外壁塗装後に気泡を発生させないために知っておくこと

外壁塗装では塗料を外壁や屋根に塗装する際、塗膜に気泡が発生することがあります。

しかし、本来気泡は正しい施工方法を守っていれば発生することはなく、万が一発生すると塗膜の耐久性が低下してせっかくリフォームをしても外壁や屋根が保護されません。

 

塗膜に気泡を発生させないためにも、気泡ができてしまうメカニズムや万が一発生したとき業者に必ず補修してもらうための対策を知っておきましょう

■塗膜にできた気泡はトラブルの元

外壁塗装後に起きる施工不良として、塗膜に気泡が生じて膨れたりその気泡が潰れて1ミリから3ミリ程度の小さな穴が空く「ピンホール」現象が起きたりすることがあります。

 

塗膜面にできた気泡や穴は見た目が不快になるだけでなく外壁にダメージを与える恐れもあるため、決して放置はできません。

さらに気泡は様々な施工ミスが元で発生しますので、発生してしまった原因を施工業者に調べてもらい適切な処置を施すことが大切です。

 

優良施工業者にしっかりと調べてもらいたいという方は、こちらからご相談ください。

1.気泡が発生した塗装は保護力が落ちている

正しい施工方法で塗装された塗料は気泡が発生して穴が空くことはありません。

 

しかし施工不良で塗膜に気泡が発生してしまうと、気泡の空気に阻まれて塗膜と外壁の表面が離れてしまいます。

さらにその気泡が潰れて塗膜に穴が空いてしまうと、穴の面積分だけ塗膜が失われてしまいます。

 

つまり気泡や穴ができた塗膜は通常どおりの保護力を発揮できていませんので、外壁を雨や紫外線から守れずせっかくの塗装が無駄になってしまいます。

2.気泡が原因で外壁の耐久性が低下する

塗装は外壁材や屋根材の表面を覆って守るバリアのような存在です。

そのバリアに穴が空いていれば防水性は当然低下し、雨水が穴から入り込んでしまい塗膜を内部から傷めてしまいます。

 

そうなるとせっかく塗った塗装は耐用年数より早く劣化してしまい、剥がれや割れなどが生じるようになります。

さらに塗膜の劣化症状が進むと塗膜内部だけでなく外壁材本体まで雨水が触れるようになり、外壁材の下にある建物本体にもダメージが及ぶでしょう。

 

以上の理由から気泡が発生した塗膜を放置し続けることは非常に危険です。

■塗膜に気泡や穴ができる原因は主に3つ

気泡や穴は様々な原因で発生しますが、いずれも作業中の施工ミスや手抜き工事によるものです。

 

気泡や穴を発生させる施工ミスにはどのようなものがあるか知っておくと、外壁塗装の作業工程の意味や重要さがわかり業者との打ち合わせがスムーズになります。

打ち合わせの際に各工程が見積もりや工事工程の中に含まれているか確認できるように、施工ミスの種類を知っておきましょう。

1.塗装前の下地処理不足

外壁塗装はただ単に壁や屋根に塗料を塗るだけの工事ではありません。

 

塗料は外壁にしっかり密着できなければ本来の効果を発揮できませんので、外壁塗装工事では塗料が塗装面に密着しやすい状態にする作業が必ず行われます。

これが外壁塗装における「下地処理」という工程です。

下地処理は主に高圧洗浄機と手作業によって行われます。

●高圧洗浄で汚れの大部分を取り除く

下地処理としてまず行われるのは業務用の高圧洗浄機を使った水洗い作業です。

 

塗装前の外壁や屋根表面にはホコリやカビ、コケ、油分、耐久性を失った古い塗膜などの異物が付着しています。

これらが残っていると塗装しても塗料が異物で邪魔されて密着できず、浮いてしまったり塗料自体の乾燥が阻害されたりします。

塗膜が浮いた箇所や正常に塗料が乾燥しなかった箇所は施工後に気泡や穴が発生してしまいます。

 

そうならないためにも付着している異物は強力な水圧できれいに洗い落としておかなければなりません。

●外壁の状態に合わせて入念に下地処理を行う

高圧洗浄だけではすべての汚れや劣化は取り除けませんので、次は手作業で塗装箇所の表面を劣化症状や素材の種類に合わせて丁寧に補修していきます。

 

例えば塗装面の鉄部が錆びていればサンドペーパーやヤスリで研磨してサビを取り除きます。

この鉄部の補修作業は「ケレン作業」と呼ばれ、金属系サイディングの外壁や鉄製の付帯部が使われている建物では重要な下地処理です。

 

また外壁表面に髪の毛の細さ程度のひび割れ「ヘアクラック」が起きていれば、割れ目をフィラーなどの下地材を塗布して凹凸を埋めておきます。

なお横幅0.3mm以上で深さが4mm以上の深いひび割れ「構造クラック」ができている外壁は、電動工具で割れを削って樹脂で塞ぐVカット工法による処理が行われます。

●汚れや凹凸だらけの塗装面は気泡ができやすい

上記のような複数の作業を外壁の状態や種類に応じて済ませておくことで、小さな空洞もない完璧な塗膜層ができあがり、塗料が外壁にしっかり密着できるようになります。

なおこのような気泡を発生させる可能性がある空洞のことを、外壁塗装用語では「巣穴」と呼びます。

 

この下地処理を一つでも怠ると塗膜層の中に異物や巣穴が残ってしまい、空洞内の空気が表面の仕上げ層へ気泡となって出てこようとして塗膜に小さな穴ができてしまいます。

2.乾燥時間を守らなかった

外壁塗装工事においては乾燥時間をしっかり守ることも大切ですが、気泡は乾燥時間を破った場合にも発生します。

 

外壁塗装には乾燥時間を守るべきタイミングが2回発生します。

1回目は、下地処理の前に行う高圧洗浄の水が乾燥するまでの時間です。

そして2回目が、塗料を重ね塗りするときに一層ずつ乾燥させる時間です。

●高圧洗浄後は1日以上水分を乾燥させる

高圧洗浄作業では大量の水で建物の表面を洗い流しますので、数時間では乾ききりません。

よって高圧洗浄作業の後は最低でも1日か、気温や日当たり具合によっては2日の乾燥時間を設けてしっかり水分を飛ばしておきます。

 

塗装する箇所の表面に余計な水分が残っていると、塗料は外壁に密着できず正常に乾燥することもできなくなるからです。

 

また高圧洗浄以外にも外壁表面に水分が付着する場面はたくさんあります。

例えば塗装工事前に雨や雪が降ったり夜中に露が降りたりして外壁・屋根表面が濡れていれば、乾くまで塗装作業は行えません。

 

あるいは空気中に湿度が大量に含まれている場合も塗料にダイレクトに水分が混ざってしまうため塗装が行えなくなります。

よって塗料は湿度85%以上の施工環境下では使ってはならないとされています。

●塗るたびに1日ずつ塗料の乾燥時間を設ける

外壁塗装では「下地材」と「仕上げ用塗料」をそれぞれ外壁の状態や劣化症状に合わせて使用します。

この下地材を塗布する「下塗り」と、仕上げ用塗料を塗布する「中塗り」と「上塗り」という合計3回の重ね塗りを経ることによって、外壁にしっかり密着した丈夫な塗膜が完成します。

 

この3回塗りではそれぞれの塗料を一層ずつ完全に乾かすことが大切です。

もし下の塗料が乾いていない状態で次の塗料を塗り重ねてしまうと、硬化が不十分になり気泡が発生しやすい塗料になってしまいます。

 

また塗料を厚塗りし過ぎても乾燥不足に陥りやすいため、適切な塗料量をムラなくしっかり塗布できる技術も必要です。

 

そのほか高温の環境化で急激に塗料が乾燥すると表面だけ先に固まって内部が硬化できなくなり、気泡だけでなくシワのようなちぢみも発生してしまいます。

乾燥時間を短縮するためにヒーターなどの器具を使ったりドライヤーと呼ばれる乾燥促進剤を使ったりして強制的に乾燥させることもありますが、この場合も温度や希釈率を誤ると乾燥が阻害されてしまう恐れがあります。

3.道具の使い方を誤った

外壁の形状に対し適切ではない道具を使用したときにも気泡が発生することがあり、道具そのものが気泡を作り出してしまうこともあります。

●ローラーの選別誤り

塗装用の道具には様々なものがありますが、近年はローラーを使った塗装が主流になっています。

その理由はハケに比べると塗料を広範囲に均一に塗布しやすく、高い技術力がない職人でもしっかり施工できるためです。

 

しかしローラーの毛の長さが適切でないと、凹凸の多い外壁の場合は奥まで塗料が行き渡らず空洞を残してしまうことがあります。

特にリシン吹付けやスタッコ吹付け仕上げのモルタル壁や、ざらざらしたテクスチャを持つサイディング材などはたくさんの凹凸を持つため、塗膜の内側に空洞が残りやすくなります。

●吹付けスプレーガンの使用方法誤り

先述のリシン吹き付けやスタッコ吹付けは、専用のスプレーガンに塗材を充填して吹き付けて作ります。

しかし塗材に空気が含まれていると空気まで壁に吹き付けてしまい、気泡を残したまま塗料が乾燥してしまい潰れて穴が空きやすくなります。

■気泡トラブルを防ぐための業者選びのポイント

気泡や穴は補修対応してくれない業者も多く「このくらいの小さな穴なら問題ないですよ」で済まされてしまうこともあります。

もし業者の施工方法が間違っていても施主は施工ミスかどうか判断できないため、補修を一方的に断られてしまうと手も足も出せません。

 

また気泡や穴は非常に小さいためよく外壁を見ていなければ見つけにくく、劣化が発生するまで気づかないケースもあるでしょう。

 

気泡を発生させない、または発生したときすぐ対応してもらうためには、気泡を発生させないように処理してくれて万が一気泡が発生しても補修してくれる優良業者に依頼することです。

そのような業者を見つけるポイントについて以下から解説します。

1.工事保証を発行してくれる業者と契約すること

もし塗装後の外壁に気泡が発生したとき無償で塗り直してもらうためには工事保証に加入していることが大前提です。

工事保証とは施工した箇所に施工不良や不具合が生じたとき、施工業者が補修の責任を負うもので工事完了後に発行されます。

 

ただし工事保証の発行は義務ではないため工事をしたからといってすべての業者が発行してくれるとは限りません。

業者と契約する前に工事保証を発行してくれるかどうか必ず確認しておきましょう。

●工事保証の内容もチェックしておく

工事保証の内容は業者が独自に設定できます。

大半の工事保証はおおよそ予想される施工不良や不具合がカバーできるよう作られています。

しかし業者によっては保証条件が非常に限られており、気泡は保証の対象外とされてしまうこともあるため保証内容までよく比較することが大切です。

 

まず大切なのは「保証期間」です。

外壁・屋根は10~15年が平均的な塗り替え周期ですので、できれば10年間は保証してくれる業者がよいでしょう。

耐久性の高い塗料を使った場合は10年まで保証されることがありますが、耐久性がやや低いウレタン塗料などを使うと5年など短くなることもあります。

 

雨樋や雨戸など付帯部のみの小さな塗装であれば、約3~5年が平均的な保証期間です。

 

次に「保証範囲」も必ずチェックしておきましょう。

ほとんどの業者は保証範囲をその業者が施工した箇所のみとしています。

ごくまれに施工箇所以外も無償で点検してくれる良心的な業者もいますが、こちらは少数派です。

2.定期点検を実施してくれる業者が望ましい

工事保証を発行してくれる業者はアフター点検も実施しています。

施主では気づけないような施工不良を業者が工事後に直接確認しに来てくれるサービスですが、こちらも絶対ではありません。

 

さらに点検に訪れる頻度も業者によって異なります。

施工から半年後など比較的早めにアフター点検をしてくれる所もあれば、1年経たないと連絡をくれない所もあります。

施工不良はおよそ5年以内に起こるものですので、できればその期間内に家まで来てくれる業者がよいでしょう。

 

またアフター点検に訪れる頻度も大切です。

半年・1年・3年・5年などマメに連絡をくれる業者もいれば、施主から相談しなければ来てくれない業者もいます。

 

もちろん連絡さえ入れればほとんどの業者はすぐに点検に来てくれますが、塗膜の気泡や穴は専門業者でなければ気づきにくいため業者の方から定期的に訪れてくれる状態が望ましいでしょう。

■おわりに

塗膜にできる泡は一見ささいな現象のように感じてしまいますが、実は外壁の耐久性を危ぶむ重大な劣化症状です。

 

しかし正しく施工された塗膜であれば気泡ができたり穴が空いたりすることはありません。

塗装前の下地処理や道具の使い方を守ってくれる優良業者に依頼し、塗り替えが必要になっても工事保証ですぐに処置してもらいましょう。

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