塗装しようと考えている人は、費用の高さが何よりも懸念事項かと思います。

しかし、たとえ相場の半額以上で見積もりを作ってくれる業者が接触してきても、絶対に応じてはいけません。

 

以下からは、50坪住宅で外壁塗装の見積もりを取るときに知っておきたいポイントをご紹介します。

1.資金は100万円以上必要と心得ておく

50坪の建物は、外壁だけの塗装でも合計価格が100万円を超えてしまいます。

 

物はこまめに手入れしているほど長持ちしますが、外壁や屋根も例外ではありません。

そのため、外壁や屋根はひび割れや塗膜の剥がれといった小さな劣化に気づいた時点で補修しておくことが推奨されています。

そうすることで、外壁の総張替えや広範囲の劣化補修などでメンテナス費用が高額にならずに済むからです。

 

しかし50坪以上の建物では、小さなメンテナンスが定期的に行われて劣化箇所がほとんどないような家でも、100万円は準備しておかなければなりません。

 

言い換えれば、施工価格の相場が高額な50坪の家ほど、こまめなメンテナンスが必要です。

●格安工事を持ちかけてくる悪徳業者に注意

施工価格の相場が高額な50坪以上の住宅は、費用が高くなるという施主の不安に付け込んで、格安工事を提示してくる業者に狙われる恐れがあります。

格安工事は40万円や50万円など、相場の半分以下の信じられないような金額になっています。

 

しかし外壁塗装の相場費用というものは、基本の工事を最低限行うためにかかる平均金額です。

外壁塗装を安全に行うのであれば、相場の半額以下の料金では絶対に不可能です。

 

もし格安工事を選んでしまうと、

  • 高圧洗浄をしたように見せかける
  • 職人の人件費を削減するために2日かかる作業を1日で終わらせる
  • 塗料代を減らすために大量の希釈材で薄める
  • 基本の3回塗りを1~2回で済ませてしまう

などの手抜き工事を行われてしまうでしょう。

あるいは、前払いでお金だけ全額受け取って行方をくらます可能性も十分ありえます。

 

そのほか、施主が外壁塗装の相場を知らないのをいいことに、高額な見積書を作って脅す悪徳業者の事例もありますのでこちらも注意が必要です。

50坪の大きな家でも200万円を超えるケースはごくまれで、300万円を超えることはほとんどないと思ってよいでしょう。

2. 一回の塗装を確実に行うことが大切

面積が大きい家は施工費用が高いため、何度も塗装リフォームを行うわけにはいきません。

しかし、外壁塗装は雨や紫外線でいずれ劣化してしまいますので、必ず塗り替えが必要です。

 

塗装の塗替え時期は、使用した塗料の耐用年数で決まります。

塗料のグレード 耐用年数
アクリル塗料 5~8年
ウレタン塗料 8~12年
シリコン塗料 10~15年
フッ素塗料 15~22年
断熱塗料 16~20年
光触媒塗料 18~22年

 

シリコン系塗料を選べば最低でも約10年、フッ素系塗料以上のグレードを選べば15年以上は長持ちさせることができます。

しかし、耐用年数が短いアクリル塗料やウレタン塗料は10年以内に再び塗替えなくてはなりません。

 

耐用年数が長い塗料は一回当たりの施工費用も高いです。

しかし、面積が大きい50坪以上の家は、足場費用や養生費用も高額です。

高額な諸費用を何度も支払うことに比べれば、一回の塗装費用が高くなっても、耐久性が高い塗料でしっかり外壁と屋根を保護しておく方がトータルでお得になります。

●将来的なメンテナンスを任せられる優良業者を見つける

外壁塗装は何度も行う工事ですので、安心して任せられる業者と出会っておけば、将来的なメンテナンスもずっと任せることができます。

 

外壁塗装業者は施工中以上に、アフター点検を大切にします。

屋外にある外壁や屋根はただでさえ劣化が激しく、劣化症状も立地や気候で変わるため、同じ塗料を使っても劣化速度が全く異なることがあります。

このような理由から、外壁塗装業者は施工後も経過をよく観察し、思いがけない劣化やその家独自の傾向が見られないかチェックすることを重要視するのです。

 

特に、面積が大きな50坪や55坪の家は建物全体をくまなく点検・管理してくれる業者に任せなければ、気づかない小さな劣化が雨漏りや外壁本体の腐食などの大きなダメージに進行させてしまいます。

 

施工業者を選ぶときは、工事内容や施工金額の比較だけでなく、将来的なメンテナンスまで丁寧に続けてくれるパートナーになってくれるかどうかも重視しましょう。

■おわりに

50坪という大きな建物で行われる外壁塗装は、必然的に施工価格が高くなります。

しかし、外壁塗装には相場価格というものが存在します。

 

相場価格を知って、高額な見積もりや格安の手抜き工事をもちかけてくる悪徳業者の手口を見抜き、適正価格で施工してくれる優良業者を見つけ出しましょう。

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