外壁塗装のセラミック塗料は良い塗料?知っておくべき裏事情

外壁に使う塗料の一つとしてセラミック塗料という言葉を聞いた事がある方は多いと思います。価格は少し高めだけど、断熱効果が非常に高い、紫外線に強、石材のような見た目で意匠性も非常に高い、という説明を受ける方もいらっしゃるようです。

しかし、セラミック塗料というのは本当にそこまで優れた塗料なのでしょうか?昨今のセラミック塗料事情を徹底的に調べてまとめました。

「セラミック塗料は非常に良い!」と鵜呑みにしてしまう前に確認しておきましょう。

セラミック塗料とは?

セラミックは端的に言うと陶磁器や焼き物の事です。もっと広い言い方をすると「焼き固めたもの」という意味になります。このセラミックという原料を外壁用の塗料に改良しているのがセラミック塗料です。しかし、ただ混ざっているわけではなく、断熱が目的だったり、意匠性が目的だったり様々な理由があって混ぜるようにしています。

このセラミック塗料に着目している企業は非常に多いです。また、よく売れる塗料なので悪徳業者なども多く使っています。正しいセラミック塗料の知識をつけておきましょう。

たとえ有名な塗料メーカーだったとしても、大手外壁塗装業者だったとしてもセラミック塗料に関しては正しい知識の元で選びましょう。

セラミック塗料は悪徳業者に使われやすい

悪徳業者がなぜセラミック塗料に目をつけているのかというと、セラミックというといかにも付加価値がついていて、場合によっては意匠性も高く、多少価格が高くても客が購入してくれるからです。

悪徳業者の手口の例をあげます。「通常のシリコンは12年の耐用年数ですが、弊社が開発した独自のセラミックシリコンは陶磁器のような丈夫さを持っており、通常よりも8年長く20年の耐用年数を誇ります。長い目で見ると絶対にお得な塗料ですよ。今なら地域のキャンペーンとして○万円お値引きします!」というのがセラミック塗料における悪徳業者のトークテクニックです。こういった悪徳業者のウソに多くの人がだまされますし、Yahoo!知恵袋などや、インターネットのサイトを見ても、「セラミック塗料は耐久性が高い!シリコンより上!」のような書き込みを見ます。

セラミック塗料に関する誤解、勘違いが非常に多いので正しい知識を身につけましょう

セラミック塗料はセラミックが配合されているだけの事であり、セラミックそのものではありません。あくまで陶磁器の粉がたくさん塗料の中に入っている、ぐらいの感覚にしておきましょう。セラミック塗料に関する誤解や勘違いをまとめます。悪徳訪問販売業者にだまされないようにしましょう。

セラミックは塗料のグレードではない

間違った認識をされている方の意見で多いのが、セラミックを塗料のグレードとして扱っているものです。アクリル、ウレタン、シリコン、セラミック、フッ素としているのは明らかに誤りです。セラミックとはグレードではなく、単なる原料の一つなのです。つまり、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素のそれぞれにセラミックが配合された塗料が存在するのです。もちろん、水性、弱溶剤、溶剤という分類もありますし、1液型、2液型といった分類もあります。

セラミック○○塗料と書いてあったとしても、それはセラミックが含まれているので他と分けているだけなのです。あるいは、セラミックという名前のイメージなどが良いから使われているだけと考えても良いでしょう。

セラミック塗料だから長寿命はウソ

セラミックが塗料のグレードではないとおわかりいただけたのであれば、セラミック塗料が長寿命や、高耐用年数といった事もウソであるとおわかりいただけるかと思います。セラミックはあくまで成分の一つなので、塗料の寿命を左右することは出来ません。陶器の細かい粒を塗料にたくさん入れたからと言って塗料の寿命は延びないのです。分子レベルに細かくしているなどよく分からない専門用語に踊らされないようにしましょう。分子レベルにセラミックを細かくしたとしても、陶器の細かい粒なので、アクリル塗料をフッソ塗料並みに長寿命にするなどは無理な話です。

例えば100%まるまる陶磁器の成分で出来たセラミック塗料というものが存在したとしたら、陶磁器は数百年崩れることなく形を保つものもあるので長寿命と言えるかもしれません。しかし、セラミックを長い寿命にするためには、非常に高い温度で焼き上げなければなりません。例えば、有田焼などは1300度ぐらいの高温の窯で焼かれます。家全体にセラミックの原料を塗りたくって家全体が入る窯で焼き上げでもしない限りはセラミック塗料による長寿命化は不可能なのです。もしそのような窯があり、家全体をセラミックで囲えたとしても叩けば壊れます。セラミック、陶磁器は長寿命かもしれませんが、衝撃には弱いのです。そんな原料は外壁に使えません。つまりあくまで粉状のセラミックが原料として多少配合されているぐらいと考えておきましょう。

セラミックではなく一緒に配合されている樹脂が重要

塗料が長い耐用年数なのか、高耐候性なのかはセラミックが入っているかどうかや、何%のセラミックが配合されているかとういことではなく、メインの樹脂塗料によります。

つまり、アクリルセラミック塗料であれば、最もグレードが低く、耐用年数は4~6年ほどでしょう。有名メーカーでいえば、エスケー化研が製造している「セラミタウンマイルド」という塗料は、セラミック塗料ではあるものの、ベースはウレタン塗料です。メーカーが発表している耐用年数も6~8年と一般的なウレタン塗料と変わりません。

もし業者などに「セラミック塗料なので大変長持ちです」と言われた場合、まずその業者は辞めておきましょう。もしくはベースはなんの樹脂の塗料か聞くようにしましょう。

セラミック塗料の全てが低汚染性(汚れにくい)というわけではない

セラミックが配合されているもののうち汚れにくい塗料が関西ペイントのアレスセラレタン、アレスセラフッソという塗料です。これらの塗料は特殊なセラミックビーズが配合されており、塗装をし、塗料が乾ききったときにセラミック成分が塗膜の表面に膜を形成します。このセラミックの膜は親水性(水がすごく吸着する)という性質を帯びているので非常に汚れにくい、というものです。なぜ親水性だと汚れづらいのかというと、水が汚れの下に入り込んで流れるので、雨水や湿気によって汚れを取り除いてくれるというものです。

しかしこれはアレスセラフッソだから出来る低汚染性であって、関西ペイントの長年の技術力だからこそ親水性のセラミック膜を作ることが出来たのです。全てのセラミック配合塗料が汚れにくいというわけではないことに気をつけてください。例えば、日本ペイントの「ファイン4Fセラミック」という塗料は、従来の塗膜に比べて非常に親水性が高いと言われていますが、メーカー自身は「低汚染性はセラミックを配合しているおかげ」とは言っていませんし、セラミックの膜を形成しているとも言っていません。大手メーカーはそこまでセラミックを推していません。

メーカーにも考え方はそれぞれあるのは当然なのですが、全てのセラミック=低汚染性のような図式は作らないようにしましょう。特に悪徳業者の場合、ほんのひとつまみのセラミックが入っているだけでも「セラミック塗料です」と主張し、「(ひとつまみしかセラミック入っていないけど)セラミック塗料なので低汚染性で、長寿命です」と言ってくる可能性もあるので、大手メーカー(日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研)のセラミック塗料以外は基本的に信用しない方が良いでしょう。

石材っぽく仕上げたいときはセラミック入りの石材調塗料を使う

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キラキラ、ごつごつ大小様々ないろいろな色がちりばめられた、まるで石を原料にしたような外壁を表現する時にセラミックが役に立ちます。重厚で豪華な雰囲気を出すことが出来ます。そのキラキラ一つ一つが本当の石ではなく、軽いセラミックなので塗料として使用することが可能です。よりごつごつさせてより石材調に見せるために砂骨ローラー(穴が空いたスポンジのようなローラー)などのローラー工法ではなく吹き付け工法しか出来ない石材調セラミック塗料もあります。ローラーよりも吹きつけの方が高い技術力を必要とするので、怪しい業者には頼まない方が無難です。

石材仕上げのセラミック塗料を出しているメーカーとしてカラーセラミックスの山本窯業、キクスイスキンコートやキクスイグラストウォールの菊水化学工業、ラピスのアペティがあります。外壁塗装業者オリジナル塗料として、ウォームテクト、グランドテクト(オンテックス)、フォーシーズン、サングラッセ、グラファイン(新生ホームサービス)などがあります。

大手メーカーも石材調塗料を製造しています

インターネット上で相場が分かる、長年製造しているので安心出来るという理由から大手メーカーの塗料を使うのをおすすめしておりますし、石材調仕上げが可能な塗料ももちろん大手から出ています。石材調仕上げは非常に手間とお金がかかるので、安心の大手メーカーのものを使用するようにしましょう。エスケー化研のエレガンストーン、グラニースタッコ、グラニパステル、日本ペイントのジキトーン御影、ジキトーンセラローラー、関西ペイントのアレスシリコンストーンなどがあります。ちなみに全てにセラミックが配合されているわけではなく、自然石をくだいたものが入っている塗料もありますが、まとめさせていただきました。

大手メーカー、その他のメーカー関係無しで、石材調塗料を使う場合は、必ず透明の塗料を上から塗るという工程も行いましょう。悪徳業者の場合はこれを省く場合があるので十分に注意が必要です。石材調仕上げは意匠性を高めているので耐久性が低いです。その低い耐久性をカバーするために、石材調塗料の上から透明の塗料(トップコート、仕上げ材などといいます)を塗るのが必須です。間違っても安く済ませたいからといって仕上げ材を省略したり、安さだけが自慢の悪徳業者には頼まないようにしましょう。仕上げ材を省略すると数年でボロボロ崩れることになります。

仕上げ材を含めて、石材調塗料は塗る回数が多いのが当たり前です。つまり価格の相場も高いです。意匠性を高めると価格は高くなるのが当然と言うことを絶対に忘れないでおきましょう。でないと安く仕上げるといった悪徳業者にだまされてしまいます。どのメーカーのものを頼むにしても、どの業者に頼むにしても石材調仕上げの時は工程も確認しましょう。極端な例ですが、先に挙げた日本ペイントのジキトーン御影の工程(複色仕上げ江戸切り目地)は以下のように非常に多いです。

下地調整→下塗り→墨出し→目地棒貼付→捨吹き→下吹き→玉吹き→戻し吹き→目地取り→サンダー→目地棒貼付→下吹き→玉吹き→戻し吹き→目地取り→サンダー→目地仕上げ→上塗り×2

全17工程で単価は17,890円/㎡です。最も高い光触媒塗料の単価が4,000~5,500円/㎡なので、その3倍以上します(その他の単価についてはこちらの記事をごらんください)。工程が少ないものでも下塗り、中塗り×2、上塗り(透明仕上げ材)で四回塗るので、5,280円/㎡と価格は高めです(ジキトーンセラローラー標準模様の場合)。

つまりは何を言いたいかというと、非常に意匠性が高い石材調仕上げを高品質で安く抑えるという事は出来ないので、良くないメーカー、良くない業者には当たらないように注意しましょう。

断熱効果を求めてセラミック塗料を使う

こちらもセラミック塗料全体に断熱効果があるというわけではなく、セラミック配合の一部の塗料が断熱効果が高いと言われているだけの事です。

有名なのは日進産業のガイナという塗料です。ガイナは専門の外壁塗装業者があるほど人気の塗料です。ガイナには中が空洞の球体のセラミックビーズがたくさん含まれており、それにより室内に入る熱エネルギー量を制限できる、という効果を謳っています。また、耐用年数は15~20年という事でした。ただし、薄く塗っては効果が出ないし耐用年数も短くなってしまいます。「うちはガイナを塗っています」とガイナが人気塗料である事を知った上で、薄く塗って大きく利益を出そうとする悪徳業者も居ますので注意しましょう。

また、ガイナも塗料ですので、経年劣化で求める断熱効果等が低くなっていくことも考慮した方が良いでしょう。ガイナが悪いというわけではなく、これ自体すばらしい断熱塗料なのですが、本当に断熱を期待したいのであれば、塗料に頼りすぎず断熱リフォームを行うのも一つの方法です(すでに断熱加工を施してある家にはガイナは不要と考える業者さんも居ます)。何度も繰り返しになってしまいますが、大手メーカーの塗料がおすすめで、ガイナの日進産業は塗料専門メーカーではありません。それ故、しっかりとガイナの効果を出すには下塗り等は施工業者の力量にかかっています(大手メーカー塗料は下塗り等も指定されていて間違いがありません)。ガイナを使う場合でも業者の選定をしっかりと行うようにしましょう。

塗料による断熱効果に関する記事はこちらをごらんください

セラミック塗料に関するまとめ

結局の所、お伝えしたいのはセラミックはただの原料であり、セラミックが入っている全ての塗料の性能が変わる劇的なものではありません。あくまで石材調仕上げが出来る塗料がすごいのであって、ガイナの断熱性能がすごいのであって、セラミックが凄いわけではないのです。

セラミックが入っているからといって安易に飛びついてしまったり、悪徳業者の口車に乗ってしまうことがないよう、しっかりとここまでの内容を覚えておきましょう。

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