良質な外壁塗装業者を探し出すのは至難の業です。この業界を熟知する私であっても、簡単に見破ることはできません。
ホームページを隅から隅まで読み込んで判断したり、現場を見に行ったりとそれなりの手法はありますが、今回は営業マンの話をしてみましょう。良い営業マンにあたることは外壁塗装リフォームを半分くらい成功させたことになるといっても過言ではありません。
良い営業マンかどうかの判断が出来ない、良い外壁塗装を探したいという方は外壁塗装駆け込み寺で無料で相談受付を行っておりますので、ご利用ください。
外壁塗装の営業マンは玉石混交
一般的に不動産や住宅業界の営業マンは定着率が低いと思ってください。歩合給が高いことで知られるこの業界ですが、お金がいいということは受注に無理が入り込む余地が大きくなりますし、契約を取るために嘘が入り込む可能性も高くなるのです。
とくに問題が発生しやすいのが訪問販売です。新築や土地活用などの営業も飛び込み訪問はしますが、リフォーム営業が飛び込み訪問の王様でしょう。
いまからかなり前になりますが、悪徳リフォーム営業が社会問題になりました。やり玉に挙がったのは【リフォームの訪問販売】。とにかくリフォームの訪問販売=社会悪 という図式が完全に出来上がった瞬間でした。
ただ勘違いしないでください。リフォームの訪問販売がすべて悪いわけではありません。
しかし、リフォームの訪問販売の中でも、外壁塗装の訪問販売がもっとも多いと私は推測しています。このことが営業マンの質がピンキリである要因になっています。
玉石混交と書きましたが、ここでいう‘石’こそが悪徳営業マンです。悪徳営業マンにとっては、外壁塗装リフォームはもっともねらい目。一般的な室内リフォームは、部屋の中に入らないとその家の実情はわかりません。しかし、外壁塗装については、営業車で街を流しながら狙いを定めるのが容易だからです。
容易ということは、口八丁手八丁で値段を吹っかけてやろうという一匹狼が活躍しやすくなるのです。
かかわってはいけない営業マン
簡単な見分け方ですが、私であれば訪問販売で突然やってきた外壁塗装営業マンとは話をしないでしょう。まともな会社の営業活動の可能性はもちろんありますが、確率論からいっても分が悪いです。
では、もしそんな営業マンと玄関で長話になったとしましょうか。玄関先で60分程度座り込んで話になったと仮定します。その流れで営業マンがこんなことを話すわけです。
「とりあえず見積もりでも書きましょうか。すぐにできますから」
こう言うと家の外観をぐるっと見渡して、手元にある紙切れ一枚に数字を書いていきます。そこには概算と断りが入れてはあるものの、壁面積を大雑把に記入してそれに対する塗装費用を書き込むのです。
そもそも見積もりがそんな簡単にできるわけはありません。訪問販売の場合には早く決着をつけたいので、営業マンの心理としては何でもいいから数字を書いて意思決定を迫りたいわけです。
しかも、なるべく大きな数字を吹っかければ吹っかけるほど、営業マンの歩合給は高くなります。実際に150万円程度でできる外壁塗装だった場合、150万円よりは200万円にしたほうが、それだけ財布が潤うのです。
営業マンを試してみる
訪問販売では対応できないでしょうが、あなたが自らの意志で塗装業者の事務所へ出向いて営業マンと相対したならば、必ずその営業マンの知識レベルを問うようにしましょう。
どんな仕事でも同じですが、営業マンはその仕事の内容に精通しているべきです。簡単なことも知らないようでは話になりません。
しかし、どんな質問をしたらよいのかわからないと思いますので、私が具体的な質問事項をお教えします。
ガイナの特徴を教えてほしい
ガイナという塗装の種類があります、性能はいいのですが価格は高め。しかし、高性能な仕様だからこそ営業マンは知っているべきなのです。
外壁塗装に携わっているのにもかかわらず、このガイナについてまともに話せないようでは論外だと考えてください。
社長ってどんな人?
ちょっと変わった質問かもしれません。また、営業マンの見分け方というよりは、会社の見分け方になります。
きっちりした会社であれば、その会社に入った営業マンはある程度その会社の社長について語れるはずです。場合によっては裏社会に通じる塗装会社かもしれません。人間というものは、唐突にこういうことを聞かれるとけっこうあたふたしてしまうものです。
何等かの宿題を出す
何でもいいのですが、営業マンに宿題を出してください。たとえばこんな感じでしょうか。
「外壁塗装の質によって値段が随分違いますけど、見積もりで出してもらったAパターンとBパターンの差がわかるような資料をくれませんか? もしなければ作ってほしいのですが」
このくらいは頼んでもまったく問題ありません。100万以上はする仕事を発注するわけですから、徹底的に聞き込んでいいのです。
問題はこの手の要求を出した時の営業マンの見極め方です。論外なのはこの手の面倒くさい質問に対して嫌な顔をするケースです。私が営業マンであればあり得ない話ですが、こういった自分の手間になることを絶対にやらない外壁塗装営業マンは相当数いると考えて間違いないです。
次はこの要求に対する返答のスピード感をチェックしましょう。嫌な顔はしないものの、いつまでたっても要求したことに対する答えが返ってこないケースです。
この段階で返答がないようでは、実際に契約をすればさらにレスポンスのスピードが落ちるのは明々白々です。間違いなく何らかのトラブルが発生することでしょう。
そして最後はその質です。スピード感はあったものの、提出された資料の質と量のレベルに問題があった場合です。手抜き感がありありとした資料や、内容がなんとなく的外れだったりと視点はいろいろありますが、とにかくこのようなものを平然と出してくる営業マンはやめたほうが無難です。
実際にいたこんな素晴らしい営業マン
私は住宅業界で営業指導をしているコンサルタントなのですが、外壁塗装営業マンで実際に出会った素晴らしい営業マンの話をしてみましょう。
当時24歳の女性営業がいました。ルックスも愛くるしくてAKBのメンバーで歌っていてもおかしくないような女性でしたが、父親が塗装業を営んでいるのでなから修行のつもりで町場のリフォーム会社で営業をしていたのです。
そんな彼女から直接聞いた話です。
彼女はホームページへの問い合わせがあったお客さんに対してコンタクトをする営業スタイルを取っていたのですが、あるときいつものように問い合わせがあったお客さんに対して、要望のあった資料を携えて直接訪問をしました。
インターホンを押して玄関に出てきたのは奥さんだったそうですが、その女性は香港人。ご主人が日本人で結婚直後だったとのこと。しかも奥さんは日本語が全く話せず、彼女は手振り身振りで訪問趣旨を伝えて資料をおいていったそうです。
ところがここからが凄い。翌日にさっそく再訪問をした彼女は、おそらく昨日の奥さんが対応するだろうということを見越して、訪問趣旨やそれ以外に伝えたいことを書いた英語のフリップを多数準備していったのです。
そうして臨んだ翌日の再訪問ですが、予想通り出てきたのが香港人の奥さん。しかし、英語のフリップのおかげで、意思疎通は劇的に改善しました。結果的にはこの心遣いに奥さんが感動して、その結果受注も取れたとのこと。
この奥様に私はあったわけではありませんが、いい営業マンに当たったと思いますね。