外壁塗装の見積書の見方と例、工事前に確認したい注意点

どのような外壁塗装工事だとしても、まず始めに業者さんから見積書をもらう事になると思います。見積書がないとどのような工事をするかわかりません。

しかし、外壁塗装工事の見積書というのは「こういうように書くべき」というような基準があるわけではないので、業者さんそれぞれで自由に書くことが出来ます。それ故、素人にはわかりづらい表記で書かれていたり、不明瞭だったりということが多々起こります。ここでは外壁塗装の見積書を見て、不明瞭なのかそうでないのかを判断する力を養っておきましょう。

外壁塗装見積書の見方を理解できるようになるメリット

外壁塗装の見積書は素人目に見ても明瞭にわかるように書いてくださる業者さんも居れば、自分たちにしか理解できないような書き方をして、客は金額だけ承知していれば良い、というようなスタンスの業者さんもいます。

見積書はその価格で納得したという客側の意思を証明する意味もありますが、業者がこういう材料で、どれくらいの価格で塗装をしていますという細かい内容を具体的に知ることが出来るだけでなく、後から「見積書には施工するときちんと書いてあるから施工してください」と後でもめないようにする客側の材料になりえます。

一度目の見積書で納得いかない場合は、何度でも書き直してもらう用にしましょう。毎回持ってきてもらったり、郵送してもらうのは悪いので、メールなどでPDFや画像で見積書を送ってもらうのが良いでしょう。

以下、具体的に見積書の見方がわかればどのようなメリットがあるのかを書いていきます。

必要、不要の作業がわかる

例えば、全てが「○○一式」とだけ書かれているような明細書は、わかる人からするとわかりづらい見積書ですが、見積書の見方がわからない場合は、それが普通だと思ってしまいます。

しかし見積書とは本来こういうものだというものがわかっていると、この書き方は不親切だ、とか、必要ない工事が請求されている、などがわかり、業者に説明を求めることが出来ます。逆に必要な工事があるのにもかかわらず、見積書に記載がない場合は、きちんとしてくれるのかを確認することが出来ます。ちなみに必要な工事が見積書に記載されていない場合は、口約束でやるやらないと決めるのではなく、しっかりと見積書を作り直してもらうと後でトラブルが起こるのを防ぐ事が出来ます。

相場を判断することが出来る

見積書の様々な項目がひとまとめにされていると相場を確認することが出来ないので、見積書をしっかりと細分化して細かく書いてもらうことが出来た場合の話ですが、各項目が単価がいくらで、価格がいくらなのか、というのを理解することが出来れば、実際にその塗装工事が相場いくらぐらいで出来る物なのかを確認することが出来ます。

例えば足場代が単価1,200円にしている業者さんがあったときに、足場代の相場は600~850円/㎡なので、どういう事で単価1,200円なのか、ということで説明を求められます。例えば、隣家との距離が近かったり、大がかりな足場組みをしないとしっかりと塗れない家の構造だった場合は、単価が多少上下する場合があります。作業の相場を理解することが出来れば、よりよく業者さんの作業内容を知ることが出来ます(ただ、このように相場と離れた見積もりをもらった場合は、相見積もりで他の業者さんからも見積もりを取ることをオススメします)。

塗装工事の各項目の単価相場はこちらの記事を参考にしてください

見積もりが工事に反映しているのか判別出来る

見積書は書く物の、それが工事に反映していない、と言う事ももちろんあり得ます。塗料を勝手にグレードダウンしているかもしれませんし、足場の価格をやたらと取るくせに、あまりしっかりとした足場ではなく、安全性や安定性がない足場になるなど、見積書と違う事は往々にしてあり得ます。その時に、見積書を理解することが出来ていたならば、見積書と違うということで減額か、もしくは見積書通りの施工をするように業者にお願いすることが出来ます。

業者としてはしっかり書かなければ、当日、いきなり塗料をかえても気づかれませんし、文句を言われたとしても、「見積書に記載されていない」と言う事でごまかすことが出来ます。そういったことを判断するためにもある程度見積書の見方を理解できるようにしておきましょう。

外壁塗装見積書の項目

見積書の中は基本的に以下の構成になっています。付帯塗装工事など付随する物が多かったり、非常に細かく書こうとすると、複雑にはなってきますが、基本的にはこのような感じです。

足場

足場作業は仮設足場の組立や飛散防止シートの設置とまとめられる事があります。開口部などを除いた家の外壁面積全体の㎡で表されることが多いです。

養生

窓や、車、近隣の車などにマスキングテープやビニールなどをします。塗装の塗料が万が一飛んでしまった場合に塗料がついてはいけないところに施します。

洗浄

高圧洗浄機で、もともとついている汚れなどをきれいに取り除きます。圧力の単位は150kg/cm2(平方センチメートル)などと書かれることが多いです。150kg/cm2以上の高圧なものが汚れを協力に落としてくれるでしょう。

水をささっとかけるだけの業者も存在するので、圧力は確認しても良いかと思います。

外壁と屋根

外壁も屋根も同じ塗装なので同じような項目が並びます(屋根の葺き替えの場合を除く)。

基本的には下地処理、下塗り(プライマー、シーラーなどと書かれている場合も)、中塗り、上塗りと細かく書かれているのが良く、それぞれの塗料がしっかりと塗料のメーカーや塗料名を書いているのか確認しましょう。

塗りは全部で三回あるかを確認

中塗りという表現を使わずに、上塗り×2とする業者さんもありますが問題ありません。塗りの回数が下塗り、中塗り、上塗りと合わせて3回以上あるかを確認してください。

一部の意匠性の高い塗り方などは3回では終わらず5回塗りなどされる場合があります。

下地調整は絶対にあやふやにしてはいけない作業

また下地調整は具体的にどこの部分になにを行うのか、というのをしっかりと確認しておきましょう。下地調整は、後から塗る塗料がしっかりと壁についてくれるかどうかを決める非常に大切な作業となります。ここをおろそかにしようとする業者はまず選択肢から外しましょう。

クラック(ヒビ)の補修であれば、どれくらいの深さのクラックなのか、どのような工法でそのクラックを埋めていくのか、また爆裂補修は一箇所いくらなのか、ケレン(サビ落とし)はいったい何種のケレンなのかなどを確認する必要があるので、「一式」という言葉で片付けている見積書には注意しておきましょう。

下地調整の詳細な内容と単価相場はこちらを確認してください

サイディングならコーキングも重要

コーキングというのはサイディングボードのつなぎ目や、窓との境目に詰めるゴムパッキンの事です。ここが劣化していると、剥がしてまた新しい物をつけなくてはいけません。それを打ち替えと言います。劣化の具合がそこまで進んでいないと、増し打ちという付け足しのような感じですませます。

よくない業者の場合、全部コーキングを剥がして打ち直さなければならないにもかかわらず、少しだけけずって打ち増しして工事費用を安くしようとするところもあります。良い業者さんであれば問題ありませんが、心配な場合は、解説をもらうふりをしてコーキング作業を監視しましょう。

サイディングに関する記事はこちらをご覧ください

外壁塗装見積書で確認するべき注意点

おおざっぱな見積書の内容は以上の通りで、以下は見積書を見るときに特に注意しなくてはならないポイントをまとめています。お手元の見積書は外壁塗装駆け込み寺でも代行でチェックさせていただいておりますが、ご自身でも心配な点があれば確認しておきましょう。

使用される塗料・メーカーが書かれているか(超重要)

外壁塗装で主役とも言える塗料ですが、この塗料がどこのメーカーのものかわからないのは本当に危険です。見積書に書いてあるかどうかをまず確認してください。書いていない場合は、メーカーと塗料名がきちんと書かれた見積書を再度作ってもらうように言ってください。前述していますが、下塗りと上塗りの塗料が違うので、下塗りの塗料も確認してください。

また、書かれている塗料のメーカーが日本の三大メーカー(日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研)であれば尚安心です。出来ればこの塗料を使っている業者さんにお願いしましょう。

アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素など塗料のグレードが書いてあるかも確認しましょう。ない場合は塗料名からホームページで確認してください。

メーカーホームページで確認すること

なぜ三大メーカーの場合は安心出来るのかと言えば、メーカーのホームページで塗装の事を詳細に調べることが出来る方です。期待耐用年数(その塗料がどれくらいもつのか)は何年のもので、相場はいくらぐらいのものか、下塗りにはどのような物を使うべきなのか、など詳細に調べることが出来ます。

よくわからないメーカーの場合、ホームページの記載も情報不足なことが多く、不安点が多いです。どこのものかわからない塗料を自分のにたっぷりと塗られるなんてことは避けた方が良いでしょう。

工事中、実際に使われているか見ること

見積書がすばらしいからといって、それらが実際に工事に行われるかはわかりません。良い業者さんであればお任せして大丈夫ですが、訪問販売の業者さんなど、その業者さんの事をよく知らない場合は見積書の内容がしっかりと工事に反映しているのか確認しましょう。

コーキングを打ち替えるべきところを打ち増しだけだったり、塗料を三回塗らなければいけないところを二回だけだったり、シリコン塗料を使わなければならないところをウレタン塗料を使ったりと、あとからなかなか気づけない部分も多いので、確認しておきましょう。ただ、本来であればそのような心配はしなくても良い事なので、心配しなくても良いような信頼出来る業者を選んでおきましょう。

外壁、屋根の塗装が三回塗りか(超重要)

上の項目と同じぐらい大切なのが「塗料が三回塗られているか」ということです。なぜこのように重要というかというと、ここを省こうとする悪徳業者が多いからです。

本来、壁と塗料の接着をよくするために下塗りをして、その上から中塗り、そのさらに上から中塗りと同じ塗料を上塗り、という三回塗りが基本です。意匠性の高い模様をつけるなどで、それより増えることはありますが、減ることは絶対にありません。

そこをそもそも塗料を節約するために下塗り、上塗りの二回だけで終わらせようとする業者も居ますが、メーカーも上塗りを二回の重ね塗りを想定して塗料を作っていますので、塗る回数が少なければ、当然、剥がれてくるのも早くなります。絶対に三回塗りか確認し、当日も三回きちんと塗っているか確認しましょう。

下地処理には何を行うのか(重要)

塗料を塗る前の下地処理の確認も必要です。下地処理と一言で言っても、実際は、クラック処理、爆裂処理、ケレンなど様々な事を行います。例えば、クラックには様々なクラック補修工法があり、ケレンにも様々なケレンの手法がありますので、それを確認しないことには相場を把握できません。またやっているかどうかもわかりません。

下地処理は上から塗る塗料が長く吸着するための非常に大事な作業となりますので、必ずどのような事をするのか入念に確認してください。一式などと書かれている場合は具体的にどこをするのか、逆にどこをしないのかなどを確認してください。

ケレン作業が含まれているか(下地処理に含まれている場合も)

上の項と少しかぶってしまうのですが、ケレンの処理があるのかどうかを必ず確認してください。ケレンはサビ落としの事で、非常に大事な作業となります。

1種から4種と全部で四種類あり、サビの種類に応じて種を使い分けます。どの種のケレンがどれくらい行われるのかを確認します。「下地処理に入ってますよ」と言われた場合でも、見積書に記載がない場合はきちんと付け足してもらいましょう。

工程ごとに細かく書かれているか

外壁一式○○円、屋根一式○○円など、おおざっぱに書かれているとなにがいくらかかるのか、塗装はどこまでやってくれるのかなど全くわかりません。各工程しっかりと詳しく書いてもらい、それぞれをしっかりと理解した上で工事を始めてもらう用にしましょう。

不明瞭な料金はないか

諸経費と一口にいっても何の料金なのかわかりません。諸経費で工事料金全体の5%が発生していたり、数万円発生していたりするのですが、その内訳はいったいなんなのか納得がいくまで確認しましょう。見積書は業者が出してくる「あなたのお金でこういう事をいたします」という説明文のようなものなので、自分のお金がわからない事に使われる事がないよう、徹底的に理解に努めましょう。

足場などが無料になっていないか

業者にとって足場の仕入れ値が無料ということは、絶対にあり得ません。安全性の低い拾ってきた鉄の棒を使っていない限りは、必ず仕入れ値というものが発生しています。仕入れ値がかかる物を無料で提供すれば足場に関しては赤字です。工事を請ければ請けるほど赤字になるのです。それがならないということは、確実に他のところで採算を合わせています。そういった業者ははっきり言って信用できません。

足場代は普通の外壁塗装の現場では100,000円以上は確実にします。それを無料には本来出来ません。そして無料と言ったのに塗料に足場代が含まれていたら客としては納得がいきませよね。

足場だけじゃなく、他のものに関しても、「サービスです」と言われたら他の所が高くなっていると思ってください。

塗料のランクが統一されているか

良くあるのが塗料のランクが同じ家でも違うものを選ばれるというものです。極端な例で言えば、外壁は最高級のフッソを利用しているのにもかかわらず、屋根をアクリルの塗料にした場合、数年後には屋根だけまた塗りかえなければ行けません。その時にまた10万円以上する足場を組んで作業をしてもらう必要があるので、手間と足場代が2倍かかってしまうと言う事になります。

そういったことがないように、期待耐用年数は家全体でそろえておいた方が良いでしょう。

木部、鉄部の塗料を確認

塗装の中で一番問題が出てきやすいのは木部、鉄部の部分です。そこまで問題がない外壁の塗装が突然剥がれ落ちるということはあまりありませんが、木部や鉄部ではそれがあり得ます。そういった意味もあって、保証なども木部、鉄部は短めに設定されていたりします。大事な部分ですので、塗料に関してもよく確認しておきましょう。よくわからない塗料が使われている場合は、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研の大手メーカーの塗料に変更をお願いしてください。

一式という言葉がたくさん使われていないか

コーキング一式、下地処理一式などのように○○一式で○○円という書き方を多用する業者さんが存在します。少しの工事に対して使う事がある一式という表現ですが、これを使われてしまうと相場の把握が困難になります。

「一式というのは具体的に㎡やmでお願いできますか」と聞き、不明瞭な見積書にならないように注意しましょう。

例を挙げるとすれば「養生一式30,000円していますが、具体的にはなにをするのですか」「コーキング一式とありますが、具体的にはどこを何mコーキング補修をしてくださるのですか。またそれらは全て打ち替えですか、打ち増しですか」などと聞きます。

塗らないところが何処なのかを確認する

見積書と実際の工事の差を埋める一番の方法は何処を塗ってもらうかを確認するのではなく、「どこを塗らないか」を確認した方が良い場合もあります。そうすれば塗る塗らないという話し合いになったときに「見積書を作成した段階ではここは塗らないとは言っていなかった」とこちらの主張を受け入れてもらうことが出来ます。

保証の記載があるかどうか

見積書に保証が何年という記載がある場合があります。その場合は、どのような保証なのか、というのを詳しく確認しておきましょう。

もし保証期間の記載がないのであれば、保証内容について明記化した物を別途もらう用にしましょう。

保証に関する記述はこちらをご覧ください

出精値引きの金額が大きすぎないか

見積書に値引きとして出精値引きと書く場合があります。この金額が10万円以上など、明らかに多いときには注意しましょう。他の部分の価格がしっかりと相場通りになっていない可能性が高いです。

出精値引きは千の位の端数を切り捨てるぐらいか、大きくなっても数万円ぐらいと考えておきましょう。たくさん値引きされた場合でも喜ばずに「元々の相場がおかしかった」と考えるようにしましょう。

見積書の例を見て内容を確認しましょう

こちらには見積書の例をいくつか使って、どのような内容の見積書があるのかを確認しておきましょう。それぞれ何処に問題があるのかを確認すると良いと思います。

また、各工程の見積もり相場や、塗料の相場に関してはこちらのページを確認してください。

見積書例その1 塗料のメーカー、種類がわからない

 品名 数量 単位 単価 金額
足場仮設費(掛払い込) 300 900 270,000
飛散防止養生(ネット) 250 100 25,000
外壁下地処理(高圧洗浄150kg)屋根含む 120 200 24,000
壁塗装(微弾性フィーラー )下塗 120 700 84000
壁塗装(水性シリコン塗装)中・上塗 120 1,300 156,000
屋根塗装(高圧洗浄150kg) 60 200 12,000
屋根遮断熱塗装下・中・上塗(3回塗) 60 2,200 132,000
屋根トタンOP塗装 1 20,000
ガレージ天井塗装(水性エコ塗料) 7 1,600  11,200
諸経費 1 20,000
出精値引き 1 ▲4,200
小計 750,000
60,000
合計 810,000

 解説

高いのか安いのか判断しづらい見積書です。なぜかと言えば、塗料の名前、メーカーの記載が全くないからです。このような見積書の場合は、間違いなく作り直してもらった方が良いかと思います。

こちら側がホームページで塗料の詳細を確認出来る物が良いでしょう。もし、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研の塗料じゃない場合は、出来ればそれにしてもらった方が良いです。水性シリコンなら、間違いなくありますので。

見積書例その2 1式という表現が多い

品名 数量 単位 単価 金額
足場仮設費(掛払い込) 350 900 315,000
飛散防止養生(ネット) 350 100 35,000
外壁下地処理(高圧洗浄150kg) 120 200 24,000
壁塗装(サイデインク 塗装)下塗 120 900 108,000
     材料水性シリコンプライマー
壁塗装(水性シリコン塗装)中・上塗 120 1,300 156,000
     材料:中・上塗→セラミシリコン
外壁帯塗装ケレン・ 下塗→水性シーラー 35 m 700 24,500
     中・上塗→ファインウレタン 35 m 1,000 35,000
サイデインク 目地コーキング撤去 1 20,000
サッシ廻りコーキング撤去 1 15,000
コーキング打直し 1 40,000
横トヨ塗装(OP塗装) 1 10,000
縦トヨ塗装(OP塗装) 1 10,000
     材料:フ7インウレタンニ液性
諸経費 1 20,000
保証年数:5年
小計 812,500
 税 65,000
合計 877,500

解説

一式という表現は工事内容が少ないときによく使われる表現です。しかし、1式40,000円と言われた場合、なにをどう一式なのかわからないですよね。

コーキング打ち直しは家の全てのコーキング打ち直しだとは思うのですが、ではそのコーキング打ち直しの単価はいくらで、何メートルのコーキング打ち直しが必要だったために40,000円という金額になったのか、しっかりと確認しておいた方がよさそうです。

見積書例その3 外壁と屋根が分かれている見積書

外壁と屋根の塗装が分かれており、塗料が選べるタイプの見積書です。

1枚目外壁塗装

品名 数量 単価 金額
足場 仮設足場 243 450 109,350
シート養生 243 100 24,300
養生 1 20,000 20,000
高圧洗浄 118 200 23,600
諸経費 1 15,000 15,000
下地調整及びコーキング ケレン 1 20,000 20,000
クラック処理 1 10,000 10,000
コーキング交換工事補修 1 80,000 80,000
コーキング増し打ち補修 0 35,000 35,000
サッシ周り増し打ち補修工事 1 20,000 20,000
共通工事 322,250
 破風鼻隠し 下塗り1回+上塗り2回 55 1,200 66,000
軒天 上塗り2回 24 1,500 36,000
雨どい 上塗り2回 62 800 49,600
鉄木部 下塗り+上塗り 1 10,000 10,000
雨戸 下塗り1回+上塗り2回 26 2,000 52,000
付帯塗装 213,600
外壁塗装 SK化研クリーンマイルドウレタン 118 1,700 200,600
塗料をお選びください SK化研クリーンマイルドシリコン 118 2,100 247,800
下塗り1回+上塗り2回 SK化研クリーンマイルドフッソ 118 2,700 318,600
ニッペピュアライドUVプロテクト 118 2,200 259,600

2枚目屋根塗装

品名 数量 単価 金額
足場 仮設足場 外壁に含まれます
シート養生 外壁に含まれます
養生 1 30,000 30,000
高圧洗浄 85 400 34,000
諸経費 1 15,000 15,000
下地調整及び鉄木部 ケレン 0 20,000
クラック処理 1 10,000 10,000
鉄部(ケレン+錆止め) 1 15,000 15,000
タスペーサー 85 500 42,500
共通工事 67,500
屋根塗装 SK化研ヤネフレッシュシSI 85 3,250 276,250
塗料をお選びください SK化研ヤネフレッシュシF 85 3,850 327,250
下塗り1回+上塗り2回 SK化研クールタイトSI 85 3,550 301,750
SK化研クールタイトF 85 4,150 352,750

3枚目グレードごとのまとめとオススメプラン案内

工事 グレード 税込み価格
外壁 ウレタン 795,366
シリコン 846,342
フッ素 922,806
屋根 シリコン 456,570
フッ素 511,650
遮熱シリコン 484,110
遮熱フッ素 539,190
当社オススメプラン 外壁シリコン+屋根フッ素 1,199,772
出精値引き 129,772
値引き後税込み価格 1,070,000

解説

こちらの見積書は外壁塗装、屋根塗装、まとめとオススメという三枚の見積書に分かれています。分けることに関しては問題ありませんし、塗料のグレードをお客様に選んでいただくというスタンスは自由度が高いかと思います。

オススメプランにおいて、外壁がシリコンなのに、屋根がフッ素という事が気になったという方も多いのではないかと思います。次回の塗り替えを考えると、外壁と屋根のグレードが違うと、外壁が先に寿命が来たり、屋根がさきに寿命がきたりとあまり良くない、と思われてしまうかもしれませんが、こちらの屋根に使うフッ素塗料は「SK化研ヤネフレッシュシF(フッソ)」で期待耐用年数はメーカーによると「8~10年」です。

つまり、外壁塗料のSK化研クリーンマイルドシリコンの期待耐用年数が「12~15年」なので、それに少し合わせているという事になるかと思います。もし外壁の塗料をフッソにするとSK化研クリーンマイルドフッソは「15~20年」なので、屋根の方がずいぶん先に寿命が来る計算になります。外壁よりも屋根の塗料の方が先に寿命が来やすいので、屋根の塗料のグレードだけ上げる、というのは判断的には問題ないかと思います。

しかし、こちらの見積書には塗料を何回塗るのか、下塗り塗料には何を使うのかを記載していません。おそらくメーカー推奨の下塗り剤「マイルドシーラーEPO」や、「SK水性弾性シーラークリヤー」を使用すると思いますが、書いていないことはわからないので、明記した物を作り直すなどは必要かと思います。

また破風鼻隠しや軒天などの付帯塗装工事に関しては、塗料名、メーカーが記載されていませんので、こちらもきちんと確認しておきましょう。

その他、数量の所に「1」と記載がある物に関しては、良くある「一式」の事だと判断出来ます。例えば、「鉄木部一式」ではどこの鉄木部をどれぐらいの範囲を塗ってくれるのかわかりません。どこの鉄木部を塗ってくれるのかをしっかりと確認しましょう。後から「この鉄木部は塗ってくれないのか」と聞いても「一式に含まれていません」と言われてしまうとそれまでです。

また、多少の端数処理は問題ないのですが、出精値引きで10万円以上値引きしているのが気になりました。優良業者であれば問題ありません。

見積書例その4 計算書があればより安心

以下は見積書ではないのですが、「なぜその塗装面積にしたのか」という計算書です。

1階外壁面積 (10.01+5.46)×2×3×0.7 64.97
2階外壁面積 (9.1+4.55)×2.8×0.7 53.51
ベランダ外壁面積 0.0
118.482
足場1階面積 (10.01+0.7+0.7+5.46+0.7+0.7)×2×3.5 127.89
足場2階面積 (9.1+0.7+0.7+4.55+0.7+0.7)×2×3.5 115.15
243.04
大屋根面積 A (9.1+0.455+0.455)×(4.55+0.455+0.455)×1.118 61.10
下屋根面積 (9.1+0.455+0.455+4.55+0.455+0.455)×(0.91+0.455) 21.12
下屋根面積 2.73×0.91+0.455×0.455 2.69
84.91
2階破風鼻隠し (9.1+0.455+0.455+4.55+0.455+0.455)×2 30.94
1階破風鼻隠し (1.365+9.1+0.91+4.55+0.91+1.365+2.73+1.82+0.91) 23.66
54.60
2階雨樋 (30.94-1.82) 29.12
1階雨樋 23.66 23.66
縦樋 6×4 24
76.78
2階軒天 30.94×0.455 14.08
1階軒天 (9.1+0.91+4.55+0.91)×0.455+(2.73×0.91)(0.455×0.455) 9.73
23.81

解説

目測ではなく、このようにしっかりとはかった上で塗装面積を出してくれるのは、顧客側を安心させる為の企業努力が感じられます。手間を惜しむ悪徳業者などには出来ない仕事です(もちろんこれがあるから優良と決められるわけではありませんが)。

ただ、数字が明確化してもらえて嬉しいのですが、計算書だけではなんの計算かわからないので、出来るだけどれがどの数字なのか、というそれぞれの数字の意味を確認しておきましょう。

見積書例その5 おおざっぱすぎる見積もり

摘要 数量 単位 単価 金額
足場工事 メッシュシート含む 282 600 169,200
水洗い 高圧洗浄 217 300 65,100
養生 1 80,000 80,000
屋根塗装 油性シリコン塗装 127 3,000 381,000
外壁塗装 油性シリコン塗装 186 2,000 372,000
雨樋塗装 ウレタン塗装 76 m 2,000 152,000
軒天塗装 防かび塗装 75 2,000 150,000
基礎塗装 浸透性材料 24 2,000 48,000
コーキング工事 一部増し打ち含む 1 200,000 200,000
諸経費 1 50,000 50,000
小計 1,667,300
消費税 133,384
合計 1,800,684
値引き ▲300,684
値引き後合計 1,500,000

解説

非常におおざっぱな見積もりです。特に外壁、屋根、雨樋、軒天、全ての塗装につかう塗料が記載されておりません。これでは相場が合っているのかどうかもわかりません。もう一枚見積書があるのではないかと考えてしまうぐらい情報がおおざっぱです。

コーキングですが、どこのコーキングを打ち替えしてくれるのか、部分的な増し打ちをやってくれるのかが全くわかりません。基礎塗装に関してもなんの基礎の塗装なのかわかりませんので確認しましょう。200,000円もするコーキングはどこコーキングかは絶対に確認が必要です。

出来れば高圧洗浄機に関しても圧力を確認しておきましょう。

一番心配なのは値引きが高すぎることです。300,000円以上の値引きはもともとの価格は何だったのかと不安を感じてしまいます。それではいくら値引き後の金額が切りが良いからといって嬉しくありませんよね。

このような業者さんは出来れば選択肢から外すか、内容に関してしっかりと詳しい見積もりを用意してもらいましょう。

見積書例その6 塗料がわからないと高い安いの判断がつかない

摘要 数量 単価 金額
共通仮設工事 237㎡ 1,200 284,000
足場昇降設備 1式 20,000 20,000
メッシュシート 237㎡ 200 47,400
発生材処分費 1カゴ 21,000 21,000
養生・清掃費 1式 23,000
小計 395,800
屋根・破風・軒天・水切塗装工事
屋根塗装(素地調整) 83㎡ 210 17,430
屋根塗装(錆止め塗装) 83㎡ 580 48,140
屋根塗装(2液シリコン仕上げ塗装) 83㎡ 1,020 84,660
霧避け屋根塗装 1m 1,600 1,600
破風塗装 54.2m 1,350 61,020
軒天 水性ケンエース仕上げ 18.5㎡ 2,300 16,000
外壁部分貼り替え工事 19㎡ 6,000 114,000
外壁材 14枚 3,360 47,040
専用釘 7袋 280 1,960
シーリング打ち替え 360m 900 324,000
外壁高圧水洗浄 149.5㎡ 250 37,375
外壁 2液シリコン仕上げ 149.5㎡ 3,000 448,500
水切塗装(下地調整・錆止・上塗) 29.6m 420 12,432
雨樋脱着 22m 820 18,040
小計 1,232,197
現場管理費及び諸経費(5%) 81,399
消費税 136,751
合計 1,846,147

解説

こちらの見積書の場合、モルタルからサイディングにかえているか、サイディングを付け替えているために、通常の外壁塗装工事よりは価格が高くなっています。

そうだとしても、やはり塗料に関しての説明が見積書にないのはおかしいですので、塗料の詳細を記載した説明書を別途作成していただく必要はあると思います。

足場代が相場よりも高いように思います(もちろん現場の状況を見ないといけませんが)。

各工程の相場に関してはこちらのページをご覧ください

 

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