外壁塗装は夏でも大丈夫?暑い時期のメリット・デメリットと対策

暑い夏場に外壁塗装をしても問題ない?と気になっている方は多いです。

夏は気温が高く、湿度も高いため、養生(塗装しない部分を保護する作業)期間中に窓を開けられないことや、エアコンが使えない可能性があり、生活面で不便が生じます。

このため、「夏に外壁塗装して大丈夫か」と悩む施主も少なくないのです。

 

結論として、夏場でも外壁塗装は十分可能です。

外壁塗装は、一年中行える工事であり、真夏も例外ではありません。

 

ただし、どの季節にも長所と短所があり、夏ならではの注意点も存在します。

本記事では、夏の外壁塗装について、基本となる施工条件や夏特有のメリット・デメリット、快適に工事を乗り切る工夫などを解説します。

夏の外壁塗装の基本条件と判断基準

まずは、夏に限らず、外壁塗装全般に共通する施工可能な気象条件を押さえておきましょう。

外壁塗装用の塗料には、使用時に必ず守らなければならないルール(施工条件)が定められています。

どの季節でもこの条件を満たさない環境では工事できません。

 

一般的に、塗装工事を安全かつ良質に行える条件は次の通りです。

  • 気温が5℃以上35℃未満であること(※極端な高温・低温は施工不良の原因)
  • 湿度が85%以下であること(※湿度が高すぎると塗料が乾燥・硬化しにくい)
  • 雨が降っていないこと(※降雨中や直後は塗装不可)
  • 強風や降雪、結露などが発生していないこと(※安全面・仕上がり面のリスク)

 

上記は、国土交通省の基準や塗料メーカー各社が示す共通の目安です。

例えば、「気温5℃未満や湿度85%以上では塗装しない」と定められており、品質確保のため塗料が十分乾燥・密着できる環境が求められます。

参考リンク:日本ペイント「建築用塗料について」国土交通省「公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)」

 

雨天時やその直後は、外壁や屋根が濡れて塗装できないのはもちろん、濡れた状態で無理に塗装すると塗膜の剥離やひび割れなど重大な施工不良につながります。

こちらの記事で梅雨時の注意点も解説していますが、雨の日は作業中止が基本です。

 

また、湿度についても、空気中の水分が多いと、塗料の乾燥が阻害されて密着不良を起こすため、湿度85%以上では施工不可とされています。

さらに強風で塗料が飛散したり、結露が発生して塗膜に水分が付着したりする状況も避けねばなりません。

 

これらの条件を満たす限り、夏(7~9月)であっても外壁塗装は問題なく実施可能です。

実際、日本の夏は、気温こそ高いものの5℃を下回る心配はなく、晴れていれば湿度も85%以下に保たれる日がほとんどです。

 

ただし、梅雨明け前後や、台風接近時には湿度80~90%に達する日もあり、地域によっては夏場でも天候に注意が必要です。

特に、南~西日本では、梅雨や台風シーズンが夏に重なるため、しっかり天気予報を見据えて、工程管理をすることが重要です。

 

では、夏は、他の季節と比べて塗装に向いているのでしょうか?

判断するために、いくつかの評価軸で夏の塗装を検討してみましょう。

当サイトでは、以下のポイントを重視し、それぞれの重要度を考慮して夏の塗装時期を評価しました。

  • 塗装品質への影響:適切な気温・湿度で塗料がしっかり乾燥し、塗膜性能が発揮できるか。
  • 工期の安定性:天候に左右されず、計画通り工事が進められるか。日照時間や降雨リスクの観点。
  • 居住中の快適さ:工事中、窓の開閉制限や臭い・騒音など生活への影響がどの程度か。
  • 業者の繁忙状況:塗装業者の予約の取りやすさや、人手不足による施工クオリティ低下の懸念がないか。
  • 費用面のメリット:季節による価格変動や、割引キャンペーンなど、コスト面で有利になる点があるか。

以上の軸を踏まえ、次章から、夏に外壁塗装を行うメリットとデメリットを詳しく見ていきます。

最終的に「夏に塗装すべきか」決断する助けとして、各ポイントで夏が他の季節と比べてどうなのかを整理してみましょう。

夏に外壁塗装を行うメリット・デメリット

夏場の塗装工事には、他の季節にはない利点もあれば注意すべき点もあります。

ここでは、夏に外壁塗装を実施するメリットとデメリットを整理します。

他の季節と共通する点もありますが、夏特有の話題に焦点を当てて解説します。

ご自宅の状況や優先事項と照らし合わせながら検討してみてください。

夏に外壁塗装をするメリット

まずは、夏に外壁塗装を行うことの主なメリットです。

夏場ならではの環境や時期的特長が、工事の円滑さや計画の立てやすさにつながる点があります。

●業者のスケジュールが確保しやすい

外壁塗装業界では、一般的に春(3~5月)と秋(9~11月)が繁忙期です。

気候が穏やかでベストシーズンとされるため依頼が集中し、人気の業者ほど予約が取りにくくなります。

 

それに比べると、夏(特に7~8月)は繁忙期から外れる傾向にあります。

夏が「不人気」というわけではありませんが、春秋より若干依頼件数が少ないため、希望の時期に工事を始めやすいのはメリットです。

 

実際、夏場なら「◯月◯日から着工したい」といった希望に柔軟に応じてもらえるケースが多いため、忙しい時期だと数ヶ月待ちになるような優良業者でも、夏なら、比較的日程を確保できる可能性があります。

●オフシーズン特典や値引きの期待

夏は繁忙期ではないため、塗装業者によっては、季節限定のキャンペーンを行ったり、見積もり交渉で多少の値引きに応じてくれたりすることがあります。

特に雨が多い梅雨時(初夏)は、工事が手待ちになりがちなため、梅雨入り前後に契約すると工事費用のサービスを提案される例も見られます。

すべての業者が割引するわけではありませんが、時期的に工事受注が落ち込みやすい夏場は、費用面で有利になる可能性がある点も覚えておきましょう。

●日照時間が長く作業効率が良い

夏は一年でもっとも昼の時間が長く、日が沈むのが遅い季節です。

そのため、1日あたりに施工できる作業量が増えるというメリットがあります。

 

例えば、冬場は夕方5時前には暗くなってしまうため、作業を終了せざるをえませんが、夏場は7時近くまで明るいため、工程を進めやすいです。

日没による中断が少ない分、翌日に持ち越す作業が減り、スケジュール遅延のリスクも低減します。

実際、夏場は、「暗くなる前に作業を切り上げざるを得なかった」という冬場に起きやすいような事態が起きにくく、段取り通りに工程が進みやすい傾向です(※もちろん急な天候悪化などで予定通り進まない場合はありますが、夏は日照時間の点で有利です)。

●気温が高く塗料が乾きやすい

夏場は気温が高いため、塗料が乾燥・硬化するまでの時間が短くなり、工事をスムーズに進めやすいという利点もあります。

塗料は、気温が低いと乾きにくく、性能発現に時間がかかりますが、夏の高温環境では塗料の乾燥が早まり、次の塗り工程へ早めに移行できる場合があります。

 

また、気温が20~30℃程度あると、塗料の粘度(のび)が良好で、ムラになりにくく塗りやすいとされています。

メーカーも、「外壁塗装に適した気温は5℃以上35℃未満程度」と案内しており、夏場はこの範囲内であれば塗料の性能を十分発揮できます。

極端な猛暑日を除けば、夏は塗装の乾燥条件として理想的な環境と言えるでしょう。

実際、「気温」という点では、夏は外壁塗装のベストシーズンとの声もあります。

●窓を閉め切ることで臭いが室内に入りにくい

夏は、エアコン使用のため、家の窓を閉め切っていることが多くなります。

この点は一見、デメリットのようですが、窓を閉めていることで塗料の臭いが家の中に侵入しにくいというメリットもあります。

 

特に、最近主流の水性塗料を使えば、シンナー臭がほとんど出ないため、夏場でも室内に塗料臭がこもりにくく快適な場合も多いです。

換気目的で窓を開けなくても、エアコンで室温管理できるので、臭いに敏感な方でも、夏場の工事は意外と平気だったというケースがあります。

※もっとも、臭いの感じ方は個人差があるため万全ではありません。臭気対策については後述の「換気対策」の項目も参照してください。

また、外壁塗装の塗料の匂いに関しては、

などの記事もご覧ください。

夏に外壁塗装をするデメリット

次に、夏場の外壁塗装における注意点やデメリットを確認しましょう。

高温多湿な夏特有の問題や、時期的なイベントによる影響など、事前に知っておきたいポイントがあります。

●夕立や台風で工事中断のリスク

夏は梅雨が明けても急な夕立(局地的なにわか雨)が発生しやすい季節です。

梅雨ほど連日雨になるわけではありませんが、地域によっては、真夏でも突然スコールのような雨が降ることがあり、塗装作業の途中で中断を余儀なくされる場合があります。

雨が降れば、その日は、作業を止めて塗料が乾くのを待つ必要があり、スケジュールにズレが生じます。

 

また、盛夏の終わり頃(8月後半~9月)は、台風の接近・上陸が増える時期でもあります。

台風が来れば、もちろん塗装工事はできず、足場の養生シートを一時撤去したりといった対応も必要になるため、工期が延びてしまいます。

 

つまり、夏場は、天候起因で工事が長引くリスクがある点がデメリットです。

春や秋に比べると、雨天や暴風の可能性が高いため、契約時にあらかじめ「日程に余裕を持たせておく」「予備日を確保しておく」といった配慮が欠かせません。

●お盆休みをまたぐと工期が延びる

8月中旬には、日本全体でお盆休みがあります。

多くの塗装業者もお盆期間は休業となるため、ちょうどお盆時期に工事日程がかかってしまうと、その期間中は作業がストップします。

その結果、お盆分だけ完成が遅れることになります。

 

例えば、8月5日から着工し2週間程度の工期を予定していた場合でも、8月13日~16日がお盆休みなら、その4日間は工事が進まず、完了が後ろ倒しになります。

「工事途中でお盆休みを迎えたくない」という場合は、お盆前に終わる日程で開始するか、お盆明けに着工するよう計画するのがおすすめです。

 

夏場に依頼する際は、カレンダーも睨みながら業者と日程調整するとよいでしょう。

万が一、スケジュールが押してお盆にかかってしまうの差し支えるという場合は、梅雨明け直後からの工事を依頼するなど、余裕を持った計画が肝心です。

●気温・日差しが高すぎると施工に工夫が必要

夏は、基本的に塗料が乾きやすいですが、猛暑日(35℃以上)や強い直射日光の下では逆に塗料が乾き過ぎることがあります。

特に、金属サイディングやトタン屋根などは、日射で表面温度が非常に高くなり、真夏の屋根材は手で触れないほど熱く(60~70℃にも)なることもあります。

このように塗装面が極端に高温だと、塗料の表面だけが先に急速乾燥して内部が未硬化のまま残る「表面乾燥」の状態を招き、塗膜に膨れや密着不良を起こす恐れがあります。

 

また、気温が高すぎると塗料が揮発しやすく、ハケ・ローラーで塗布する際に引きずり(塗りムラ)が出やすくなる場合もあります。

このため、真夏の炎天下での塗装には注意が必要です。

この対策として、職人は、直射日光を避けて塗装するよう時間帯を工夫します。

 

実際の現場でも、「午前中は日陰になる北側を塗り、日射が弱まった夕方に西側を塗る」等の調整が行われます。

また、足場の周りに遮光シートを張って日よけを作ることも有効です。

 

それでも酷暑で、屋根や壁の表面温度が上がりすぎる場合は、塗装自体を翌日に延期する判断がとられることもあります。

つまり、夏場は、気温が高すぎる日は無理に作業を進めず、天候を見計らって進捗をコントロールする必要があるのです。

その分、工期にゆとりが必要になります。

●職人にとって過酷で作業効率が落ちることも

夏の塗装工事は、作業者側の負担も大きくなります。

炎天下での高所作業は熱中症の危険があり、職人はこまめな水分補給や休憩をとりながら注意深く作業します。

 

特に屋根の上は、地上より格段に暑く、強い照り返しで体感温度が非常に高くなります。

そのため、他の季節に比べて夏場の作業は進捗がゆっくりになる傾向があります。

 

無理に急いで安全がおろそかになっては本末転倒ですから、職人の健康と安全を優先して作業ペースを落とすこともあります。

この結果、1日の作業量は計画より減る可能性があり、トータルの工期が延びる要因にもなり得ます。

施主側としては「夏なので職人さんも大変だ」ということを理解し、多少工事日数が増える可能性も織り込んでおきましょう。

●窓を開けられず室内が暑く感じる・臭いが気になる

夏場の工事中は、窓が養生シートで塞がれるため、好きな時に換気ができません

エアコンも状況次第では一時使えなくなる場合があり(詳細は次節参照)、室内が蒸し暑く感じてストレスになることがあります。

 

実際、「夏に外壁塗装をしたら暑いのに窓が開けられず辛かった」という声もあります。

また、どの季節でも塗装中は多少の塗料臭がありますが、夏場は暑さのせいで塗料の臭いに敏感になりやすい人もいます。

 

「風通しのため窓を開けたいのに開けられない」「シンナー臭と蒸し暑さで息苦しく感じる」といった点で、夏は他の季節以上に不快感を覚えるケースもあるでしょう。

もっとも感じ方は人それぞれで、夏以外の方がつらいという人もいますが、「夏ならではの生活面の負担」がある点は念頭に置いておくべきデメリットです。

●その他の細かなデメリット

夏場ならではの細かい注意点として、日没後の照明に虫が集まりやすいことも挙げられます。

夏の夜間に照明を点けて作業すると、虫が塗料に飛び込んで塗膜に付着してしまう恐れがあります。

ただ通常、外壁塗装は日没後には行わないため大きな問題にはなりにくいでしょう。

 

また生活面では、工事期間中ベランダが養生されるため、洗濯物を外に干せない不便もあります。

夏は汗をかいて洗濯物が増える時期なので悩ましいですよね。

どうしても洗濯をしなければならない場合は、職人さんに相談して作業に支障のない時間帯に一時的に干すことも可能なケースがあります(塗装箇所、工程、家の構造などによります)。

ただ、基本的には、室内干しやコインランドリーで対応し、工事完了を待つのが無難でしょう。

夏の外壁塗装工事中を快適に過ごすポイント

夏という季節は、塗装工事期間中のご家族の過ごし方にも影響を及ぼします。

ここでは、夏場に外壁塗装を行う際に室内で快適に生活するための工夫や注意点を解説します。

事前に知って準備しておけば、暑い時期の工事中でもストレスを減らすことができます。

養生期間中の換気・室温対策

外壁塗装のリフォームでは、足場の設置後、窓や玄関などは塗料が付着しないようビニールシートやテープで養生されます。

養生とは、塗装しない部分を保護する作業のことで、窓ガラスやサッシ、室外機なども丁寧に覆われます(養生作業の詳細はこちらの記事をご覧ください)。

養生した窓は工事完了まで基本的に開けられないため、塗装期間中は自由に換気できなくなります

 

特に、夏場は閉め切った室内が高温になりがちで、「風を通したいのに通せない」ことにストレスを感じやすいです。

そこで、少しでも快適に過ごすために以下の対策をおすすめします。

  • 扇風機やサーキュレーターで室内の空気を循環:エアコンを使えない間や換気できない時間帯は、扇風機・サーキュレーターで部屋の空気を動かし体感温度を下げましょう。冷風機能付きのファンがあればなお良いです。
  • 冷感グッズや遮熱カーテンの活用:冷却ジェルマットや冷感タオル、遮光・遮熱カーテンを使って室温上昇を和らげます。直射日光が入る窓には、工事用シートとは別に遮熱カーテンを室内側から掛ければ、日射熱をある程度遮断できます。
  • 在宅時間をずらす・外出を増やす:日中の最も暑い時間帯は、思い切って図書館やカフェ、ショッピングモールなど涼しい屋内施設へ外出する予定を入れるのも有効です。テレワークの方は、工事中だけコワーキングスペースを利用するなど、家の外で過ごす時間を増やすとストレスが軽減します。
  • 水性塗料を選んで臭い軽減:塗料選択の段階で水性塗料を指定すれば、工事中の刺激臭がかなり抑えられます。水性塗料はシンナーを使わないため臭いが少なく、換気できなくても、臭気の負担が比較的軽くて済みます。臭いに敏感な方は事前に業者と相談してみましょう。

こうした工夫で「窓を開けられない夏の塗装期間」も乗り切りやすくなります。

また、「臭いが辛いのでは」と不安な場合は、実際に工事経験のある方の体験談を業者に聞いてみたり、こちらの記事で詳しい臭い対策を確認したりしておくと安心です。

エアコンを使用できるようにする工夫

夏場の工事で切実なのが、エアコン(冷房)が使えなくなる可能性です。

外壁塗装では建物周囲に足場を立ててシートで覆いますが、さらに塗装前には先述のように窓や設備を養生します。

この際、エアコンの室外機も塗料飛散を防ぐためビニールで覆われたり、一時的に取り外されたりすることがあります。

室外機が完全に養生されてしまうと空気の吸排気ができずエアコンは運転不可となってしまいます。

 

しかし、優良な業者であれば、施主の生活に配慮し、エアコンをなるべく使える状態で施工してくれる工夫をしてくれることも多いです。

例えば、室外機周りの外壁を他より先に塗装して早期に養生を外す、養生中でもエアコンの運転できるよう通気性のあるメッシュ状の室外機カバーを使う、といった方法です。

最近は、室外機用のメッシュシートも市販されており、これを活用すれば塗料から機器を守りつつ、ある程度エアコンを稼働できます。

 

エアコンが全く使えないとなると夏場は厳しいため、契約前に「工事中、冷房は使えますか?」と必ず確認しましょう。

もし質問した際に、明確な答えが得られなかったり、「基本的に止めておいてもらいます」といった配慮の乏しい返答をする業者であれば要注意です(もちろん構造上仕方ない場合もありますが)。

工事中のエアコン使用に協力的でない業者だと、真夏に家の中で耐え難い思いをするかもしれません。

 

逆に、エアコン使用可否に柔軟に対応してくれる業者なら安心です。

そのような業者は、契約前の打ち合わせ段階で「室外機はこう処置しますので○日目からは冷房使えます」など、具体的に説明してくれるでしょう。

中には、塗装しない壁面に室外機を一時移設して稼働させながら工事するケースもあります(手間はかかりますが、施主の要望次第では対応)。

 

エアコン問題は業者選びの重要ポイントです。

すべての業者がここまで気を遣ってくれるとは限らないため、「夏場に工事するがエアコンが使えないと困る」という旨を事前に伝え、それに対する対応策を提示してくれる会社を選びましょう。

見積もりを複数取って比較する際も、この点についての回答をチェックしてください。

なお、工事期間中エアコンがどうしても使えない時間帯が発生する場合に備え、予備の冷風機を用意しておく、近くの避暑できる場所を確認しておくといった自己防衛策も講じておくのもよいでしょう。

 

以上のように、夏場の外壁塗装では、室内環境への影響を最小限にするための工夫が不可欠です。

信頼できる塗装業者であればこうした部分にも気配りしてくれますので、業者選定では「施主の生活への配慮があるか」という視点も重視すると良いでしょう。

夏の外壁塗装を成功させるための工夫

最後に、夏に塗装工事を行う際に失敗やトラブルを避け、工事を成功させるためのポイントをまとめます。

夏特有の気候に対応する工夫を事前に知っておくことで、より安心して工事を任せることができるでしょう。

●工事スケジュールに余裕を持たせる

夏場は、夕立や台風で、外壁塗装工事が予定通り進まないリスクがあると述べました。

そのため、計画段階から余裕を持った工程組みが重要です。

 

具体的には、予備日を設定しておき雨天延期に備える、最初から完工目標日を少し遅めに見積もっておく、といった方法があります。

特に、梅雨明け直後~台風シーズンにかけては天気が不安定なので、「絶対この日までに終わらせたい」というケースでは夏を外すか、相当数の予備日を想定する方が安全です。

また、お盆休みも考慮し、カレンダーを見ながら計画しましょう。

信頼できる業者なら最適な段取りを提案してくれるので、事前打ち合わせで天候リスクへの対処法を確認し、納得いく計画を立てることが大切です。

●直射日光への対策(遮熱・時間調整)

前述のように、真夏の直射日光は、塗装面にダメージを与える恐れがあります。

優良な職人は当然この点を理解しており、日陰になる時間帯を選んで塗装する、足場にメッシュシートを掛けて日よけを作るなどの対策を講じます。

 

遮光ネットで囲うことで、風通しは保ちつつ日射だけ遮ることができ、塗装面温度の上昇を抑えられます。

また、どうしても酷暑日で条件が悪い場合には、無理に作業を強行せず延期する判断も必要です。

契約時に、「天候次第で柔軟に日程変更も行う」ことを確認し、臨機応変に対応してもらえる業者に依頼しましょう。

●塗料選びで機能性を活用

夏の塗装では、使用する塗料にこだわるのも有効です。

先述したように、水性塗料を選べば臭気の問題が軽減され、換気できなくても比較的快適に過ごせます。

 

また、夏の暑さ対策として、遮熱塗料断熱塗料を採用することも検討しましょう。

遮熱塗料は、太陽光を反射して、屋根や外壁の温度上昇を抑える効果があり、夏場の室内温度を幾分低減してくれます。

断熱塗料は、厚みのある塗膜で熱を伝えにくくし、夏の暑さだけでなく冬の寒さも和らげる効果があります。

 

塗料のグレードによって費用は上がりますが、塗り替えの機会にこうした機能性塗料を採用すれば、次の夏から涼しさを実感できるでしょう。

「夏に外壁塗装する」こと自体がデメリットではなく、逆に夏を快適に過ごすための性能向上につなげる好機とも言えます。

断熱塗料に関して詳しくは、こちらの記事もご覧ください。

●信頼できる業者選びと事前相談

夏の塗装を成功させる最大のポイントは、やはり、施工業者の腕と配慮です。

経験豊富な業者であれば、夏特有の問題(夕立対策、養生中の生活配慮など)を踏まえて適切に施工管理してくれます。

契約前の段階で「夏場の工事で気を付けることは?」「エアコンや換気はどう対応してくれますか?」といった質問を遠慮なくぶつけてみましょう。

誠実な業者なら、具体策をしっかり答えてくれるはずです。

 

また、地域の気候特性に詳しい地元業者だと、その土地の夏の天候パターン(夕立の頻度や台風時期など)を把握しており、それに合わせた最適なスケジュールを提案してくれます。

業者選びでは価格だけに惑わされず、夏場の施工経験や配慮の姿勢もチェックしておくと、後悔のない選択ができるでしょう。

まとめ

夏の外壁塗装について詳しく見てきました。

最後に要点を整理します。

 

夏場(7~9月)であっても、所定の気象条件(気温5℃以上、湿度85%以下、降雨なし等)を満たせば、外壁塗装は問題なく実施できます

実際、日本の夏は条件的には塗装可能な日が多く、真夏だからといって一律に「塗装不可」ではありません。

 

夏に塗装するメリットとして、日照時間が長く作業効率が良いこと、繁忙期から外れるため希望日時で工事がしやすいこと、塗料が乾きやすく工程がスムーズなことなどが挙げられます。

費用面でも、閑散期ゆえの割引を受けられる可能性があり、条件が整えば、夏は外壁塗装をする季節として、決して悪い選択ではありません

 

一方、夏の外壁塗装には、デメリットも存在し、

  • 夕立や台風で工期が乱れやすい
  • お盆休みで中断期間が入る
  • 猛暑時の直射日光に注意が必要
  • 工事中に窓を開けられず生活面で暑さ・臭いに我慢が必要

といった点があります。

これらは事前の計画と工夫でかなり緩和できますが、何も知らずにいると思わぬストレスになる可能性があります。

 

結局のところ、「外壁塗装にベストな季節」は一概に断定できません

春と秋が人気ではありますが、繁忙期のため、優良業者に工事を依頼できないなどのデメリットもあります。

それぞれの季節にメリット・デメリットがあり、最適な時期は住宅の状態や施主の優先事項によって異なるのです。

 

また、塗装の劣化が進んで雨漏りの恐れがあるなら、たとえ夏でも待たずに早急に塗装すべきです。

逆に生活上どうしても夏の工事が難しいなら、秋まで見送る選択もあります。

重要なのは「いつ塗装するか」より「必要なときに適切な工事をする」ことです。

 

夏に外壁塗装を行う場合、本記事で述べたポイントに留意すれば大きな失敗は避けられるでしょう。

特に、業者と十分に打ち合わせをして、エアコン使用や日程調整など不安を解消しておくことが肝心です。

幸い信頼できるプロに任せれば、夏の施工でも仕上がり品質に問題は生じません。

それでも迷う方は、こちらの記事で春夏秋冬それぞれの特徴を比較していますので参考にしてください。

 

厳しい暑さの中での工事となる夏ですが、適切な準備と配慮があれば快適に乗り切り、立派な仕上がりを得ることができます。

ぜひ信頼できる塗装の専門業者に相談し、ご自宅にとってベストなタイミングで塗り替え工事を実現してください。

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