外壁塗装は高額な工事なので、どうしても失敗したくありません。しかし、そのためには、様々な知識を身につけ、適切な工事をさせる必要があります。
安い業者を選ぶ事が失敗しない方法ではありません。失敗しやすい事例を見ながら良い外壁塗装工事の為に準備をしましょう。
外壁塗装では様々な失敗が起こりうる
外壁塗装はいろいろな部分で失敗が非常に起こりやすい工事の一つです。リフォーム工事は全体的に業者とのトラブルになる可能性がありますが、内装よりもやはり外壁の方がトラブルに発展しやすいです。
例えば、お風呂のリフォームをしようと思ったところ、どのような浴槽があるのかなどをカタログで確認しながら、希望を伝えます。多少のカスタマイズは行いますが、カタログとほとんどそのままのお風呂が出来上がるので、そもそも不満が出づらいです。トイレのリフォームで、便器のリフォームを行った場合、ほぼカタログに載っているものと同じ便器が設置されるでしょう。
しかし、外壁は逆に家ごとに違う事がほとんどで、屋根、外壁、雨樋、軒天、雨戸、車庫など一つ一つのが全く違うものである可能性が高いです。またそれぞれがモルタル壁、窯業サイディング、金属サイディング、ガルバリウム鋼板、ALCパネルなど材質も様々なものがあります。材質や、箇所が違うだけで非常に多くの種類があるのです。トイレの便器は日本の場合、だいたい陶器で同じなので、外壁ほどの多様さはありません。
そんなにも多様性があるのにも関わらず、塗料に関しても非常にたくさん種類があります。塗料メーカーは、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研といった大手だけではなく、日進産業、アステックペイント、水谷ペイント、ロックペイントなどそれぞれがさらにたくさんの塗料を製造、販売しています。
それを家の状況を判断した上で、適切な塗料を適切な工法で塗らなければならないので、塗るだけの簡単な作業と思われがちですが、非常に複雑なのです。それ故、どこかで少しでもうまくいかなかった場合、それが大きくなり、結果として失敗となってしまう場合があります。
しかも、外壁は周りに見られるので、外壁の剥がれなど、失敗が大きく感じられてしまい、大きなクレームやトラブルなどに発展してしまうのです。
色選びに関する失敗が非常に多い
外壁塗装でよく聞く失敗は、塗り終わった後の家を見て「考えていた色と違う」という失敗です。しかも色による失敗は、業者としては対応したくても「希望した色の塗料で塗った」としか言えないので、塗り直しを行う場合は、別途追加費用が発生してしまいます。それを色が違うからといって業者負担で塗り直しをさせようと思っても難しく、クレーマーのように扱われてしまうでしょう。もちろん、見積書と実際に塗った塗料が違うものだった場合などは厳しく業者を追求するべきです。
基本的に色選びというのは客側の自己責任で「もっときちんと解説してほしかった」と後でいっても家は元に戻りませんので、あらかじめしっかりと知識をつけておきましょう。面積効果や光源の違いによる色の見え方など、実際に家に塗った時と色見本などでは色身は必ず変わります。色見本やカラーシミュレーション、塗料メーカーが足すカラーサンプルなどどれもが実際にご自身の家に塗ったものではないことをあらかじめきちんと認識しておきましょう。
業者選びにおける失敗しないようにする
色に関する失敗は自己責任である場合が多いのですが、それ以外に業者選びで、悪徳業者、手抜き業者を選んでしまい、様々な失敗を犯してしまう場合があります。その場合、もちろん手抜きをした業者のせいで被害をうけるのですが、実際にその業者を選んでしまったご自身にも責任があります。良くない業者に頼んでしまったが故の失敗談などをしっかりと確認し、家を守りましょう。
また優良業者であっても、やり方を間違ってしまうと、大きな失敗の元となってしまうので注意してください。
必要以上に工事費を値切ると大失敗の元
外壁塗装でやってしまいがちな失敗の一つとして、「出来るだけ安く工事を行おうとする」などの料金関係の失敗です。外壁塗装の工事は10年に一度のもので、そこまで頻度が高くないので、「せっかくならきちんとお金をかけておこう」という考える方と、「出来るだけ安くして乗り切ろう」という方の二つに分かれます。そして失敗するのはたいてい安く済ませようと思っている方の場合です。
今は非常に便利なもので、当サイトを含む一括見積もりサイトというのは非常にたくさんありますので、良い業者を探すというのは簡単です(外壁塗装駆け込み寺はこちらから申し込み出来ます)。優良業者は家の様子や材質などから適切な塗料を適切な方法で塗るという工程が決まっています。それらの料金というのは決まっているので、それ以上安くするというのは難しいです。端数ぐらいなら割り引いてくれる業者さんもいます。
その場合に注意したいのが、必要以上に値切る行為をしないという事です。例えば、相見積もりでやってしまってはいけない事で、「相見積もりをしている。もう一方の会社はもっと安かったのだが、そちらはもっと安くならないのか」と業者さんと交渉してしまうことです。優良業者であれば、適切な相場を出しているので、それ以上安くさせるというのは相場より安く仕事をさせてしまうと言う事なのです。
これは家電製品などではやっていらっしゃる方もいるのではないかと思います。例えば、コジマ電気で安かった商品の金額を覚えて、ヤマダ電機にそれを伝えてより安く商品を購入するというものです。家電であればすでに出来上がったものを購入するので、より安く買おうとする行動は問題ありません(お店にとってはつらいかもしれませんが)。
しかし、外壁塗装の工事費用というのは業者が足場を自社で持っているかどうか、作業員を訓練させるためにどれだけのお金を使っているか、など業者によってまちまちで業者ごとに適正な価格が存在するのです。優良業者であれば必要以上のお金を取ったりはしません。塗料メーカーからの仕入れ価格や、足場のレンタル代などは値切る事が出来ないので、値切るとすれば、人件費ぐらいです。人件費を値切ったとしても、作業員にはきちんと給料を払う必要があります。「あそこの家の工事は値切られてしまったから、給料は少し安くする」と言う事は出来ないのです。
つまりそれ以外の部分で削るとすれば、多少雨が降ったとしても強行して工事を行って足場のレンタル代金を浮かせる、塗りムラや塗り残しなどを確認せずにぱぱっとローラー塗装を終わらせて次の工程に行くなどして工事日程を短縮するなどでの対応となります。そのような事をすれば、その付けは数年後、塗装が剥がれてしまったり、塗り残しがあったりなどで家に帰ってくるのです。良い業者に巡り会えたとしてもこれでは外壁塗装工事をせっかくする意味がありません。
必要以上に工事費を値切ると業者は以下の事を行う可能性があります。
- 足場を安全に作業できるレベルまで組まない
- 足場レンタル期間を短くするため工期を短くする
- 隅々までしっかりと高圧洗浄を行わない(水が乾くのも待たない)
- 塗料が乾ききっていないのに上塗りを行う
- 雨が降ってきても気温が下がっても塗装を行う
- 養生テープ、シートを十分に貼らない
- 近所の車やバイクに養生ビニールをかぶせない
- 塗料飛散防止シートを足場に設置しない
- 塗った場所をしっかりと確認しない
- 塗料を必要以上に薄めて使用する
結論としては、外壁塗装工事など、プロの手が加わって初めて商品として成立するようなものは必要以上に値切るのは百害あって一理もない「大失敗の元」ということなのです。ちなみに、大手工務店、ハウスメーカーの場合も、下請け、孫請けに渡すお金が少ないために、同じような失敗が起こりえます。出来れば、渡したお金をそのまま工事に使ってくれる自社スタッフで工事を行う外壁塗装専門業者を選びましょう。
知人、親戚の紹介の業者を選んでしまう
世の中持ちつ持たれつということは否定しませんが、知人、友人、お知り合い、ご親戚、もしくは近所で実際に外壁塗装をしたお宅の方など、紹介による業者選びは失敗の元です。
非常に断りづらい上に、業者に良くない事があっても言いづらいです。知人は決して外壁塗装の専門家ではないので、善し悪しが分からない場合が多いです。最悪、その業者がおまけするなどして多少儲かって、工事自体も少し安く済めば両方の為になって良いかぐらいは思っている可能性があります。善意なので否定もしづらいです。しかし、「頼みたいと思っているところがある」などと言う事でなんとか切り抜けましょう。紹介による業者選びは失敗に終わる可能性が非常に高いのです。しかも良くない業者だったとしても泣き寝入りさせられる可能性すらあるので危険です。
逆に、近所の方に外壁塗装業者を紹介することも控えた方が良いでしょう。自分の家が外壁塗装業者にお願いしたからといって、その業者が100%、隣の家にもあった施工をしてくれるとは限りませんし、あなたは外壁塗装の専門家でもありません。最悪、その業者が近所の家で何か問題を起こした場合、しわ寄せが来る可能性があります。もし紹介を求められたとしても「あの業者が全ての家に良い仕事をしてくれるとは限らないのでネットなどでよく調べた方が良い」と切り抜けるようにしましょう。
ちなみにタウンページなどで調べた業者が良い業者かどうかはくじ引きぐらいギャンブル要素が高いです。お店の名前を目立つようにわざと改名している悪徳業者もあるほどです。
専門ではない業者に頼んでしまう
外壁塗装業者というのはここ10年で非常に増えてきました。全国的に見ると2万業者以上はあります。一つの都道府県に400個以上ある計算です。
なぜここまで多くの業者がいるのかというと、「開業するのに免許が必要ない」と言う事と「専門的な知識が必要ないのに、素人にはわかりにくい仕事内容」である事、そして「儲かる」と言う事です。
これらの理由によって非常にたくさんの業者が外壁塗装業者に参入してきました。中にはリフォームと全く関係ない植木職人さんをはじめ、他業者からも参入しています。
もちろんこれらの業者さん達がきちんとした専門知識を身につけた後に、しっかりと工事を行っているのであれば特に問題はないのですが、そうでない場合も多いです。Yahoo!知恵袋などでは特に「知恵袋には専門的な知識を持たない業者が多い」「適当な事を言うな」等の業者間の言い合いのような書き込みも目立ちます。免許が必要なわけではないので、きちんと勉強していない方も一部にはいるのです。
そのような業者さんに頼んでしまった場合は、しっかりと下地処理を行っていない、きちんと高圧洗浄を行っていない、外壁の材質にあった塗料を選択していない、信用あるメーカーの塗料を使用していないなど様々な原因で、数年以内、酷いときには数ヶ月で塗装が剥がれてくるなどの失敗談を耳にします。
専門業者できちんと知識を得ている業者を選ぶようにしておきましょう。
家のものを破壊される、汚される
こちらも熟練度が高くない業者にありがちな事で、家のものをわざと出ないにしろ破壊してしまう、汚されてしまうと言う事があります。庭先に出ているゴミ箱を破壊される、植木鉢を倒して破壊される、足場をかけた部分の屋根が破壊されてしまう、高圧洗浄の際に家の中まで水浸しになって雨漏りさせられる、濡れてはいけないものに水をかけられてしまう、など、きちんとしていない業者に頼んでしまうと、外壁塗装をまじめに行わないばかりか、さらにマイナスのことが起こってしまう場合があります。
壊したものが買い直せるならもちろん弁償させる事が出来ますが、お金に換算出来ないものだった場合は大きな損をしてしまいます。もちろんそういうものは壊される可能性があるところにはおかない事が前提ですが、良い業者でも起こりうる失敗ですので、注意しておきましょう。
悪徳業者の手口を確認しておきましょう
失敗を招いてしまうのは、多くの場合、悪徳業者、手抜き業者に外壁塗装工事を任せてしまった場合です。悪徳業者に頼まないことが、失敗を防ぐ一番の手段なので、きちんと確認しておきましょう。ちなみに国民生活センターの発表では、毎年7,000件ほどの被害が報告されるものだけでも出ており、だまされた事にすら気がつかない人、騙されたけど言わない人などを換算するとさらに多いです。よその話と思わずにきちんと引っかからないように知識を身につけましょう。
まずは訪問販売業者を警戒する
手口ではなく前提のお話しです。全ての訪問販売業者が悪いと言う事ではないのですが、悪徳業者は訪問販売業者である場合が多いです。口コミなどで勝負することが出来ないので、巧みな話術で契約をもぎ取ろうとしてきます。
訪問販売業者は即日の契約を迫る傾向がありますので、まずはその日の契約を保留にしてください。「本日中の契約限定で割り引き」などと言われた場合でも、とりあえずは帰ってもらう用に仕向けてください。そもそも家に入れてしまうと、なかなか帰らずに何時間も居座るという事もよくあることなので、訪問販売の業者が来た場合は、まず対応せずに帰ってもらうというのが正解です。
その後、本当に外壁塗装に興味があるなら、ネットで調べれば良いことですし、どうしてもその業者に頼みたいのであれば、後日頼むようにしましょう。その場で頼んでしまうと言うのは冷静な判断も出来ないため、損をする傾向にあります。
また、そのような場合の営業マンは出来高制などの給料なので、嘘や大げさに言って契約を取る傾向にあります。外壁塗装に無知である場合が多いのです。また、アポインター(契約のきっかけを作る人)とクローザー(契約を締結する人)などに分かれて攻めてくる場合もあります。とにかく訪問販売業者には気をつけましょう(参考:営業マンの選び方)。
オリジナル塗料を使用する所は信用しない
オリジナル塗料というのは、塗料メーカーが製造する塗料ではなく、その会社が独自に開発した塗料の事です。塗料メーカーの商品のシールや印刷だけ替えて自社の製品とする場合もあります(こういう製品をOEM製品といい、犯罪や詐欺行為ではありません)。
全てのオリジナル塗料が悪いという訳ではありませんが、オリジナル塗料は悪徳業者がよく使用する傾向にあります。
悪徳業者がオリジナル塗料を使用する理由は、塗料の内容や、相場などを調べられなくするという事にあります。今はインターネットが発達しているので、塗料の相場を調べようと思えば、大手メーカーであるエスケー化研や、日本ペイントの塗料はほとんどが価格相場をインターネットで調べる事が出来ます。つまり、相場よりも高いお金を支払わせることが出来ないのです。
そのため、オリジナル塗料ということで、相場が出ていないものを使う傾向にあるのです。
もしオリジナル塗料を強く勧められた場合は、その塗料が水性塗料なのか溶剤塗料なのか、1液型なのか2液型なのか、塗料のグレードは何なのか、などを確認しましょう。だいたいが水性シリコン1液型などではないかと思われます。理由としては、シリコン塗料はネット上には「おすすめ」と書かれている事が多いため、信用されそうなのと、シリコンが少しでも配合されていればシリコン塗料と言う事が出来るためです。しかし実際は、シリコンの中でも最も質が悪いシリコン塗料である場合が多いので、オリジナル塗料と言われた場合は、とにかく一歩ひいて、「大手の日本ペイントなどの塗料を使用してほしい」などと言いましょう(参考:シリコン塗料とウレタン塗料)。
ちなみに「○○大学と共同開発している」「日本ペイントと共同開発で作った」「現場をよく知る外壁塗装業者が作成した」などよく分からない理論や嘘を言う場合もおあるので、とにかくそのような業者は信用しないようにしましょう。「メンテナンスフリーの塗料」「30年再塗装不要の塗料」など、現在実現不可能な塗料を提示する業者も居ます。
大幅値引きを行った業者は敬遠する
こちらから値引きをお願いしたわけでもなく、業者側から大幅な値引きを申し出る場合です。どのような理由があっても疑うべきでしょう。具体的には30万円以上の値引きをする業者は怪しい業者が多いです。時には100万円以上の大きな値引きをしたり、半額にしたりととんでもない値引きを行うところが多いです。
大幅値引きをするということは元々値引き後の費用でも工事が出来たと言う事であり、値引き後の価格も本当に価格か分かりません。客の顔色を見ながらの営業がこのような事をする場合が多いです。なぜなら、利益が出た分は出来高として営業の給料に反映されるからです。
そのような営業方法を行っている会社に良い業者はないと思って間違いありません。大幅な値引きを行う業者は信用しないようにしましょう。
値引きを行う業者側の口実もいくつかあり、なぜそのような値引きを出来るのかと納得させようとしてきます。例えば以下のような口実です。
- このあたりの営業に使わせてもらう
- 地域で初めてなのでモニター価格
- 写真などを営業に使う、ホームページに掲載する
- 足場で広告を設置するので安く出来る
- 上司に無理を言って今回だけなんとか割引枠を獲得した
どのような理由であっても、大幅値引きは信用できないので気をつけてください。
脅す(おどす)、恫喝(どうかつ)されても動じないようにする
脅すと言葉でかくと物騒な感じですが、大きな声を出して脅すとは限りません。「一刻も早くしないと水が家の中に浸入してとんでもないことになる」「家がこのままだと崩れてしまう」など、必要以上に住民を脅して、契約を出来るだけ早く行おうとする場合があります。
また、やくざまがいの脅しを使ってくる業者も居るという話も聞きます。
基本的に訪問業者などに多いので(店舗をかまえている業者に尋ねたところ、たまたま悪徳業者だったという事は少ないです)、取り合わないようにしましょう。
会社住所が不定、不明、店舗がない所は怪しむ
訪問販売業者に多いですが、会社の住所がよく分からない場合は逃げられてしまう場合もあります。住所がアパートの一室である、レンタルオフィスっぽいなどよく分からない場合はできるだけ警戒しましょう。
例えば「家賃や店舗を借りる費用的リスクをお客様に還元して安く工事を行うため、実店舗はありません」のような最もらしい事を言ってくる場合もありますが、逃げられる可能性が高いだけなので、契約しないようにしましょう。
例えばその住所に10年以上店舗があるなど、地域的に信頼出来る業者にしましょう。その他、会社のホームページから、業者が信用に足るかどうかを判断する方法もあります。(参考:ホームページから業者が良い業者か確認する方法)
工事費用の先払いは避ける
工事費用を先払いしてしまうと、逃げられるリスクが格段に上がります。工事は終わったときに全額支払いが最も無難でしょう。
業者の考え方はいろいろありますので、例えば、半額先払い、半額は工事終了後、という場合もあるので、納得出来るか出来ないかで判断しましょう。半額ずつの支払いであれば、悪徳業者の範疇ではありません。しかし、もちろん半額でも持ち逃げする可能性はありますので、心配な場合は、工事完了後に全額支払いの業者さんにお願いしましょう。
ちなみに、工事前に3分の1、着工開始時点で3分の1、工事完了後に3分の1という支払い方をさせようとする巧妙な業者もいますが、この場合、着工までに3分の2の費用を受け取るのですから、半額ずつよりもリスクが高いです。
工事が終わってからでないとお金が入らないというのは業者にとってはつらいように感じますが、しっかりと工事を行う業者であれば、工事後の支払いでも問題ないはずなので、費用を支払うタイミングは、納得いく時に設定してもらいましょう。
その他の様々な失敗事例
色選び、悪徳業者以外の少し気をつければ避けられる失敗事例などをまとめます。ご自宅の工事に生かし、失敗しないようにしましょう。
近所に挨拶に行かない
近所に挨拶を行かないと言う事は後々近所との人間関係を大きく悪くしてしまう可能性があります。向こう三軒両隣とは言わずに、塗料の臭いが飛びそうな箇所は全て回るのが間違いないでしょう。良い業者さんは挨拶回りまで済ませてくれますが、それだけでは足りず、もちろん本人も挨拶回りをする必要があります。
挨拶回りの際は、菓子折を持ち、塗料の臭いが来る可能性があること、工事の日程などをしっかりと伝え、理解してもらう事に努めましょう。ちなみに留守がちな家があったとしても、何とか会って挨拶を工事前に済ませるべきです。
挨拶を行かないためにある苦情として以下のようなものがあります。
- 塗料の臭いで洗濯物が干せない
- 足場を組み立てる音がうるさい
- 塗料が飛び散ってきた、どうしてくれる
- 高圧洗浄機の水で水浸しになった
- 足場が敷地内に入っているから至急撤去しろ
など、きちんと挨拶して、おけば多少は許してもらえる事も、挨拶をしなければクレームになったり、その後の人間関係がぎくしゃくする可能性がありますので、絶対に行いましょう。
前の外壁塗装から期間をあけすぎた
一般的に外壁塗装工事は10年に一度と言われています(使った塗料や環境によって、多少増減します)。チョーキングが起こる時期が最も塗装するのに適した時期なので、逃さないように定期的に外壁をチェックしておきましょう。
チョーキングした外壁をそのままにしておくとさらに被害が発生する可能性があるので、放置は危険です。
外壁だけ、屋根だけの工事
その場その場の工事料金だけなら、外壁だけ、もしくは屋根だけといった劣化しているところだけ塗装を行うという工事の方が安くなります。しかし、長い目で見ると、外壁と屋根は一緒に塗装をした方が良いです。
これは足場代など、塗装以外にも発生するお金があるからです。「外壁だけではなく、屋根も一緒に塗装をした方が良い」というのは、客単価を上げるための業者の営業トークであるのは間違いないのですが、長い目で見た時のコストが安いのも事実です。
外壁の劣化具合、屋根の劣化具合、そして前の塗装からどれくらい時間が経っているか、そしてどのような塗料を使っているか、紫外線の強さ、海との距離など様々な要因を考慮して、適切な範囲を塗装してもらうようにしましょう。
失敗したときは公的な専門機関に相談
様々な注意をしたにも関わらず、どうしても失敗してしまった時はどのようにするのが良いか、確認しておきましょう。
Yahoo!知恵袋、教えてgoo、発言小町、弁護士ドットコムなどに質問するのももちろん良いのですが、正確な回答が得られるとは限りません。「専門家の立場で・・・」「現場を年間1,000件以上回っている立場から助言すると・・・」など、専門家のような立場の方からアドバイスを気軽に受けることが出来ますが、基本的に相手側も本当に親身になってくれているとは言えません。所詮は顔を出すことがないネット上の事なので、適当に返される場合もあります。ましてや、自分が悪いことが分かっていても相談したいときなどは「それはあなたが悪い」「自己責任でしょう」などと一蹴される場合もあります。自分が悪いと分かっていても相談したい場合もありますよね。
どのような時でもきちんと相談出来る窓口として、日本には消費生活センター(消費者センター)というものが全国各地に設置されています(2014年4月地点で全国763箇所)。まずはこれらの場所に相談してみるのが良いでしょう。お近くの消費生活センターを探す場合は、国民生活センターのホームページから探しましょう。もしくは局番無しで188(いやや!)にかけると、最寄りの消費生活センターを紹介してくれる窓口に繋がります。業者の対応に問題があるかどうかの確認から、クーリングオフのやり方までどのような事でもまずは確認してみましょう。
その他、業者と大きなトラブルになってしまって、弁護士等の相談をしたいという場合は、公的財団法人の住宅リフォーム・紛争処理支援センターの住まいるダイヤルなどが良いでしょう。
外壁塗装は家の大事な役割を果たすリフォームです。絶対に失敗しないように知識をきちんと身につけましょう!