外壁塗装工事の流れと必要な日数を確認しておこう!

外壁塗装、屋根塗装のリフォームは様々な工程を経て完成となります。

見積もりを行う前の問い合わせの段階から、リフォームが完成した家を引き渡してもらうまでの一連の流れを、実際にかかる日数も考慮しながらまとめていきたいと思います。

外壁塗装を行う前に一度、確認しておきましょう。

外壁塗装工事の流れ

施工内容や施工手順は、どの家でもどの業者でも全て同じという訳ではありません。今現在の下地(旧下地)の状態や、壁がどのような材質であるかで変わりますし、雨で工事が遅延してしまうなど、天候によっても左右される事を覚えておきましょう。また施工地域によっても違ってくるでしょう。

親切な外壁塗装業者の場合、「○日から○日にかけてはどのような作業を行う」などが記載された工事の工程表を作成してくれます。これを見ることで今現在の工事の進み具合が分かりやすいです。もちろん作業をする業者さんが作ってくれた工程表でも、雨などで遅れればずれてきますので、適宜修正などを入れながら、今現在はどの工程なのかを把握しておきましょう。

工事着工前の挨拶(工事一週間前)

事前挨拶

絶対に欠かせないのが外壁塗装工事前の挨拶です。良い施工店であれば「お客様の代わりに」ということで職人が挨拶まわりを行ってくれるのですが、工事の一週間ほど前にご自身でもきちんと挨拶回りをしておくべきです。「業者さんが行ってくれるから大丈夫では?」と考える方も多いのですが、必ず自分でも行くようにしましょう。業者さんだけが挨拶に来て家主が来ない場合、「自分でも挨拶ぐらい来て」と思う方が多いようです。そうなると臭い、騒音など許してもらえるものももらえなくなってしまいトラブルに発展してしまう可能性もあります。そのような事にならないようにきちんと挨拶には直接行きましょう。

外壁塗装工事が隣家の方にもたらすトラブルの元で主なものといえば、工事の音(足場を組み立てる、高圧洗浄機を使うなど)と、塗料の飛散、塗料の臭いです。工事の大きな音で相手の生活を邪魔してしまうような事があった時に、先に挨拶をしているのとしていないのではトラブルに発展する確率が変わります。事前のあいさつできちんと誠意を見せておけば、外壁塗装工事というのは仕方ない工事の一つなので多少のことは大目に見てもらえるでしょう。

挨拶の時は、菓子折や日用品(タオルや地域のゴミ袋など)など500~1,000円を目安として、お土産を渡すとスマートです(業者さんも上記写真のように粗品を近所に配ってくれるところもあります)。話す内容として、家主は専門的な事はあまり話さず、何日目にどのような作業を行う為に、どのような迷惑がかかるのか(洗浄作業の時は水しぶきが飛ぶかもしれない、塗装作業の時は臭いが飛散するかもしれない、足場組立分解の時は大きな音がしてしまうかもしれないなど)、何日頃に工事が終了するなどの日程的な部分や、塗料が飛びそうな所にある車やバイクなどにシートをかぶせると行った作業内容の事に関しては、業者さんが挨拶まわりに行く時に説明するようお願いすれば良いでしょう。

仮設足場工事とシートの設置(1日目)

ashiba

安全に作業する為に、効率よく作業をする為に、家の周りをぐるりと仮設足場を建設します。作業員がその上にのって塗装作業をする為のものです。足場設置専門の足場屋さんにお願いしている場合もありますし、自社の足場を組む場合もあります。足場は金属で出来ているので、金属音が近所に響きます。それ故、トラブルや近所に不満を持たれやすい工程です。

ちなみに足場がない「足場なし工法」というものを取り入れている業者さんが一部いらっしゃいますが、ロープでぶら下がって塗装を行うという安定性に欠ける物で、今の所はまだ足場に変わるほど良い物ではありません。仮設足場の費用は平均20万円ほどとかなり高く、しかももらえるわけではないものなので、省いてもよいのではないかと考えてしまいがちですが、作業の効率や作業員の安全等を確保し適切な工事を行ってもらうために、支払っておかなければならない費用です。

仮設足場を設置した後は、その周りにメッシュシートを張り巡らせます。このシートは飛散防止シートといい、塗料が周りに飛んでしまうのを防ぐ為のものです。今はスプレーガンによる吹き付け工法がそこまで主流ではなく、刷毛とローラーで塗るだけなので、飛び散ったりしないのではないかと思われるかもしれませんが、かなりの量の塗料が刷毛やローラーでも飛んでしまうので、このシートも必要な物となります。省かないようにしましょう。

注意点として、この段階から家全体が周りから見えなくなってしまいます。飛散防止シートが隠してくれると言う事で、泥棒が入るという事故が起こる可能性がありますし(多くの業者が行き交う現場では、変装してしまえば分かりづらい)、泥棒が入ったと見せかけて業者がものを盗んでいたという事例もあります。周りの家から自宅が見えなくなるので、貴重品を置いたまま家を空けたりすることがないようにしましょう。

高圧洗浄(2日目)

高圧洗浄

高圧洗浄機は非常に高価な業務用の高圧洗浄機を使い、高圧力の水で一気に汚れを落としていく下地洗浄作業です。高圧洗浄が不要だという業者さんも居ますが、現在の外壁塗装塗装業界では高圧洗浄は必須の工程となっており、高圧の水に弱くへこんでしまうような材質でない限りは行うべき作業です。

高圧洗浄を起こっているときは、窓のカギまでしっかり閉めないと中に水が入り込んでしまう可能性があるので注意しましょう。この段階ではまだ塗料の臭いはしないので締め切ってしまっても問題ありません。

高圧洗浄で大事なこと、注意するべき事は適切な水圧で行われているかどうかという事です。高圧洗浄に必要とされる圧力は14.7MPa(150kgf/㎠)と言われています。圧力計は高圧洗浄機に内蔵されているので、メモリが14.7MPa以上をさしているか確認しましょう。

高圧洗浄機についての詳しい記事はこちらから

乾燥(3、4日目)

この後の工程でもたびたび重要になってくる乾燥の期間です。このときは業者さんは何も出来ません。ひたすら天気に任せて乾くのをまつだけです。塗装に関係のない片付け、植物や置物の移動などをこのときにやっても良いでしょう。高圧洗浄を金曜日に行い、土日を使って乾燥させるという方法でも良いでしょう。

高圧洗浄の後は出来るだけ48時間乾燥させて、外壁の表面をしっかりと乾かすことで、その後の塗料などがしっかりと密着するように準備します。乾燥の時間をしっかりと取っていないと、上から塗料を塗ったとき、壁の中に残ってしまった水分が太陽光などで膨張し、壁に泡のようなフクレが出てきてしまうので、乾燥は必ず必要な工程となります。

最低でも高圧洗浄した後は24時間は乾燥させないといけないので、高圧洗浄を行った次の日にすぐ塗装を始めた業者は24時間の乾燥時間をもうけていません。手抜き業者の可能性もありますので、しっかりと工事の内容について話し合うようにしましょう。

下地調整(5日目)

コーキング補修

下地調整(下地処理)は今現在の壁や屋根をきちんと新しい塗料がくっついてくれるように様々な処理を行うというものです。先に紹介した高圧洗浄の工程も下地調整の一部と考えて見積もりに記載する業者さんもいます。

下地調整には様々な作業があります。ヒビ割れを埋めて塗料を塗りやすくするための補修、内部の金属部が膨張したために壁が剥がれ落ちた部分(爆裂と言います)にモルタル等をつめる補修、目地のシーリング打ち替え・打ち増し補修(コーキング工事とも言います)、その他の崩れているところのパテ埋めなど細かい作業を行います。どれもに共通するのは塗料を壁につきやすくし、安定させるために壁を平坦にするという点です。

下地補修は外壁塗装工事の中で最も重要な工程の一つで、これをおろそかにする業者はまず間違いなく悪徳業者、手抜き業者と考えて良いでしょう。

下地調整の部分補修に関する記事はこちら

養生(5日目)

養生作業

養生(ようじょう)というのは普段あまり聞き慣れない言葉ですが、塗料がついてはいけない場所などにシートやテープをはり塗料がつかないようにする作業の事をさします。

塗装工事というのはどのように気をつけたとしても、絶対に塗料や洗浄した水などが飛び散ってしまいます。養生をしていないと、その飛び散った塗料により、様々なところが着色してしまうのです。それを防ぐ為に、塗っては行けない場所は全て養生する必要があります。マスキングテープ、ビニールシート、養生シート、マスカーなどの道具を使って養生します(参考:外壁塗装で使う道具)。

上記画像のようにドア、窓、手すり、植物、置物など塗料がついては行けないところを徹底的に養生し、塗料が飛んでも大切なものに塗料がつかないようにします。

バイク用養生カバー

近隣の車やバイクにも専用の養生カバーをかけることもあります。

外壁塗装

ここまでの作業をしっかりとこなした後にはじめて塗料を壁に塗り始めます。

外壁塗装の工程はさらに下塗り、中塗り、上塗りに分かれますが、これは塗料や工法によって多少異なります。しかし、塗料による保護を強めるため、全部で三回以上は塗らなければならない、という事を覚えておいてください。それだけじゃ足りないと四回を標準にしている業者さんもいますし、下塗りを二回しなくてはいけないほど外壁が痛んでいる場合もあります。ここでは平均的な下塗り、中塗り、上塗りの三回塗りの流れで説明いたします。

外壁下塗り(6日目)

下塗り過程

下塗りは色をつける事が目的ではなく、色付けと保護が目的の上塗り用の塗料がしっかりと壁に密着する為の薬剤を塗るというイメージです。塗装というよりは下地調整の一部のようでもあります。このときに塗る塗料はシーラーと呼ばれる下塗り専用塗料です。ボロボロになった壁の中にしみこんで固まり、後からの塗料を塗りやすくしてくれます。

下地の状態によって、シーラー、プライマー、フィラー、バインダーなどの下塗り材から使い分けます。例えば、あまり劣化していない外壁の下塗りを行う場合はシーラーを使用し、細かいクラック等が多い外壁に塗る場合は微弾性フィラーを使用するなどです。劣化が酷い下地にシーラーを塗ってもうまく定着しないなど、きちんとした下塗り材を選択しないと上塗り用の塗料がうまく定着せずに剥がれなどの原因になってしまいます。

また、シーラーと微弾性フィラーなど、複数回下塗り塗料を塗る時もあります。今現在の外壁の状態や、後から塗る塗料に応じて適切に替えていきます。複数回下塗りを行った場合は、塗った回数分料金は高くなります。

外壁中塗り(7日目)

中塗り過程

中塗りは上塗り一回目と表現される場合もあります。その場合は、中塗りと上塗りの塗料は同じものを使用するのですが、塗料によっては専用の中塗り塗料を塗った上から上塗り塗料を塗るという場合もあります。

中塗りと上塗りが同じ塗料であることが多いですし、その場合、手抜きをされる可能性も高いです。例えば、中塗りを全くしておらず、上塗りしかしていないのに「きちんと中塗りをしております」と言う例です。この場合、後からきちんと中塗りを行ったかどうか判断することは難しいです。しかも剥がれや塗膜不良などの不具合が起こるのは数年後という厄介なものでもあります。そのような事がないよう、中塗りだけできちんと1日使い、中塗りと上塗りの日を分ける事が手抜き防止策となります。

外壁上塗り(8日目)

上塗り過程

一番メインの塗料を塗る作業です。意匠性が高い(見た目が格好良い)模様がついたサイディングやモルタル仕上げの場合は、上塗りには透明な塗料(クリヤー塗料)を塗るだけの場合もあります。

写真をよくご覧いただくと分かるのですが、中塗りと上塗り塗料は微妙に色を替えることで、何処を今塗っているのか分かります。大手塗料メーカーの塗料などは、中塗りと上塗り塗料の色を微妙に変えてくれているので、塗り忘れの防止になります。

ちなみに塗り忘れの場合も、後から気づきにくい、不具合が出るのが数年後という厄介なものなので、塗り忘れ、塗りムラがないように微妙に色が違うものを指定しましょう(大手メーカーの場合は先述の通り色を変えてくれるので問題ありません)。

付帯部塗装

付帯部塗装

外壁や屋根以外の部分(破風板、鼻隠し、軒天、雨樋、雨戸、ベランダ、鉄部、木部)など様々な部分の事を付帯部と言います。明確にいつやるか決まっているわけではありませんが、塗料などによって適切なタイミングで塗装を行います(一度混ぜてしまった塗料は固まってしまうので、切りの良いタイミングで行う必要があります)。

雨戸を外して業者さんの工場に持ち帰り、塗ってくれる業者さんも居ます。その場合、屋根がある室内での作業になるので、雨の日も塗る事が出来るというメリットがあります。

屋根塗装

外壁の塗装が終わったら、屋根に関しても下塗り、中塗り、上塗りと塗っていきます(高圧洗浄や屋根下地の調整も行います)。外壁同様、屋根も三回以上の塗装が必要です。屋根は、直射日光、雨風を絶え間なく受けるので外壁以上に過酷な環境なので、不具合が出やすい部分となります。

屋根下塗り(9日目)

屋根下塗り

下塗りでは下地に合った下塗り塗料を塗ります。下塗り塗料は外壁と同様で、シーラー、フィラーなどの中から今現在の屋根の材質や状態にあった適切な下塗り塗料を選択する必要があります。

縁切り、タスペーサー設置(10日目)

縁切りタスペーサー設置

下塗りを塗った翌日、塗料が乾いた後に縁切りという作業が必要になります(コロニアル屋根などの一部屋根材のみ)。

人気の屋根材であるコロニアル屋根は、塗装した後塗料が乾くと屋根と屋根が塗料によりくっついてしまいます。そのままにしてしまうと、雨水を中まで浸入させて雨漏りの原因となってしまうので(狭い隙間ほど奥まで水が入り込む毛細管現象が起こる)、屋根と屋根の間の隙間をあける作業が必要となるのです。これが縁切りという作業で、皮スキという道具を使って行います(写真右上)。

また、下塗りした後に縁切りをしても、中塗り、上塗りをすればまた屋根はくっつくので再度縁切りをしなくてはなりません。その手間がないように、縁切りをした後にタスペーサーという小さな部品を屋根と屋根の間にはめ込みます。こうすることで、屋根と屋根を確実にくっつかないようにするのです。業者さんによってタスペーサーを使う使わないはありますが、縁切り自体は必ず必要な作業ですので、行っているか必ずチェックをしましょう。

屋根中塗り(10日目)

屋根中塗り

下塗り塗装をした後に二回目の塗装工程である中塗りを行います。中塗りは上塗りと同じ塗料を使うので、上塗り一回目と言う場合もあります。

中塗りと上塗りの間の時間しっかりとあけて、中塗りした塗料が乾いてから上塗りを行うので、通常、上塗りは中塗りの次の日となります。

屋根上塗り(11日目)

屋根上塗り

中塗りと同じ塗料をもう一度塗る事によって、より塗膜を分厚くし、長い間しっかりと屋根を守ることが可能になります。こちらも外壁同様、塗料の色を少し変えて、塗りムラや塗り忘れを防ぎます。

これ以上、上から塗料は塗りませんので、しっかりと見栄えを考慮しながら丁寧に塗ります。

養生取り(12日目)

養生撤去作業

養生作業で設置したマスキングテープやビニールシートなどを丁寧に剥がしていきます。処理したゴミが出ますが、業者さんが持ち帰ってくれます。

安物や、使用期限が過ぎてしまったような質が悪いマスキングテープなどを使っている場合、剥がした後にべとべとしたものが残ってしまいます。それは後からしか分からないので、べとべとが残っているようであればしっかりと業者さんに処理してもらいましょう。

業者による確認作業、顧客による確認作業(12日目)

まずは業者自身が家の周りをしっかりと確認し、塗り残しがないか、余計な部分に塗料が付着していないかなどをチェックします。塗り残しはもちろん塗り直し、塗料の付着はシンナーなどで丁寧に除去します。

その後、施主と業者が一緒に家の周りを最終チェックします。後からトラブルにならないように、気のつく限り隅々までチェックしておきましょう。基本的に塗った後、10年間は塗り直さないので、これ以上ないぐらいに確認作業は行いましょう。

ちなみに、足場が設置されているうちに不具合を確認しておかないと、後から気づいて手直ししようとおもっても、足場代が別でかかってしまいます。

足場解体(13日目)

足場撤去

これまでぐるっと家を囲っていた、飛散防止シートと、仮設足場を解体します。これで新しくなった家全体を見ることが出来ます。このときも気になる部分がないか再度確認しましょう。

ポイントとしては、一昼夜きちんと確認することです。昼の見え方、夕方の見え方、夜の見え方と太陽の位置や光の当たり具合によって、外壁は異なる見え方をしますし、気づかないところにも気付く場合があります。様々な状況下で確認することが必要です。

清掃(13日目)

掃除作業

使った塗料缶、養生道具など工事の時に使った様々なものを片付けます。

ここでのポイントは塗料缶をいくつ使っているかチェックするということです。悪質業者が必要以上に水やシンナーで薄めた塗料を塗っていたとしたら、当然、缶の数は少ないです。適切な薄め方で適切に塗った場合にのみ適切な数の塗料缶が残っているはずなので必ずチェックします。ないとは思いますが「なくなった分から先に処分した」などと言い逃れされないよう、使用済みの塗料缶の監視は怠らないようにしましょう。写真を撮っておいても良いです。

工事後の塗料缶の数から手抜き工事を見抜く方法

空き塗料缶

適切な数の缶がいくつなのかは塗料によって異なります。大手塗料メーカーはホームページ内で塗料の仕様書を公開しています。仕様書とは塗料の性質や塗り方乾燥時間など様々な塗料に関する情報が記載されたものです。塗料が分かればまずはホームページで使った塗料、塗り方(工法)、塗る道具を確認し、自分の家の面積ならどれくらいの缶を使うのかを確認しましょう。

例えば、セラMシリコンⅢという塗料を使ったとします。公式ホームページより、ローラーで塗った場合の使用料は0.12kg/㎡/回とあるので、1㎡に1回塗るのに0.12kg使います。こちらの塗料は16kgセット(ベース13.7kgと硬化剤2.3kg)か3.5kgセットで販売されています。16 ÷ 0.12 = 133.3なので、16kgセットで133.3㎡塗る事が可能です。つまり塗る面積が200㎡あった場合、1セットでは133㎡しか塗る事が出来ないので、終わった後に2セットはないとおかしい、と言う事になります。ベース缶が2つと硬化剤缶2つなければ、その分薄めて使ったと判断することが可能です。もちろん塗る面によって塗料の使う量は変わってきますし、中塗りと上塗りの塗料が同じであればさらにたくさんの塗料を使用します。

残りの塗料を確認することで悪徳業者に悪さをさせないようにしましょう(優良業者ならここまでしなくても問題ありません)。

引き渡し(14日目)

工事の内容に問題がないことに両者ともに納得すれば引き渡しとなります。長い間お疲れ様でした。

工事完了後の挨拶(14日目)

挨拶

工事が終わった後は、近隣の方々に工事終了の挨拶と、迷惑をかけた事による謝意を伝えて外壁塗装工事は終了となります。

ここまで14日と書きましたが、雨などの影響で遅れてしまう場合もありますし、湿度が高いなどで乾きが悪い場合はさらに乾燥時間を取る必要があります。不安な部分はきちんと業者さんに確認しながら、良い外壁塗装工事を行いましょう。

外壁塗装工事に入る前の流れ

外壁塗装リフォームは、いきなり工事に入るのではなく、もちろんそれまでに様々な流れがあって工事が開始されます。外壁塗装工事までの間にどのような事があるのかを確認しておきましょう。

外壁塗装の異常に気づく

チョーキング現象画像

外壁と屋根は毎日紫外線を浴びたり、雨風にさらされたりすることで日々少しずつ劣化していきます。前に塗装してから10年ほどで再塗装を行うべきとされていますので、ある程度の年数が経過している場合は、簡単にセルフチェックなどを行いましょう。特に新築時はアクリル塗料など安価な塗料を使われる場合が多いので、その場合は、5年で一度はチェックしておいた方が良いでしょう。

  • チョーキング現象(触ると白い粉がつく)
  • ひび割れがおこっていないか
  • 剥がれている部分がないか(軒天など含め)
  • カビ、コケ、藻が生えていないか

10年ほど経過していてさらに上記の現象のどれかがおきているのであれば、塗り替えを考えた方が良いでしょう。

自分で外壁塗装の異変に気づかなくても、訪問販売の塗装業者の営業マンが訪問してきて異変を伝えてくる場合があります。全ての訪問販売業者が悪いという事ではないのですが、訪問販売業者差は悪質な業者も多く、ぼったくりや、お金の持ち逃げ、手抜き工事などの被害が毎日のように報告されています。訪問販売に出会った場合は、「本日中に申し込めば安く出来る」などの割引話や、「今すぐ塗装をしないと大変な事になりますよ」などの危険性などを理由に塗装を勧められたとしても即決をしなければ問題ありません。

悪徳業者の営業トークをこちら確認しておきましょう

見積もり依頼をお願いする

見積もりを依頼する際は、上記のような訪問販売業者にではなく、外壁塗装業者に別で見積もりの依頼をします。

ちなみに悪徳訪問販売業者はこちらがお願いしていなくても勝手に見積もりをしてきますが、数字がでたらめだったり、塗料や工程がでたらめな場合もあります。見積もりというのはその場ですぐに出せるものではなく、家の現状、家主の希望などを踏まえて作業員が事務所に持ち帰り綿密に作り上げる物なのです。きちんと時間をかけて見積書を作ってくれる業者にお願いしましょう。さらに悪質になると屋根の上を見る振りをして破壊する業者も居ます。訪問販売は業者側に主導権があるので、落ち着いて考えられない場合が多いです。一度断って冷静になりましょう。

外壁塗装の見積もりを業者にお願いする方法はいろいろあります。知人や親戚にどこで外壁塗装工事を行ったか聞き、同じ業者さんに見積もりをお願いするという場合や、インターネット上で「外壁塗装 ○○市」などで検索したりタウンページなどで調べたりする場合、そして一括見積もりサイトで相見積もりをお願いするという場合などがあります(相見積もりとは複数の業者に見積もりをお願いして見比べるというものです)。一括見積もりサイトの場合は、さらに事務局が業者とお客様の間にたって仲介を行うものと、サイトで入力した個人情報がそのまま業者に送信されるものがあります。

どの方法で見つけた業者にしろ、大事になってくるのがその業者がきちんとしたところであるかどうかです。今はインターネットが発達しているので、ホームページを実際に見ておくことを徹底しましょう。ホームページを確認するときのコツをまとめておきます。気をつけていただきたい点は「ホームページがきれいかどうかは良い業者かどうかの判断材料にならない」ということです。見た目よりも、書いてある内容に着目しましょう。

ホームページから外壁塗装業者が良いか判断するコツ

ホームページ

  • 働いている人の顔写真が掲載されているか
    イラストではなく、写真が掲載されているものが良いでしょう。動画などがあればさらに人となりも確認出来ます。あまり良い印象ではない場合は、遠慮なく候補から外しましょう。インターネット上には様々な業者が軒を連ねています。あえて一つの業者にこだわる必要もありません。
  • 代表の挨拶が載っていて熱意があるか
    「塗装業界をかえたい」など大きな目標を持っている方が良いです。「別業種で働いていましたが脱サラして始めました」などはかなり不安です。しかし明確な基準はないので、読んでみてあなたがどう思うかぐらいで問題ありません。
  • 実際に施工している現場の写真が載っているか
    非常に大事で、ここでフリー素材(インターネットなどでお金を払えば買える写真や無料配布されている画像)のみを使っている業者は信用できません。あまりにきれいすぎる写真は素材集と考えて良いでしょう。
  • 工事例に金額も載っているか
    優良業者であってもプライバシー保護の為、載せていないところもあるので、必ずなければいけないという部分ではないのですが、金額を乗せている業者の方が、安定した相場で仕事をしてくれるという意味で安心です。金額を乗せていない場合、客の反応を見ながら毎回価格を変えることも出来るからです。金額が載っていないことが悪い基準になるわけではありませんが、載っていれば信用度はアップすると考えておきましょう。
  • 使用している塗料を掲載しているか
    出来れば日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研の三社の塗料を使っている業者が安心出来ます。もちろんこれらのメーカーの塗料を使っていれば絶対に安心ということではありませんが、少なくともこれらの会社なら、ある程度塗料の相場がわかるので、ごまかしがしづらいです。メーカー名だけではなく、塗料そのものの名前が書いてあるかも確認しましょう(例えば日本ペイントのパーフェクトトップなど)。より相場がわかりやすくなります。
  • 固定電話の電話番号を持っているか
    携帯電話しか掲載していないのはかなり不安です。携帯電話を解約すればもう手がかりはありません。また、050、0120、0800などネット上で電話番号を取得する事は今は簡単に可能です。フリーダイヤルだから信用出来る!という事はありませんが、フリーダイヤル取得にもお金がかかりますし、通話料は着信元払いなので携帯電話を載せているよりはまだきちんとお金をかけている印象があります。きちんとお金をかけていると言う事はまじめに集客を行っているという一つの基準となります。
  • 住所にあるのはアパート、マンションなどの集合住宅か、店舗か
    実際に訪問してみると良いでしょう。アパートなど店舗ではないところを一時的に借りているだけの会社は逃げてしまうかもしれません。もし訪問が難しい場合は、Googleマップやストリートビューを使用することで事務所が経っている場所の雰囲気を確認しましょう。外観が見えるだけでイメージ出来ます。しかし、外壁塗装業者さんはハウスメーカーなどと違ってお金を外装などにがんがんかけられるわけではありませんので、ある程度清掃等が行き届いていないなどは目をつむっておきましょう。
  • ブログではなくホームページか
    今は様々な無料ブログサービスがあるので、気軽にブログを始められるようになっています。ホームページを持っていながら、ブログで日々の更新情報を発信する、という場合なら良いですが、無料ブログだけでお店の情報を載せている所は少し不安です。無料ブログはすぐに解約することが出来ますし、誰でも何の資格も個人情報も無しに始めることが出来る分、信頼出来ないです。無料ブログというのは無料で始められるブログの事で、アメーバブログ、ライブドアブログ、FC2ブログ、Seesaaブログなどが挙げられます。

以上の事を確認しながらホームページを見てみましょう。お店を選ぶときに一番大事なことは「時間に余裕を持つ」ということです。数日で家の状況が非常に悪くなるという事は通常ないので、焦ることなく業者選びに時間をかけましょう。今後の10年の家の外観を任せるので、出来るだけ慎重になるべき所です。

業者が調査、診断に来る(現地調査)

作業員画像

どこでどのような見積もり依頼をしたかにもよりますが、見積もりを依頼してから1~2営業日後には実際に業者さんが家に来て、家の状況をチェックします。今の家の下地はどのような材質で出来ていて、築何年なのか、前の塗装から何年経っているのか、どのような塗装にしていきたいのか、屋根や、軒天、破風板、雨樋などは塗るのかなど様々な事をヒアリングされますので、今の自身の希望もまとめておきましょう。前に工事した書類などがあれば見せるとさらに早いです。

調査や診断に関しては、一時間ほどで終わらせてくれます。出来ればその間、業者さんをほったらかしにするのではなく、一緒に家のいろいろな所を確認しましょう。セルフチェックでは気づかなかったところが見えてくるはずです。

業者が状況等を持ち帰り見積もりを作成、提案、契約

家の状況を様々な視点から見て、ヒアリングも行い、その上で正式な見積書を作成します。1~2週間後に業者から連絡がきて、見積書を提示してくれます。塗料のグレード別で何パターンか出してくれる業者もいます。例えば、シリコン塗料プラン、フッ素塗料プラン、断熱塗料プランのような感じです。その契約内容に問題がなく、納得出来れば契約となります。

契約時に気をつける以下の事を確認しておきましょう。

  • 全額前金で支払う事は避ける
    悪徳業者に多い手口で、先にお金を全額支払わせようとします。払うと、行方をくらませたり、態度が急変するので気をつけましょう。後払いか、半額前金が多いですが、心配なようであれば、どのような業者でも後払いをお願いしましょう。
  • 塗らないところはどこか確認する
    どこを塗るように頼んだとしても、いい漏れが必ずあります。そこを後で塗ってもらおうとしたときに別料金を取られてしまってはいけません。それ故、契約書に何処を塗らないのかを明記してもらうようにしましょう。こうすることで、書かれていないところは全て塗ってもらえます。
  • カラーシミュレーションは当てにしない
    業者さんの中にはよかれと思ってカラーシミュレーションした自宅の写真を持ってきてくれますが、印刷された紙なので、実際の色身とかなり違ってきます。雰囲気を知るだけにして、色自体は別できちんと決めるようにしましょう。(参考記事:外壁塗装はカラーシミュレーションで決めると絶対に失敗する外壁塗装の色選び方法の注意点と絶対に失敗しないコツと流れ

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