外壁塗装でスタッコ仕上げにするときや再塗装の注意点

スタッコとは塗り壁の種類のひとつで、リシン、吹き付けタイル等と並んで、戸建住宅の定番・外壁仕上げ材です。

 

多くの凹凸とランダムな模様を持つスタッコは、高級感を出す仕上げ方法としても知られていますが、その高級感を維持するためには、定期的な外壁塗装メンテナンスが欠かせません。

お住まいの外観を美しく長持ちさせるためにも、スタッコ仕上げ外壁の特徴や、劣化の症状、外壁塗装時の注意点について知っておきましょう。

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外壁塗装リフォームに珪藻土を使うメリット・デメリット

天然素材を使った家づくりが見直されている昨今、珪藻土の効果に注目が集まっています。

 

珪藻土は、素材の特徴が快適な住空間作りにそのまま繋がる素晴らしい素材ですが、どのような素材も、メリットの裏にはデメリットが存在するものです。

「せっかく天然素材の珪藻土を使ったのに、残念なリフォームになってしまった」という結果にならないように、珪藻土のメリット・デメリットと、外壁塗装に使用するときの注意点を知っておきましょう。

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ペットがいる家で外壁塗装を行うときに気を付けたいこと

人間ですら不便を強いられる外壁塗装工事は、小さなペットにとって、その負担がさらに大きいものであることは想像に難くありません。

有害物質を含む塗料だけでなく、大きな物音や作業員の出入り、窓が喚起されない状態、エアコンが使用できない状態など、外壁塗装工事には、時にペットの命すら失いかねない危険が潜んでいます。

 

せっかくの外壁塗装で、大切なペットを傷つけてしまわないように、工事前・工事中・工事後に飼い主が対策すべきことをしっかり把握しておきましょう。

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財形住宅貯蓄は外壁塗装にも利用できる?

 

会社勤めの方で、マイホーム購入のために財形住宅貯蓄をしているという方も多いのではないでしょうか。

財形住宅貯蓄は、条件を満たせば、ご自宅の外壁塗装に利用することも可能です。

ただし、条件を満たさないと、大きなペナルティが発生し、税金面で不利になる恐れがありますので、どのようなときに、財形住宅貯蓄を外壁塗装に使用できるのか、押さえておきましょう。

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ツートンカラーの外壁塗装で失敗しないためのテクニック

おしゃれな外壁にするテクニックの一つに、ツートンカラーで塗り替えるという方法があります。

しかし、複数の色で塗り分けるツートンカラーは、デザインに自信がない人にとっては、難しそうに感じてしまうものです。

特に、完成するまで仕上がりの状態がわからず、やり直しができない外壁塗装において、慣れないデザインに挑戦するのは勇気がいることでしょう。

 

そこで、この記事では、カラーコーディネートの専門知識がなくても、ツートンカラーを成功させるためのコツやテクニック、注意点について解説します。

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鉄筋コンクリートの外壁塗装は事前の下地補修が肝心

耐久性に優れた鉄筋コンクリートは、様々な建物の構造材や基礎として使われています。

そんな鉄筋コンクリートも、長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが必要である点は、他の構造材と同様です。

 

大切な住まいのメンテナンスを、信頼できる業者に依頼するためにも、鉄筋コンクリートで生じる劣化や、相性のよい部材、適切な補修方法などについて知っておきましょう。

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外壁塗装に潜む悪徳業者の実態|よくある手口と対策方法

悲しいことに、外壁塗装など住宅リフォームの現場では悪徳業者による詐欺や手抜き工事の被害が後を絶ちません。

国民生活センター等に寄せられるリフォーム工事の相談件数は、2023年には訪問販売・点検商法に関するものだけで年間1万件を超え、被害は年々増加傾向にあります。

 

一時期、リフォーム詐欺がニュースで大きく取り上げられたこともありましたが、残念ながら今でも悪質な営業や工事を行う業者は存在します。

「そんな手口に引っかかるわけがない」「自分だけは大丈夫」と他人事に思うのは非常に危険です。

悪徳業者は一見すると丁寧で親切な態度を装い、巧みで魅力的なセールストークで近づいてきます。

十分な知識がないまま契約してしまえば、大切なマイホームに無駄な工事をされたり、高額な料金をだまし取られたりする恐れがあります。

 

そこで本記事では、外壁塗装の悪徳業者に関する知識を網羅して解説します。

悪徳業者が使う代表的な手口の数々、実際に起きたトラブル事例、騙されないための対処法、そして信頼できる優良業者の選び方まで、順を追って詳しく説明します。

知識を身につけて備えておけば、万一怪しい業者が現れてもしっかり対処でき、安心して外壁塗装工事を進められるでしょう。

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外壁塗装で家に防音効果を持たせる方法と注意点

車の交通量が激しい道路沿いや、繁華街の近くで昼夜を問わず通行人の話し声が聞こえるような環境で、家の中で安心して過ごすためには、防音リフォームが効果的です。

防音リフォームは、壁や床に吸音材を設置する方法以外にも、防音効果を持つ塗料で外壁や屋根を塗装するという方法もあります。

 

この記事では、防音効果を持つ外壁塗装のしくみや、防音リフォームの種類や費用相場、効果的な防音効果を得るためのコツなどをご紹介します。

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外壁塗装と台風対策:工事の注意点と最適な時期

台風シーズンになると、日本各地で強風や豪雨による住まいへの被害が心配されます。

特に毎年、夏から秋にかけて、複数の台風が発生・接近し、家の外壁や屋根、そして進行中の外壁塗装の工事にも影響を及ぼす可能性があります。

では、台風シーズンに外壁塗装を行う場合、どんな点に注意すればよいのでしょうか。

また、台風前に外壁や屋根をメンテナンスしておくことは、被害防止に役立つのでしょうか。

この記事では、「外壁塗装と台風」をテーマに、施工のリスクと対策、工事を実施するベストシーズンについて専門的に解説します。

台風が住宅に与える影響と外壁塗装の必要性

日本の台風(たいふう:熱帯低気圧のうち、最大風速17m/s以上のもの)は、毎年平均25個前後発生し、そのうち約12個が日本に接近します。

特に、7~9月に集中し、沖縄・九州などの西日本では、年間に複数回も台風の直撃を受けることが珍しくありません。

台風は、暴風雨(非常に強い風と豪雨)によって住宅にさまざまな被害をもたらします。

外壁塗装は、家を風雨から守るバリアとして機能していますが、経年劣化してしまった塗膜や外装材をそのまま放置していると、台風時に破損してしまう可能性があります。

近年の大型台風では、関東や東北など、従来あまり被害のなかった地域でも、外壁の破損や屋根の飛散などが報告されています。

そうした状況を踏まえ、台風シーズン前に外壁や屋根の点検・補修を行い、必要に応じて塗装し直しておくことが住宅の防災上、とても重要なのです。

以下に、台風が住宅外装へ及ぼす典型的な影響と、それに関連して外壁塗装が果たす役割を整理します。

強風による外壁・屋根への被害

台風の強風によって、屋根瓦・外壁材・雨どい(軒樋)などの建物の外装パーツが破損・飛散するおそれがあります。

風速15m/s以上の「強い風」では、人は風に向かって歩けなくなり、小枝が折れたり、看板が外れ始めたりします。

さらに、20~30m/sを超えるような暴風では、固定の甘くなった瓦、トタン板、外壁タイルなどが、次々にはがれ落ちる危険があります。

重要なのは、築年数が経ち劣化した住まいほど、台風時に部材が吹き飛ばされるリスクが高いということです。

例えば、外壁塗装が古くなって防水性が落ちていると、下地まで雨水が染み込み、接着力が低下したサイディング板や、モルタル塗装が強風で剥がれやすくなります

はがれた外装材が、落下・飛散すれば、自宅の外壁・窓ガラスをさらに損傷させるだけでなく、運悪く人に当たって怪我につながりかねません。

また、飛んだ屋根瓦や看板がご近所の住宅や車を破壊するなど、周囲への二次被害も引き起こす恐れがあります。

このように、台風時の強風は、住宅そのものと周辺環境の双方に大きなリスクとなるため、普段から外壁や屋根材をしっかり点検・固定しておくことが重要です。

そして、塗装工事中で足場を設置している場合も、強風対策が欠かせません。

詳しくは後述しますが、足場を覆う飛散防止用のメッシュシート(養生シート)が台風の風を受けると、足場全体が倒壊する危険があります。

このような事態を避けるため、台風接近時には、シートの撤去や足場の固定補強を行う必要があるのです。

大雨(豪雨)による被害と雨漏り

台風は、集中豪雨をもたらし、短期間に大量の降水を発生させます

この大雨により、外壁のひび割れや屋根の破損箇所から雨水が浸入し、雨漏りの原因となることがあるのです。

特に、外壁に細かなクラック(ひび)があると、強風が雨水を押し込むため、通常の雨より深刻な浸水を招きやすくなります。

そして、台風による雨漏りは、天井や壁内部に水が回ることで、構造材の腐食やカビ発生にもつながります。

また、台風通過後、しばらく経ってから、室内のクロス(壁紙)が剥がれたり、シミになったりと顕在化するケースもあります。

つまり、「見えない箇所にダメージが蓄積される」のが台風被害の厄介な点です。

外壁塗装や屋根塗装の防水機能が健全であれば、雨水の侵入を防ぎやすいです。

しかし、もし、これらの防水機能が劣化したまま放置していると、シーリング(目地コーキング)の隙間や、塗膜の剥離部から浸水してしまい、上記のような被害が発生してしまうのです。

台風前に外壁塗装で防水性を回復させておくことは、住宅内部への雨漏りリスクを減らす有効な対策といえるでしょう。

加えて、台風時は雨どい(雨樋)が詰まっていると、雨水を処理しきれずに溢れてしまい(オーバーフローといいます)、軒裏から雨水が侵入する場合もあります。

外壁や屋根の状態の確認だけでなく、排水設備の点検・清掃など、台風シーズン前には外装の様々な確認が肝心なのです。

台風後に起こりがちなトラブル

台風が去った後は、外壁や屋根の被害の確認とその対応が必要です。

ここまでに述べたような、目に見える損傷(外壁材の剥落、屋根瓦の破損、雨漏り箇所など)は、早急に修理が必要です。

また、台風の後は、自宅の隅々まで変化がないか、まずは自分の目で可能な範囲でチェックするようにしましょう。

特に、

  • 外壁塗装が剥がれていないか
  • シーリング材に裂け目ができていないか
  • 屋根材や雨樋にゆがみがないか

などを確認します。

必要に応じて専門業者に点検を依頼し、見落としのないようにすることも大切です。

しかし、台風直後は、周辺の多くのエリアに被害が及ぶため、修理を依頼したくても業者がすぐには見つからないということが、しばしば起こります。(地域の外壁塗装業者をすぐに探したい場合は、こちらからご連絡ください)

特に、大規模災害級の台風では、地域のリフォーム会社や塗装業者に問い合わせが殺到し、調査や工事まで相当の待ち時間が発生するケースがあります。

これが、台風後の「修理難民」ともいうべき状況です。

台風の後の家のダメージのチェックを行う


前述のとおり、内部に潜在するダメージ(構造体の腐食など)は、一見無事に見えても、後から不具合が出る恐れがあります。

外から見える破損だけで判断せず、室内側にも水が入り込んだ形跡がないか確認しましょう。

具体的には、天井や壁紙にシミ・浮き・剥がれがないか、窓枠やサッシ周りが湿っていないか、押し入れやクローゼット内にカビ臭さがないかなどをチェックしましょう。

雨漏りが疑われる場合は、被害箇所をスマホで撮影し、日付と場所をメモしておくと、業者への相談や火災保険の申請時にも役立ちます。

ただし、屋根の上や高所に上って確認するのは非常に危険です。

もし、

  • 屋根材が浮いている
  • 雨樋が曲がっている
  • 外壁に大きなひび割れがある

など、少しでも異常が見える場合は、無理に自分で直そうとせず、外壁塗装業者や屋根業者に点検を依頼しましょう。

必要に応じて、天井裏や小屋裏、外壁内部の含水状態などを確認してもらうことで、後から雨漏りや腐食が進行するリスクを抑えられます。

また、台風直後に異常が見つからなくても、1〜2週間ほどは室内のシミ、カビ臭、クロスの浮き、建具の開閉不良などが出ていないかを注意して見ることも大切です。

台風による浸水被害は、時間が経ってから表面化するケースもあるため、「通過直後に一度見て終わり」ではなく、しばらく経過観察する意識を持っておきましょう。

さらに、台風被害の修理対応では近隣トラブルにも注意が必要です。

例えば、自宅から飛んだ瓦や外壁片が隣家の車を傷つけた場合、被害に遭ったご近所から損害賠償を求められる可能性があります。

ただし、通常は、次章で説明するように工事業者の保険でカバーされ、適切に対応すれば施主個人が直接補償する事態は避けられます。

いずれにせよ、台風で周囲に迷惑をかけないためにも、平時から住まいのメンテナンスをしておくことが肝心です。

台風前に外壁塗装・補修をしておくメリット

ここまでにお伝えした被害リスクを踏まえ、台風が来る前に、外壁塗装を含む、住宅の様々な箇所の点検・補修を済ませておくことが推奨されます。

ここでは、台風に外壁塗装工事を行うことによって得られる主なメリットを整理します。

劣化箇所を事前補修して被害を最小化

台風で大きな被害が出るケースの多くは、被害箇所が元々劣化していたことが要因です。

例えば、強風で飛ばされた屋根瓦は、「台風前からズレて外れかけていた」可能性が高く、雨漏りした箇所は「元々ひび割れや防水不良があった」ことがしばしば見受けられます。

したがって、台風シーズンを迎える前に外れかけの瓦や割れた外壁タイルなどを見つけて補修しておけば、台風による被害を最小限に抑えられるでしょう。

事前のメンテナンスは、経済的にも有利です。

例えば、屋根材や外壁材が落下して粉々に割れてしまうと再利用できず交換が必要ですが、外れかけていただけなら接着し直すことで済む場合があります。

後者のほうが材料費も工事費も割安になるため、結果的に修理費用の節約につながります。

「壊れてから修理」より「壊れる前に補修」しておくことが、住まいと家計の双方に優しい対策なのです。

施工直後なら業者に優先対応してもらえる可能性

もし、台風前に、外壁塗装や屋根補修などのリフォーム工事を行った場合、施工後しばらくは、業者もその住まいの様子を気にかけてくれています。

万一、工事完了後すぐに台風などの自然災害が襲来した場合、直近で施工した現場は業者が優先的に点検・対応してくれることがあります。

実際、信頼できるリフォーム会社であれば「工事後のお宅に不具合は出ていませんか」と台風通過後に連絡を入れてくれるケースもあります。

この際、外壁や屋根に少しでも不安な点があれば相談すればすぐ見に来てもらえるでしょう。

つまり、台風シーズン直前にメンテナンスを済ませておくと、何か起きた時にリフォーム業者から優先的にフォローしてもらえる可能性が高まるのです。

災害後に業者探しで困るリスクを減らす意味でも、前もって信頼できる会社に工事を依頼しておくメリットは大きいといえます。

総じて、台風の被害を広げないために最も大切なのは「台風が来る前に劣化診断を行い、必要な補修を計画的に実施しておく」ことです。

普段からこまめな住宅の手入れと早めの対策を心がけることで、いざという時の被害を大幅に減らせるでしょう。

台風シーズンに外壁塗装工事をする際の注意点

では、やむを得ず台風シーズン中に外壁塗装工事を行う場合、具体的にどのような点に注意する必要があるでしょうか。

結論からいえば、「台風の動きを常に考慮し、安全最優先で工事を進める」ことが肝心です。

ここでは、台風時期に工事を依頼する際に押さえておくべきポイントを解説します。

工期に余裕を持ったスケジュール計画

台風シーズンに工事を依頼する際は、通常より長めの工期設定を心がけましょう。

塗装作業は、雨風の強い日は中断せざるを得ず、その分、日程が延びるのは避けられません。

信頼できる塗装業者であれば、契約時の見積もり段階から「天候不良による予備日」を織り込んだスケジュールを提示してくれるはずです。

実際、多くの施工会社は天候リスクを見越して余裕を持った日程を計画しており、台風で数日中断しても最初の予定範囲で収める努力をします。

また、通常、雨天や台風による工期延長で追加料金が発生することはありません。

足場の仮設期間が予定より伸びても、天候起因の延長であれば費用は見積もり通りで対応する業者がほとんどです。

ただし、心配な場合は、契約前に「台風など不可抗力で工期が延びた場合の取り決め」を確認しておくと安心です。

信頼性の低い業者だと悪天候による不当な延長請求をしてくる可能性もゼロではないため、契約前のチェックポイントに含めましょう。

なお、こちらの記事でも解説していますが、外壁塗装工事では、湿度85%以上や雨天時には塗装工程を実施しないのが大前提です。

たとえ小雨でも、湿度が高ければ、塗料がうまく乾燥せず、仕上がり不良(塗膜の白化やムラ、剥離など)を招いてしまうため、塗料メーカーも、「気温5℃以下、湿度85%以上の環境での塗装は避ける」と注意喚起しています。

施工スケジュールには常に天気予報を反映させ、無理な強行をしないことが重要です。

台風接近時は安全確保のため作業中止

塗装工事の途中で台風が近づいた場合、現場ではただちに全ての作業を中止します。

塗料は塗った後に十分乾燥させる必要がありますが、台風下では乾く前に雨で流されたり風で埃が付着したりして品質が保てません。

また、作業員の安全面から見ても、強風時に高所の足場で作業するのは大変危険です。

したがって、台風が直撃しそうなときは職人さんたちも無理をせず作業を見合わせ、台風通過を待ってから再開するのが鉄則です。

これは施主側も理解しておくべきポイントです。

もちろん、業者が必要以上に無理をすることは稀ではありますが、「多少の雨なら頑張って塗装してください」などと無理にお願いするのは厳禁です。

自然相手では人間の力ではどうにもならない部分がありますし、無理な作業は事故や塗装不良のもとになります。

工事中に台風が来たら「天に任せて待つ」くらいの気持ちで、安全最優先に協力しましょう。

前述のとおり費用的な負担増は通常ありませんので、安心して中断期間を受け入れてください。

台風が過ぎ去った後は、念のため現場の状況確認も行います。

足場や仮設シートに異常がないか、塗りかけの部分に雨で不具合が出ていないかなどを、業者と一緒にチェックすると良いでしょう。

万が一問題が見つかれば、適切に手直ししてもらえるはずです。

足場の強風対策(メッシュシートの扱い)


台風時に最も注意すべきは、足場の倒壊リスクです。

外壁塗装工事では住宅周囲に足場を組み、その外側をメッシュシートで覆います。

このシートは、塗料やホコリの飛散防止に有効ですが、台風の強風をまともに受けると、足場全体が風に煽られて揺れ、最悪、倒れてしまうことがあります。

実際、過去の台風被害では、足場が倒れて、隣家の建物や車を破損した例も報告されています。

そのため、台風接近が予想される場合は、前日までにメッシュシートを畳むか取り外すのが基本対応です。

業界団体の使用基準でも「風速15m/秒以上の強風が予想されるときは養生シートを全面解除するか片側にまとめて固定する」ことが求められています。

シートを外せば風の通り道ができ、足場への風圧を大幅に減らせます。

多くの塗装業者は台風情報を常にチェックしており、接近が分かれば早めに現場へ行ってシートを処置します。

もし、施主の立場で「台風が来るのに業者が何もしていない」ように見える場合は、遠慮なく連絡して対策を促しましょう。

安全管理に細心の注意を払う業者であれば、こうした強風対策も手際よく実施してくれるはずです。

足場の固定強化と現場養生

メッシュシートの処理と並んで重要なのが足場自体の固定強化です。

通常、足場は建物の壁面に「壁つなぎ」や「アンカー」と呼ばれる金具で固定されています。

ただし塗装中は塗り残しを防ぐため、一部のアンカーを外している場面もあります。

台風が来るとなれば、全てのアンカーを確実に締め直し、必要に応じて増設して足場の安定性を高めます。

また、足場周りに置いてある塗料缶や道具類も、飛散しないよう屋内や安全な場所に移動させます。

脚立や一輪車など風で倒れる危険のあるものは倒しておくか固定します。

建築現場ではこのような総合的な台風養生(たいふうようじょう)を行い、飛来物・落下物による事故防止に努めます。

台風養生が不十分だと、シートのバタつく音が深夜に近隣へ迷惑を掛けたり、部材が外れて飛ぶ恐れもあります。

プロの業者であれば、天候対策も含めて施工管理をしてくれますが、契約時に「台風時の対応」を確認し、信頼できる会社に依頼することが大切です。

万一の事故時の責任と保険対応

「台風シーズンに工事をして足場が倒れたらどうしよう…」と不安に思う方もいるでしょう。

もし、足場倒壊などの事故で第三者に被害が出ても、法律上、基本的に工事業者が責任を負うことになっています。

民法第716条により、請負工事における第三者への損害は原則として請負人(施工業者)が賠償責任を負うと定められているためです(※施主の指示に明らかな過失があった場合等を除く)。

実際、塗装業者はほとんど必ず「請負業者賠償責任保険」に加入しており、万一の事故時にはその保険から補償金が支払われます。

例えば、台風で足場が倒れ近隣の家屋や車両を壊してしまった場合でも、施主(あなた)が直接補償費用を負担する必要はありません。

工事業者側で保険手続きを行い、被害への賠償に当たってくれます。

施主としては、被害に遭われた方への誠意ある対応(謝罪や保険対応の説明など)を業者とともに行えば大丈夫です。

自然災害による予期せぬ事故でも、発注者(施主)が正しい業者に依頼していれば責任は適切に対処されるので、過度に心配する必要はありません。

ただし、注意点として、工事業者の選定は信頼できる法人を選ぶことが重要です。

万一、保険未加入の悪質な業者や個人に依頼していた場合、事故後に十分な賠償が受けられないリスクがあります。

契約した業者に資金力がなかったり、連絡が取れなくなったりすれば、損害賠償を被るなど、大きな被害を受けかねません。

そうした事態を避けるためにも、施工実績が豊富で保険等もしっかり完備した業者を選びましょう。

台風被害に対する火災保険の適用と注意点

台風による風災(ふうさい:強風で生じた損害)は、多くの場合お住まいの火災保険で補償対象となります。

実際、こちらの記事でも解説しているように、台風や大雨で外壁や屋根が破損した場合、加入中の火災保険から修理費用が支払われる可能性があります。

ただし、火災保険を使って外壁塗装の補修費用をまかなうにはいくつか条件がありますので押さえておきましょう。

・経年劣化は補償対象外

保険金が支払われるのは、あくまで「自然災害が原因の被害」に対してです。

台風をきっかけに外壁にひび割れが生じた場合などは、風災に該当しますが、もともと古くなって剥がれていた塗膜など、単なる老朽化による損傷は補償されません。

保険会社の調査で、「災害と無関係の劣化」と判断されれば、支払い対象外となります。

・請求期限と免責金額

台風被害で保険請求する場合、通常発生から3年以内に手続きを行う必要があります。

時間が経つと請求権が失効しますので注意しましょう。

また、契約内容によっては20万円未満の小さな修繕は自己負担となるケースもあります(保険金支払いが一定額以上で発生するタイプ)。

自分が加入している火災保険の免責条件を確認しておきましょう。

・申請の手順

台風で被害を受けたら、まずご自身の保険会社や代理店に連絡しましょう。

所定の保険金請求書類が送られてきますので、被害状況を説明した書類や写真などを添えて申請します。

保険会社の審査を経て妥当と認められれば、指定口座に保険金が支払われます。

申請から支払いまでの流れを事前に把握しておくとスムーズです。

火災保険を使って修理・塗装する際に気をつけること

火災保険を使って修理・塗装する場合、信頼できる業者選びも重要です。

せっかく保険で直せても、施工技術が未熟な業者では外壁の耐久性や美観が十分に回復しない恐れがあります。

台風被害の補修実績が豊富な優良業者に依頼し、確実な工事をしてもらいましょう。

ここで気を付けたいのが、悪徳業者による「保険金で無料修理」の勧誘です。

台風など災害の後には「保険を使えばタダで工事できますよ」と甘い言葉で近づいてくる業者が増える傾向にあります。

しかし、そうした業者と安易に契約すると保険金が下りずに高額な修理代を自腹で払うトラブルになりかねません。

例えば、本来保険がおりない経年劣化部分の工事まで強引に契約させられ、いざ保険請求しても認められず施主が全額負担…といった被害報告があります。

また、契約後に解約しようとすると法外なキャンセル料を請求されるケースもあります。

このような保険悪用の勧誘に対しては、日本損害保険協会消費者庁も注意喚起を行っています。

「台風被害は保険で直せます」と業者から持ちかけられたら、まずはご自身の保険会社に相談しましょう。

保険金請求の代理だけをうたう業者とその場で契約する必要は全くありません。

実際に補償が受けられるかどうかは、保険会社の判断次第ですから、必ず正式な手続きを踏んで確認することが大切です。

災害後の混乱に乗じた悪質商法に巻き込まれないよう、落ち着いて対処してください。

外壁塗装に適した季節は?各シーズンの特徴比較

最後に、台風シーズンを含む各季節ごとの外壁塗装のしやすさを比較しておきましょう。

「台風の時期は避けた方がいい」と言われる一方で、それ以外の時期にも天候上の特徴があります。

以下の表に春夏秋冬および梅雨期のメリット・デメリットをまとめました。

季節 天候の特徴 塗装工事の適性
春(3~5月) 気温が安定し、降雨も少なめ。湿度も比較的低い 最もおすすめのシーズン。寒すぎず暑すぎずで乾燥も良好。計画通り進みやすい
梅雨(6月中旬~7月) 長雨が続き湿度80~90%以上の日も多い 工事は困難。塗装工程は雨天中断が常で工期延長必至。可能なら避ける
夏(7月~8月) 高温多湿。局地的な夕立や台風発生もあり 日照時間は長いが猛暑日は作業負担大。塗料の乾きは速いものの、突然の雷雨や台風接近に注意
秋(9月~10月) 気温・湿度が下がり安定しやすい。ただし台風上陸が多い 適した季節。特に10月以降は快適に作業可能。9月前半は台風シーズンの影響で日程調整が必要
冬(11月~2月) 寒冷で乾燥している。地域によって降雪も 低温の日は塗料が乾きにくく5℃未満では施工不可。晴天続きなら作業自体は可能だが日没早く工事日数は伸びがち

以上の比較から、総合的には春か秋(※初秋の台風期を除く)が外壁塗装に向いているといえます。

特に、春先~梅雨入り前秋晴れの続く10~11月あたりが狙い目です。

一方、梅雨や台風シーズン真っ只中の時期は避けるに越したことはありません。

ただし、前述したように、住宅の劣化が進んでいる場合は「シーズンを待つ余裕がない」ケースもあります。

もし、外壁の傷みが激しい状態で台風シーズンに差し掛かるようなら、多少工期が延びても早めに塗装リフォームする方が結果的に安全です。

信頼できる業者と十分打ち合わせを行い、天候対応しながらでも着工する判断が必要でしょう。

逆に、築浅でメンテナンスを急がない場合は、無理に台風時期にこだわる必要はありません。

台風シーズンを外した時期に計画し直すのも一案です。

要は、住まいの状態とリスク度合いを見極め、最適なタイミングを選ぶことが大切です。

まとめ:台風に負けない塗装計画で安心の住まいづくりを

台風と外壁塗装という観点から、工事前に知っておくべき情報を総合的にご紹介しました。

最後に本ページの要点を振り返ります。

  • 日本では毎年台風による暴風雨で外壁や屋根に被害が発生する。劣化した箇所ほど壊れやすく、隠れたダメージや近隣への影響も懸念される。
  • 台風シーズン前に外壁塗装や補修を行えば、劣化による被害リスクを低減できる。事前に直しておくことで被害拡大を防ぎ、修理費用も抑えられる。また施工直後の家は業者にフォローしてもらいやすい。
  • 台風時期に工事をする場合は安全最優先で計画・対応する。工期は長めに設定し、雨天時は無理に作業しない。台風接近時にはメッシュシートの撤去・足場固定など十分な養生を行い、作業は一時中断する。
  • 台風による工事中の事故で第三者被害が出ても、施主が直接責任を負うケースは基本的にない。工事業者の賠償保険で対応される。しかし保険未加入の業者も存在するため、依頼先は慎重に選ぶ。
  • 台風で外壁が破損した場合は火災保険の適用が可能。ただし経年劣化部分は補償外で、申請手続きや条件を確認する必要がある。災害時に「保険で無料 repair」を謳う訪問業者には要注意で、必ず保険会社に相談してから対応する。
  • 外壁塗装に適した季節は春と秋。梅雨や台風ピークの夏は工事しにくいが、緊急性が高い場合はプロと相談のうえシーズンにとらわれず実施する方が安全な場合もある。

以上を踏まえ、読者の皆様には「台風に強い住まい」を目指した外壁塗装計画を立てましょう。

普段から外壁や屋根の状態に目を配り、劣化があれば早めに対処することが台風対策の第一歩です。

そのうえで、信頼できる塗装業者と相談しながら最適な時期に工事を行えば、台風シーズンでも不安なく過ごせる強固で美しい外観を保てるでしょう。

外壁塗装駆け込み寺では、全国の優良塗装店ネットワークを通じて台風対策のご相談も承っています。

必要に応じて専門家の診断を受け、災害に強い住まいづくりを進めてください。

適切なタイミングでの塗装工事と万全の備えで、台風から大切なお住まいを守りましょう。

冬に外壁塗装を行うメリット、デメリット

外壁塗装は一年中行える工事ですので、冬でも施工は可能です。

ただし、冬場の外壁塗装は、雪や気温の低さが原因で施工ができなかったり、春まで施工が行えなかったりする地域もあるため、お住まいの地域によってはスムーズな工事にならないかもしれません。

 

本格的な冬を迎える前に、冬の外壁塗装で気を付けておくことや、外壁塗装の施工条件を知っておきましょう。
 
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