外壁塗装は三度塗りが基本!手抜き工事を防ぐためには?

マイホームの外壁塗装工事は何度も経験することではないため、ほとんどの人は、行われる作業の内容や工程の順番をよく知らないまま外壁塗装業者との見積もりに挑むことになるでしょう。

特に初めて外壁塗装をする時には、業者から言われるがまま工事を依頼してしまうということも少なくありませんが、そのような工事の任せ方では、手抜き業者に当たってしまったときに良いように利用され、割高の料金を支払わされる可能性があります。

 

塗装は仕上がりだけに注目しがちですが、塗っている最中に「何度重ね塗りするか」を重要視する必要があり、塗った回数によっては、今後の耐久性にも影響がでます。

■「三度塗り」は外壁塗装の基本中の基本!

外壁の塗装作業は一度全体を塗ってしまえば終わりと思ってしまいがちですが、実は一度塗っただけでは紫外線や雨に耐えられる丈夫な塗膜(塗料による保護膜)は出来上がりません。

外壁や屋根の塗装を施工するにあたって、一度目が下塗り、二度目が中塗り、三度目が上塗りと三回塗るのは基本的な事項であり、多くの外壁塗装業者に信頼されている大手塗料メーカーでも、三度塗りで最も耐久性が発揮されるように設計しています(模様をつけたり、さらなる耐久性を求めたりする場合、四度塗り、五度塗りする塗料もあります)。

 

優良な業者はきちんと三度塗りの基本を守って作業してくれるものですが、悪徳業者と言われる業者は手抜き工事をする可能性も大きいので、ある程度の知識をもって防ぎたいところです。

■下塗りの役割について

塗装前に高圧洗浄によって外壁の汚れを落とし、クラックが入っている部分などを補修する下地調整を済ませて塗装面を整えたら、いよいよ三度塗りの1回目の「下塗り」が始まります。

下塗りは三度塗りの中でも特に重要な作業で、下塗り用塗料の種類は、外壁の材質や劣化状態、次に塗る上塗り塗料に何を使用するかによって決まります。

下塗り塗料と上塗り塗料の組み合わせを誤った状態で三度塗りを行っても、下塗りした塗料ごと数年で剥がれてしまうため、塗料メーカー側も「この上塗り塗料にはこの下塗り塗料を使ってください」というように指定しています。

 

下塗りには、壁に以前塗られた既存塗膜の効果を消す役割や、上塗り塗料の外壁への密着性を高める役割があり、その後何年間も塗料が壁に密着する上で非常に重要なため、省かれることはありません。

実際に外壁塗装駆け込み寺でも、手抜き業者が下塗りをしなかったために、塗装工事から数年ですぐに塗装が剥がれてしまったというご相談をよくいただきます(外壁塗装駆け込み寺の無料相談はこちらからお申し込みください)。

1.下塗り塗料にはどんな種類がある?

一般的に戸建て住宅の下塗りでは、「シーラー(seal=塞ぐ)」や「プライマー」と言われる下塗り塗料を塗り込むことが多いです。

 

劣化した外壁は上塗り塗料を大量に吸い込んでしまうため、そのまま塗っても何度も塗り直すことになり塗料の無駄が出るだけでなくムラになってしまいますので、外壁が吸い込まないように最初にシーラーを塗装しておきます。

また、下塗りで多く使われている塗料はシーラーやプライマーですが、それ以外にも、塗る外壁の種類によってフィラーやサーフェイサー、微弾性フィラーなど、下塗り専用塗料は複数種類が使い分けられています。

モルタルなどの軽微なひび割れが起きやすい外壁では、厚みのある微弾性フィラーを塗って凹凸を埋めることがあります。

 

下塗り塗料は名前こそ違いますが、塗装における役割として、「その後に塗る上塗り塗料をしっかり外壁に密着させるため」という目的は共通していると考えておくとわかりやすいでしょう。

2.乾燥させる時間も重要

実は、三度塗りが基本だからと言って、「三度塗ったからOK」という単純なものではなく、下塗り塗料を乾燥させる時間も重要になります。

例えば、「パーフェクトサーフ」という下塗り材がありますが、製造しているメーカーの日本ペイントは、ホームページ上でパーフェクトサーフの乾燥時間を3時間と記載しています。

また、シルクのようなツヤのある仕上がり感が特徴の「水性シルクシーラー厚膜」という下塗り塗料も、3時間以上の乾燥時間が必要と日本ペイントのホームペーには記載されています。

 

このように、適切な乾燥時間を設けることは工程としてとても大切なことで、下塗り塗料がしっかりと乾いていなければ、上塗り塗料を塗っても施工不良が起きてしまいます。

施工の直後は完璧な仕上がりに見えても、わずか数年後に塗膜が剥がれてきたり、色ムラが出て色違いのような外壁になったりするリスクが高まるので、見積書の内容が「三度塗り」とされていても、注意が必要な点として覚えておきましょう。

 

実際にあった弊社にいただいたご相談で「業者が一日で三度塗りすべてを終わらせてしまった」などのご相談もいただきますが、まさにこの乾燥時間をしっかりととっていない業者の例と言えます(そもそも三度塗っていない可能性もあります)。

3.付帯部も下塗りが必要

外壁塗装工事では家の軒天や破風などに使われている木部や鉄部も塗装することがあり、これらの付帯部も外壁と全く同じ理由で下塗りが必要ですので、「付帯部は下塗りしなくても大丈夫ですよ」などと言う手抜き業者にはくれぐれも注意し、見積もりの段階で付帯部も下塗りが行われることをチェックしておきましょう。

■中塗り、上塗りの役割について

三度塗りのうちの2回目と3回目はそれぞれ中塗り、上塗りといい、この二回の重ね塗りすることによって、耐久性が高くムラのない均一な塗膜が完成します。

1.上塗り塗料には特徴が異なる沢山の種類がある

上塗り塗料には、ウレタン塗料やシリコン塗料、フッ素塗料といったグレードの違いだけでなく、光触媒塗料や断熱塗料など機能性が付いたものもあり、それぞれ価格や耐用年数、効果などに違いがあります。

家の劣化状態や、外壁材の材質、予算の限度額などによって選ぶべき上塗り塗料の種類は変わりますので、塗料選びをプロに相談したいという方は外壁塗装駆け込み寺の無料相談をご利用ください。

2.適切な上塗り塗料は塗装業者に選んでもらうこと

上塗り塗料選びを失敗しない方法は、自分でメーカーや効果を調べて選ぶことではなく、専門業者に外壁を診断してもらい、最も適切な種類を選んでもらうことです。

長年塗装を任せている信頼できる業者がいれば一番良いですが、そのような長い付き合いのある業者がいない場合は、見極めるために複数の業者から相見積もりを取って探さなければなりません。

最初の相見積もりでは沢山の業者に何度も見積もりを取らなければならず大変手間がかかりますが、外壁塗装駆け込み寺などの「一括見積りサービス」を使えば、比較的少ない手間と時間で複数の優良業者からその場で見積もりを作ってもらうことができます。

3.メーカーホームページで塗り回数を確認

上塗り用の塗料はメーカーのホームページで、適切な塗り回数の確認ができますので、塗装業者から渡された見積書に、塗料のメーカー名や商品名まで書いていない場合は、きちんと詳細に書いて作り直してもらうようお願いして、塗料の情報を調べられるようにしておきましょう。

ネットに載っていないような塗料を利用するのは、正しい塗装法を顧客側が知ることが出来ないというリスクを負う必要があるので、業者選びを考え直すのも一つの手と考えておきましょう。

■これって悪徳業者の手口?手抜き工事の回数とは?

外壁塗装は、基本的に三度塗りで十分な耐久性が期待できますが、塗料メーカーの違いによって工法も異なり、回数が増えてしまうこともあるのです。

1.状況に応じて塗り回数が増えることもある

四度塗りなど回数が増えてしまうことはあるものの、優良な塗料メーカーも基本的に三度以上塗ることを想定して塗料を開発しているので、塗り回数が三回よりも減る「一度塗り」「二度塗り」は手抜き工事の可能性があると覚えておくといいかもしれません。

つまり「メーカーのグレードがいいから二度塗りでOK」や「外壁材が二度塗りでいい素材」などと言われても、それは手抜き工事と考えてもいいでしょう(不安な場合は外壁塗装駆け込み寺にご相談ください)。

2.見積書から三度塗りが行われるか確認する方法

見積書を受け取った時点ではまだ業者と契約している訳ではなく、契約せずキャンセルしても費用は発生しませんので、見積もりの段階で三度塗りを省くような悪徳業者を見分けておくことが望ましいでしょう。

 

初めて行う外壁塗装では、見積書を見ても専門用語ばかりで何が書かれているかすぐには理解できないかもしれませんが、不明点を残したまま業者から言われるままに契約を進めてしまうと、「この塗料を使うなんて聞いていなかった」「下塗りもやってくれると思っていた」などのトラブルが後から生じ、外壁塗装工事を後悔することになるため、見積書に書かれていることがわからない時は、業者に質問して内容がわかるようになるまで説明してもらいましょう。

●見積もりは詳細まで詳しく書いてもらう

一般的に手抜き工事をしがちな業者は、詳細部分を省く傾向にあり、手抜き工事をしないけれども、昔気質のプロフェッショナルな職人のいる塗装業者もメーカーや塗料名を省略した見積書を出すことが結構あるので、メーカーや塗料名は明記してもらい自分で調べて、工程を把握しておくことが大事です。

 

また、メーカーホームページでは、業者が選んだ下塗り塗料と最も相性の良い「適用上塗り塗料」を調べることも可能です。

下塗り材と上塗り材同士の相性が悪いと、塗装が外壁に密着できず剥がれやひび割れなどの施工不良の原因になってしまいますので、適用上塗り塗料もしっかり確認しておきましょう。

●アフター保証の有無を確認しておく

また、塗装後にアフター保証書を発行してくれるか、またその保証内容なども契約前に業者に確認しておく作業も必須ですが、使用する塗料によって期待耐久年数は異なるため、一律に保証年数を設けることはないでしょう。

また、保証内容も各塗装業者の考えによって違うため、Aという業者では施工箇所で起きた不具合しか補修しないけど、Bという業者は家全体を補修してくれるなど、業者によってばらつきがあります。

悪徳業者になると保証書すら出してくれなかったり、法的効力のない保証書を作って逃げてしまったりする可能性もあるため、保証内容は契約前にしっかり確認しておき、施工後の対応に納得できる業者に工事を任せることが重要です。

 

ちなみに保証内容がしっかりしている業者だからといって、不具合が出て連絡した時に対応してくれるとは限らず、「その不具合は補償対象外です」と言われてしまう恐れもありますが、優良業者であれば保証の範囲や条件に関わらず、過去に施工した客が困っていればしっかりヒヤリングして適切な補修を行ってくれます。

施工後のアフター保証にも積極的な優良業者探しにお困りであれば、外壁塗装駆け込み寺でも近所の優良塗装業者を無料でご紹介しておりますのでご利用ください。

3.三度塗りは最低でも6日必要

三度塗りが大切だということは、外壁塗装において覚えておくポイントですが、それでは三度塗りをした場合の工事期間はどのくらいなのでしょうか。

塗装は一層ずつ乾燥させなければなりませんので、3回の塗装とそれぞれ1日の乾燥時間を合計すると、最低でも三度塗りには6日間必要です。

 

三度塗りの工程をすべて別日に行うという場合もあるものの、乾燥時間は目安であり、高温で乾燥しやすい日の方が、湿気があって曇っている日よりも塗料の乾燥時間は短くて済むなど、気候の状態によって変わるものです。

例えば、塗料の乾きが早い日であれば、午前中に一度塗り、午後からもう一度塗る場合もあります。

 

また、「下塗り」の項目でも紹介した通り、塗料はメーカーが種類ごとに乾燥時間のルールを定めており、メーカー名が分かれば、推奨される乾燥時間が分かるので業者がそれを守ってくれているかの判断にも繋がります。

三度塗りで何よりも大事なことは「前に塗った塗料がしっかり乾燥してから、次の塗装に進む」ということです。

手抜き工事をする業者の場合、たった一日のうちですべての三度塗りを終えることがあり、これは乾燥しないうちに塗ってしまうことになり、「三度塗り」という工法を守っていても「失敗」です。

また、手抜き業者の場合は「下塗りと上塗りだけ」という二度塗りで終えてしまうこともあります。

 

塗料の乾燥時間を守ることは施工後の塗装の耐久性にも関わりますので、ある意味では下塗り作業そのものよりも重要なルールと言えるでしょう。

■手抜き工事を防いで三度塗りをしてもらう方法

ただ、すべての塗り作業が終わった後に「その外壁はいったい何回塗っているのか」というのはプロでも判別が難しいほどです。

以下からは、プロではなくても手抜き工事が行われたか判別するための方法をご紹介します。

1.塗料の色を塗り回数によって変えてもらう

中塗り塗料と上塗り塗料は同じものを使用するのが多く見られる工法ですが、これだと素人が見ると二回塗ったことがあまり分からないのが現状です。

そこで三度塗りそれぞれで使用する塗料の色を変えることによって、手抜き工事を見抜けるようになります(そのようにして塗り忘れを防止する業者さんもいます)。

上記の写真は左から下塗り、中塗り、上塗りの様子をそれぞれ撮影したもので、このように中塗りと上塗りの色が若干違っていれば、三度塗りをしたことが分かります。

 

ただし、あまりにも違う色の塗料を選んでしまうと、経年劣化に伴って上塗り部分が剥離して中塗りの違う色の部分が見えてしまうこともあるため、同系色でなおかつ若干異なる色を選ぶことがお勧めです。

2.ツヤの具合で塗り回数を予測する

三度塗りは二度塗りといった少ない回数の塗装と比べると、表面のツヤがあるので、これを判断材料にする場合がありますが、素人判断で「ツヤ」はそこまで的確に判断出来ないので、先の「中塗りと上塗りの塗料の色を変える」という方が良いでしょう。

3.工程を守ってくれる優良業者に依頼する

手抜きをチェックするために朝から晩まで施工の様子を見ている訳にもいきませんし、手抜きをする業者は、安くしながらもクレームさせないように、「いかに手抜きとわからないか」を重視した手抜きを行うので、こうした素人の目をごまかすことも簡単にできます。

 

手抜き工事を未然に防ぐためには、建物を長持ちさせることを何よりも優先して、三度塗りなどの各工程の重要性を理解している施工業者に頼むことが一番です。

もちろん、重要性を理解しているだけでは質の良い塗装はできませんので、一級塗装技能士などの国家資格を持つ、技術的にも信頼できる業者を選ぶことも大切です。

●知人から紹介された業者はミスを指摘しにくい

外壁塗装工事でありがちな業者選びの失敗例として、親戚や近所の知人から紹介された業者に塗装工事をお願いしてしまうケースです。

知人つながりなのでお金を持ち逃げするなどの人間的な信頼は出来ますが、かといって技術が良いとは限りませんし、万が一、手抜き工事があったとしても、指摘しづらいのが知人つながりの業者です。

 

手抜きを行わない信頼出来る外壁塗装業者と出会うためには、知人任せにせず自分で業者を探すほうが結果として良い場合が多く、外壁塗装駆け込み寺であれば、無料で地域の優良業者をご紹介できますので、初めて外壁塗装業者を探しているという方はぜひご相談下さい。

■まとめ

外壁塗装は塗料といった部分を重視しがちですが、「三度塗り」といった回数や「乾燥時間」についても非常に重要なポイントで、見積書を受けた時点で三度塗りよりも少ない工程であれば、手抜き工事の可能性が出てきます。

三度塗りが行われるかどうか確認するためには、詳細を詳しく書かれた見積もりを作ってもらい、見積もりの内容を自分で調査しなければなりません。

どんなに外壁塗装に費用をかけても工程の内容がしっかりしていないと、塗装の精度が落ち耐久度が低くなるものです。

 

下塗り、中塗り、上塗りといった三度塗りはとても重要な工程なので、大切なマイホームの外壁を守るためにも、ひとつひとつの工程をしっかり守ってくれる外壁塗装業者を選びましょう。

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