外壁塗装の高圧洗浄で知っておきたい作業時間、圧力、費用、水道代

高圧洗浄

外壁や屋根の汚れを強力な水圧で洗い落とす「高圧洗浄」は、外壁塗装工事では絶対に欠かせない作業の一つです。

しかし、「汚れを落として外壁や屋根をきれいにするためだけなら高圧洗浄は省いてしまっても良いのではないか」と思う人も多いかもしれません。

水しぶきがたくさん飛びますし、周辺もずぶ濡れ、時には近所の家にも飛ぶこともあるでしょう(飛散防止シートをしますが)。

そこまでして高圧洗浄をする必要はあるのでしょうか?もちろんあります。

 

このページでは外壁塗装の高圧洗浄に関する必要な知識をしっかりとまとめています。

水道代はどうするのか、いくらぐらいかかるのか、作業時間はどれくらいか、圧力はどれくらいかなど外壁塗装をお願いする前に絶対に知ってほしい内容です。

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外壁塗装と屋根塗装を一緒にしても良い?基礎知識と注意点

住宅の外壁や屋根は定期的な塗装メンテナンスが必要です。

新築から年月が経つと、塗料の防水効果や美観が落ちてくるため、約10年〜15年ごとに塗り替えを検討しましょう。

 

塗装を放置すると、外壁材や屋根材自体が劣化し、塗装では済まない大掛かりな補修工事が必要になる恐れがあります。

適切な時期に、外壁・屋根の塗装を行うことで、建物の耐久性を維持し、将来的な高額修繕費用を防ぐことができるのです。

 

しかし、外壁塗装・屋根塗装は高額なリフォームです。

一度に数十万〜百数十万円の費用がかかるため、できれば無駄なく効果的に工事を行いたいものです。

そこで検討したいのが、外壁と屋根を同時に塗装することです。

 

本記事では、外壁と屋根を同時に塗装するメリット・デメリット、費用相場や注意点などを詳しく解説します。

全国の塗装工事に当てはまる一般的な内容を網羅していますので、リフォームを検討中の方はぜひ参考にしてください。

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バルコニー・ベランダ・屋上防水工事の工法の違いや価格相場

バルコニー

バルコニー、ベランダ、屋上などは雨が入り、しかもその下は家そのものなので、家への雨の浸入を出来るだけ防ぐ必要があります。

ただ塗料を塗っただけでは、保護の効果はあるものの、防水の効果はそこまで高いわけではありません。分厚く塗ったとしても経年劣化でどんどん保護能力も失われるからです。それではどんどん家に水が入ってきてしまい、どんどん家が劣化していき、雨漏り、老朽化等の原因になります。それ故、バルコニー、ベランダ、屋上に関しては防水機能を徹底的に備える必要があります。

ここでは防水に関する工法の違いや、価格相場に関して詳しく見ていきましょう。

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外壁塗装で知っておきたいセラミック塗料の裏事情

石材調仕上げ

外壁塗装用の塗料には「セラミック塗料」と呼ばれる種類があり、セラミックの配合方法によって外壁に様々な効果をもたらします。

セラミック塗料について塗装業者に質問すると、「断熱効果が非常に高い」、「紫外線に強い」、「石材調の見た目で意匠性が高い」とばらばらの説明を受けることがありますが、セラミック塗料はどれを使っても同じ効果が発揮されるわけではなく、断熱や石材調の見た目も選んだセラミック塗料の種類によっては発揮されないこともあるため、希望する効果と異なる種類を選んでしまわないように注意しなければなりません。

 

大切な外壁を保護する塗料を誤った知識で選んでしまわないように、セラミック塗料の特徴や注意点について理解しておきましょう。

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サイディングボードのメンテナンス、ひび割れ等の補修方法

サイディングボードの家

外壁に使われる外装材は、昔ながらの塗り壁(モルタル)だけではなくサイディングボードと呼ばれるパネルを貼り合わせて家を守る外装材がよく使われるようになりました。

サイディングボードはメンテナンスフリーなどと言われていたこともありましたが、全くの誤解で、モルタルよりもメンテナンス費用がかかってしまうほど、維持に努力が必要となってきます。

ここではそのサイディングに関しての知識をしっかりと手に入れられるように項目別にまとめました。サイディングに関する基礎知識から、補修方法までしっかりと学んでおきましょう。

なお、サイディングの張替、塗り替えなどで不安なことがあれば、外壁塗装駆け込み寺にて無料相談を承っているので、こちらからお申し込みください

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外壁塗装の助成金、補助金の2026年度の対象工事・条件・申請方法

外壁塗装の費用を少しでも抑えたくて、助成金や補助金を探す方は多いのではないでしょうか。

ただし、助成金や補助金の制度は、全国どこでも同じではありません。

 

例えば、

  • 塗装工事だけで対象となる制度
  • 空き家改修としてなら対象となる制度
  • 窓や断熱材と併せた塗装工事であれば対象となる制度

では、探し方も申請方法も大きく変わります。

 

この記事では、2026年時点で確認できる公式制度を前提に、外壁塗装で使える助成金の考え方、制度の見分け方、申請で失敗しない進め方まで、順番に整理します。

全国一律の外壁塗装専用の助成金、補助金はない

大変残念なことに、2026年現在、全国どこでも利用できる外壁塗装専用の助成金、補助金はありません。

一戸建ての外壁塗装で現実的に狙うべきなのは、自治体の住宅リフォーム助成、空き家改修補助、移住定住支援などの制度です。

 

一方で、国の補助金、助成金の制度は、外壁塗装そのものに対して、ではなく、

  • 窓の断熱改修
  • 外壁内部の断熱材
  • 高効率給湯器

などを中心に支援する仕組みです。

国ではなく、自治体の制度を確認しよう

外壁塗装の助成金を探すときは、「国の制度が使えるか」を考えるより、まず自治体制度を探したほうが早いです。

理由は単純で、外壁塗装単独を対象にしやすいのは、国の制度ではなく、自治体の制度だからです。

 

  • 自治体の住宅リフォーム助成
  • 空き家改修補助
  • 移住定住促進の改修補助
  • 省エネ改修一体型の国制度
  • 分譲マンションの税優遇

この順番で確認すると、無駄がありません。

助成金、補助金の対象になりやすい工事

助成金、補助金の対象になりやすいのは、単なる見た目の塗り替えではなく、自治体や国の政策目的に合う工事です。

政策目的とは、例えば、

  • 住宅の長寿命化
  • 地域業者の活用
  • 省エネ化
  • 空き家の活用
  • 防災性の向上

などが上げられます。

 

以下で、いくつかの塗装が対象の工事を見てみましょう。

自治体の一般リフォームとして行う外壁塗装の補助金、助成金制度

市区町村の住宅リフォーム助成では、外壁塗装や屋根塗装が「住宅の長寿命化」「住環境の改善」「住宅本体の改修」として対象に入ることがあります。

国の「省エネ補助金」のように断熱性能や省エネ性能の細かな基準が求められるというより、

  • 市内・町内業者による施工
  • 着工前申請
  • 一定額以上の工事費
  • 税の滞納がないこと

など、地域経済への還元や、住宅維持を目的にした条件が多いのが特徴です。

 

たとえば、稲美町の令和8(2026)年度 住宅リフォーム補助金では、対象工事例として「屋根の葺き替えや塗装工事」「外壁の張り替えや塗装工事」が明記されています。

町内施工業者による工事、税抜20万円以上の改修などが条件で、補助額は対象工事費の10分の1、上限10万円です。

外壁塗装を単なる美観の回復ではなく、住宅の劣化を防ぐ維持改修として説明しやすい制度です。

 

柏崎市の令和8(2026)年度 住まい快適リフォーム事業でも、必須工事の一つである「長寿命化工事」の例に、外壁の張り替えや塗装、屋根の葺き替えや塗装が入っています。

通常区分では対象工事費の20%、上限15万円ですが、子育て世帯・若者世帯・3世代同居などでは上限額が大きくなる区分もあります。

外壁塗装だけでなく、水回り、断熱、バリアフリーなどをまとめて検討する場合にも使いやすい制度です。

 

そのほか、桶川市の令和8年度 住宅リフォーム資金補助金では「外壁の改修(塗装を含む)」が対象工事例に入っており、白岡市の住宅リフォーム事業補助金でも「屋根・雨どい・外壁塗装」が対象例として示されています。

 

こうした一般リフォーム助成は、外壁塗装、屋根塗装との相性がよい一方、予算枠や受付期間が限られるため、見積書、施工箇所の写真、工事内容が分かる資料を早めにそろえることが大切です。

対象の市町村に住んでいる場合は、まずは自治体の担当者に問い合わせることから始めましょう。

空き家の改修として行う外壁塗装

空き家改修補助は、外壁塗装との相性がかなり良い制度です。

目的が、「空き家の利活用」「移住・定住促進」「空き家バンク物件の流通促進」なので、外壁や屋根の塗装も、見た目を整えるだけでなく、雨漏り防止、劣化対策、住める状態への回復工事として説明しやすくなります。

一般リフォーム助成より上限額が大きい制度もあり、外装、内装、水回り、断熱、耐震などをまとめて計画するケースに向いています。

 

具体例として、伊勢崎市の移住者支援空き家改修補助事業では、対象工事内容に「屋根のふき替え、塗装等」「外壁の張替え、塗装等」「外壁、屋根、天井の断熱化工事」などが明記されています。

補助は改修工事費の3分の2以内で、基本額と加算を含めると上限200万円まで設定されています。

外壁塗装を空き家の再生プランの一部として組み込みやすい、かなり分かりやすい例です。

 

柏崎市の空き家をリフォームする費用補助制度では、1年以上誰も住んでいない住宅や、市の空き家バンクを通じて購入・賃借した住宅を対象に、リフォーム費用の一部を補助しています。

長寿命化、バリアフリー、省エネ、耐震化のいずれかの必須工事を含める必要があり、

  • 市内転居者
  • 県内からの転入者
  • 県外からの転入者

で補助上限が変わります。

子育て世帯・若者世帯への加算もあるため、移住や住み替えとセットで外壁塗装を検討する場合に見ておきたい制度です。

 

また、長野市の移住者空き家改修等補助金では、空き家バンク登録物件などを対象に、外壁、柱、床、屋根、基礎、窓、天井、内壁などの改修費が対象経費として示されています。

市街化区域内と区域外で上限額が異なり、子どもや妊婦がいる世帯への加算もあります。

外壁塗装を入れる場合は、「外観をきれいにする工事」だけではなく、空き家を安全に住める住宅へ戻すための外装改修として位置づけると、制度の目的に沿った説明になります。

 

ただし、これらの助成金、補助金制度は、当然のことながら、今はまだ住んでいない家に引っ越す予定の場合にのみ利用できる制度であるため、今現在住んでいる家の外壁塗装、屋根塗装では使用できません

断熱改修や窓改修と一緒に進める工事(国の制度)

国の助成制度を使いたい場合は、外壁塗装だけで考えると対象になりにくいのが実情です。

2026年の住宅の省エネ化に関する補助制度では、塗膜そのものよりも、窓の断熱改修、外壁・屋根・天井・床の断熱材、高断熱ドア、高効率給湯器など、住宅の省エネ性能を実際に上げる工事が中心になります。

つまり、外壁塗装は主役ではなく、断熱改修や省エネ改修と同時に行う関連工事として整理するのが基本です。

 

国の代表例としては、住宅省エネ2026キャンペーンがあります。

この中には、窓の高断熱化を支援する先進的窓リノベ2026事業や、床・壁・天井などの断熱改修を含むみらいエコ住宅2026事業 躯体の断熱改修があります。

これらの制度を利用しながら外壁まわりの工事を考えるなら、外壁塗装だけでなく、外壁断熱、天井断熱、床断熱、内窓設置、外窓交換などを組み合わせて検討する必要があります。

断熱改修や窓改修と一緒に進める工事(自治体の制度)

自治体独自の断熱関連の工事に対する補助制度もあります。

例えば、横浜市の令和8年度 既存住宅断熱改修補助制度では、既存住宅の断熱性能を高める改修に対して補助を行っており、子育て世帯等の住替えを伴う場合などに大きな上限額が設定されています。

外壁塗装そのものというより、断熱改修を中心にした住宅性能向上の制度として見るべきです。

 

仙台市のせんだい健幸省エネ住宅補助金(部分改修向け)では、窓、床、壁、屋根・天井の断熱改修が対象になっています。

さらに、松本市の令和8年度 住まいのゼロカーボン推進補助金では、内窓設置、外窓交換、ガラス交換、ドア交換など開口部の断熱改修が対象です。

外壁塗装を同時期に行う場合は、補助対象になる断熱工事と、補助対象外になりやすい塗装工事を見積書上で分けておくと、申請時に説明しやすくなります。

 

なお、世田谷区の令和8年度 エコ住宅補助金のように、窓の断熱改修、高断熱ドア、高断熱浴槽、屋根の高反射改修などを対象にしつつ、2026年度は住宅の外壁塗装を対象外としている例もあります。

 

これらの制度は、遮熱塗料や断熱塗料という名前だけで補助対象になるとは限らないため、制度上は「塗料の機能」ではなく「断熱性能の基準を満たす工事かどうか」を確認することが重要です。

分譲マンションの大規模修繕

分譲マンションの場合、戸建ての外壁塗装助成とは考え方が大きく異なります。

個人が自分の住戸だけで申請するというより、管理組合が長期修繕計画に基づいて、共用部分の外壁塗装、防水、屋根防水などをまとめて行う大規模修繕が前提です。

また、現金の補助金ではなく、一定要件を満たした場合に翌年度の固定資産税が減額される制度が中心です。

 

代表例として、横浜市 大規模の修繕等が行われたマンションに係る固定資産税の減額制度があります。

この制度では、外壁塗装等工事、床防水工事、屋根防水工事を行ったマンションについて、一定の要件を満たすと翌年度分の固定資産税が減額されます。

築20年以上、総戸数10戸以上、過去に一定の大規模修繕を行っていることなど、戸建てリフォーム補助よりも管理組合側の要件確認が重要です。

 

船橋市 長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに係る固定資産税の減額措置でも、外壁塗装等工事、床防水工事、屋根防水工事をすべて実施したマンションを対象に、固定資産税の減額措置を設けています。

工事完了後、原則として一定期間内に申告が必要になるため、管理組合の理事会や管理会社が事前にスケジュールを組んでおく必要があります。

 

同様に、昭島市 長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションにかかわる固定資産税の減額制度や、東松山市 長寿命化に資する大規模修繕工事が行われたマンションに対する固定資産税の減額制度でも、マンション長寿命化促進税制に基づく減額制度が案内されています。

外壁塗装だけを単独で行うのではなく、床防水、屋根防水とあわせた長寿命化工事として実施する点がポイントです。

 

マンションの外壁塗装で制度を使う場合は、補助金を探すというより、管理計画認定、長期修繕計画、修繕積立金、大規模修繕工事証明書などを整理して、税制の要件を満たせるかを確認する流れになります。

助成金、補助金の対象外になりやすい工事とは?

次のようなケースは、外壁塗装工事の助成金、補助金制度の対象外になりやすいです。

  • 色替えだけの美観目的
  • 着工後の申請
  • 制度外の施工業者との契約(県外の業者など)
  • 他制度との二重計上
  • 見積書にない追加工事

取り返しのつかない失敗で特に多いものは、契約や着工を先に済ませてしまうことです。

助成金制度は、工事前の確認と申請が前提であることが多いため、まずは住んでいる自治体の担当者に確認したり、ホームページの要項を確認したりしてみましょう。

2026年度の国と自治体の助成金、補助金関連の制度

現在、国と自治体(市区町村)で様々な助成金、補助金の制度があり、これらがもっとも誤解の起きやすい部分です。

2026年時点では、国制度の中心と、自治体制度の中心を分けて理解したほうが、制度選びを間違えません。

 

ここでは、国と自治体に分けて制度を整理しましょう。

国の制度は外壁塗装単独向けではない

2026年の国の大きな枠組みは、住宅省エネ2026キャンペーンです。

その中で、みらいエコ住宅2026事業先進的窓リノベ2026事業給湯省エネ2026事業などの助成事業があります。

 

ただ、どの事業も、基本は省エネ性能の向上が目的で、外壁塗装だけを広く補助する仕組みではありません。

みらいエコ住宅2026事業の見方

みらいエコ住宅2026事業のリフォームは、原則として平成28年(西暦2016年)以前に新築された住宅を対象に、窓、壁、床、天井などの断熱改修や、高効率設備の設置を組み合わせて進める制度です。

ここでいう壁の改修は、外壁内部の断熱材や断熱性能の確保が前提です。

そのため、塗料を塗るだけの外壁塗装とは別物だと考えましょう。

 

また、補助金の申請は施主が直接出すのではなく、登録された事業者が手続きを行います。

先進的窓リノベ2026事業と給湯省エネ2026事業の見方

先進的窓リノベ2026事業は窓の断熱改修、給湯省エネ2026事業は高効率給湯器が中心であるため、外壁塗装それ自体の補助ではありません。

ただ、家全体のリフォーム計画では、これらを先に採用し、そのタイミングで外壁塗装を同時施工する設計は十分にありえます。

2025年以前の制度名をそのまま信じない

[フラットデザイン横長で年度ごとに入れ替わる補助金ポスターをカレンダー横に並べて確認する施主を描いて]

補助制度は、年度が変わると名称も要件も変わることが多いです。

例えば、2025年の子育てグリーン住宅支援事業はすでに終了しており、2026年は先述のみらいエコ住宅2026事業が後継です。

また、長期優良住宅化リフォーム推進事業は、2025年度実施された後、2026年度は実施しないと案内されています。

 

古い制度名のまま案内している記事は、その時点で情報がずれている可能性が高いです。

本記事では、定期的に記事内容の見直しを行っていますが、市町村や国のホームページで、最新の情報を確認するようにしましょう。

外壁塗装の助成金なら自治体制度が本命

外壁塗装単独で使える制度を探すなら、やはり本命は自治体制度です。

実際に対象工事に外壁塗装を明記している自治体があり、助成率や上限額も確認しやすいからです。

 

逆に、「修繕や補修のみを目的とする外壁塗装には助成制度がない」と、公式に明記している自治体もあります。

例えば、長野市は、外壁塗装や屋根修繕など、いわゆる修繕や補修のみを目的とした工事への助成制度はないと案内しています。

福島県も、現在住んでいる住宅の外壁・屋根の塗装工事に対する県の補助金はないと注意喚起しています。

 

実施している地域とそうでない地域の差があるため、全国一律の答えを求めるのではなく、自宅の所在地で制度を確認しましょう。

助成金、補助金は併用できる?

補助金の併用は、できる・できないを一言で断言できません。

同じ工事費を二重に計上できないのが基本ですが、制度で併用できるかどうかが違います。

例えば、空き家改修補助では、他制度で申請した工事は対象外としている自治体があります。

 

一方で、大田区の住宅リフォーム助成では、国や東京都の助成との併願が可能と案内されています。

 

さらに、減税制度は、補助金とは別枠で使えることがあります。

例えば、東京都杉並区では、高日射反射率塗装として屋根・外壁の遮熱塗装が助成対象になっており、東京都葛飾区でもかつしかエコ助成金で高反射率塗装の壁工事が対象になっています。

こうした自治体の外壁塗装系の助成金を使いつつ、同じリフォームで窓の断熱改修や壁の断熱改修など減税対象工事も行う場合、要件を満たせば国のリフォーム促進税制による所得税控除や固定資産税の減額を別枠で検討できるのです。

 

ただし、遮熱塗料を塗るだけでは、省エネ改修税制の対象にならないため、補助金を受けた金額を差し引いたうえで、窓や壁の断熱改修などの要件を満たすかを国土交通省のよくある質問や、施工会社に確認しておきましょう。

助成金や税制に詳しい外壁塗装業者を探すというのも一つの手です(外壁塗装駆け込み寺でもお探し可能です)。

助成金、補助金を受け取るための条件

助成金や補助金は、対象工事をしていれば自動でもらえるというものではありません。

申請者、住宅、工事、業者、時期の五つの要素がそろって初めて申請できるのです。

助成金受給のために申請者に求められる条件

助成金、補助金を受給するためのよくある条件は、

  • 住宅の所有者であること
  • 実際に居住していること
  • 税金に滞納がないこと

です。

 

空き家修繕関連の助成金制度では、年齢条件、定住年数、自治会や区への加入、購入や賃貸契約の成立などが加わることがあります。

「申請者が誰か」ということが重要なのです。

 

また、所有者、購入者、賃借人の誰が申請できるかは、制度によって違います。

助成金受給のために住宅と工事に求められる条件

助成金、補助金を受給する場合の、住宅の条件として、

  • 既存住宅であること
  • 一定の築年数を満たすこと
  • 空き家バンク登録物件であること

などがあります。

 

また、工事の条件では、最低工事金額が10万円、25万円、50万円などと決まっていることが多く、対象範囲も制度ごとに違います。

その他、外壁塗装といっても、外壁のみ、屋根も含む、雨樋も含む、外構まで含むなど、対象範囲にばらつきがあります。

店舗併用住宅や二世帯住宅は減額となることがある

住んでいる建物が、店舗併用住宅や二世帯住宅の場合、助成金・補助金が満額出ないことがあります。

 

これは、助成金や補助金の多くが「住まいとして使っている部分」を対象にしているためです。

例えば、1階が店舗、2階が住居の建物で外壁塗装をする場合、建物全体の工事費がそのまま助成対象になるとは限りません。

自治体によっては、外壁塗装の工事費を「店舗部分」と「住宅部分」に分けて、住宅部分にあたる金額だけを助成対象にすることがあります。

 

たとえば、外壁塗装の工事費が120万円で、建物のうち住宅として使っている部分が60%と判断された場合、助成対象になる工事費は120万円ではなく、120万円の60%の72万円として計算されることがあります。

この場合、助成率が10%なら、120万円の10%の12万円ではなく、72万円の10%の7万2,000円が目安になります。

 

二世帯住宅の場合も、制度によっては「1戸の住宅として見るのか」「世帯ごとに見るのか」「申請者が住んでいる部分だけを見るのか」が変わります。

 

自宅兼事務所、自宅兼店舗、二世帯住宅に住んでいる方は、見積もりを取る前に「建物全体が対象になるのか、住宅部分だけが対象になるのか」を自治体や施工会社に確認しておきましょう。

施工業者に求められる条件

自治体の助成金、補助金制度では、対象の工事を、「市内、町内、村内の業者、または地域内に本店や営業所を持つ業者に限る」という条件がよくあります。

 

国の制度ではさらに厳しく、登録された事業者との契約が前提になる場合があります。

 

契約先を決める前に制度の要件を確認しないと、助成対象外となってしまうため、あらかじめ対象となる業者を制度の要項で確認しておきましょう。

助成金の受付時期と予算枠の条件

助成金は、工事内容だけでなく、申請するタイミングによっても受けられなくなる場合があります

制度によっては、年度ごとに受付期間が決まっていますし、予算上限に達すると途中で終わってしまう制度もあるのです。

 

募集開始直後から動かなければいけない制度もあるため、塗装の検討を始めたら、最初に受付期間を見る習慣をつけましょう。

申請前に確認しておきたいこと

助成金や補助金の申請をする前に、次の点を確認しておきましょう。

  • 制度の内容
    自治体のホームページで、制度名、対象者、助成額、受付状況を確認します。
    たとえば、葛飾区のかつしかエコ助成金では、高反射率塗装について「屋根等又は壁」は一律5万円、「屋根等及び壁」は一律10万円と案内されています。
    同じ塗装でも、屋根だけなのか、壁だけなのか、屋根と壁の両方なのかで助成額が変わることがあります。
  • 申請タイミング
    助成金は、工事の前に申請が必要な制度が多くあります。
    たとえば、足立区の省エネリフォーム補助金は、令和8年4月13日から令和9年1月29日までが受付期間で、工事着工予定日の5開庁日前までに書類を出す必要があります。
    外壁塗装では、足場をかけた時点で着工と見なされることもあるため、申請タイミングが着工前の場合は、「足場を組む前に申請する」と覚えておくと安心です。
  • 対象の工事
    外壁塗装なら何でも対象になるわけではなく、塗料の性能や塗る範囲が指定されることがあります。
    たとえば、墨田区の地球温暖化防止設備導入助成制度では、遮熱塗装について、近赤外領域の日射反射率が50%以上の塗料を使うこと、屋根面全体または屋根面全体と壁全面を塗装することなどが要件になっています。
    「普通の塗り替え」なのか「省エネ性能のある塗装」なのかを、見積もり前に確認しておきましょう。
  • 施工業者の条件
    自治体の助成金では、依頼する施工業者に条件が付くことがあります。
    たとえば、品川区の住宅改善工事助成事業では、遮熱性塗装などが対象工事に入っていますが、区内施工業者に発注して行う工事であることが共通要件です。
    安い見積もりを出した業者でも、自治体の条件に合わない場合は助成対象外になることがあります。
  • 納税状況
    市税や町税などを滞納していると、助成金を申請できない場合があります。
    たとえば、飯綱町の住宅リフォーム支援事業では、同一世帯に属する全員が町税等を滞納していないことが条件で、町内施工業者が行う屋根・外装などのリフォーム工事が対象とされています。
    申請時に納税状況を確認されることがあるため、必要な書類や確認方法を事前に自治体へ聞いておきましょう。
  • 完了報告期限
    助成金は、申請が通っただけで終わりではなく、工事後の完了報告まで出して初めて手続きが進みます。
    たとえば、江東区の地球温暖化防止設備導入助成では、高反射率塗装などが助成対象設備に入っており、令和9年3月31日までに完了報告書と請求書を提出する流れです。
    領収書、工事後の写真、塗装面積の資料などが必要になる場合があるため、工事が始まったら書類や写真を残しておきましょう。

失敗しない助成金、補助金の申請手順

助成金、補助金を申請する際に、何をどの順番で進めればよいかを整理します。

手順通りに進み、助成金の取りこぼしがないようにしましょう。

住んでいる自治体で制度を探す方法

おすすめの順番は、次のとおりです。

  1. 自治体名+住宅リフォーム補助金
  2. 自治体名+空き家改修補助金
  3. 自治体名+移住定住 リフォーム補助
  4. 住宅リフォーム推進協議会の支援制度検索サイト

ここで大切なのは、「外壁塗装 助成金」だけで検索しないことです。

 

ほとんどの場合、助成金、補助金の制度名には、「外壁塗装」という言葉は含まれておらず、

  • 住宅リフォーム助成
  • 住まいの長寿命化
  • 空き家改修費
  • 住環境改善

などの言葉が含まれていることが多いです。

見積書の作り方で通りやすさが変わる

助成金申請では、自治体に提出する工事の見積書の質がとても重要です。

見積書の中に、助成対象になる工事と対象外の工事が混ざっていると、自治体が「どこまでを助成対象の工事費として見ればよいのか」を判断しにくくなります。

 

極端な例ですが、見積書に「外壁塗装工事一式 120万円」とだけ書かれている場合、そこに遮熱塗装の費用だけでなく、門扉の塗装、物置の補修、ベランダの防水、不要な付帯工事などが混ざっていても、書類上では区別できません。

この場合、自治体から内訳明細の追加提出を求められたり、施工業者に見積書を作り直してもらったりする必要が出てきます。

 

実際の例を見てみると、鳴門市の住宅安心リフォーム支援事業Q&Aでは、補助対象外工事が含まれる場合、補助対象工事と分離した内訳明細書を添付するよう案内されています。

また、葛飾区の高反射率塗装の案内でも、「申込時の見積書は、塗料の費用、工事費用、調整額などがそれぞれ分かるもの」とされています。

そのため、外壁塗装で助成金を使う場合は、最初から「助成対象になる塗装工事」と「対象外になりそうな工事」を分けて見積書に書いてもらうことが大切です。

 

見積書の読み方に関しては、こちらの記事もあわせて確認しておきましょう。

着工前に出す書類

補助金や助成金では、工事を始める前に申請が必要な制度があります。

例えば、江東区の地球温暖化防止設備導入助成では、工事着工前の申請が必要で、工事着工後の申請は受け付けできないと案内されています。

 

着工前申請で求められやすいのは、

  • 申請書
  • 工事の見積書
  • 工事前の写真
  • 建物の登記事項証明書
  • 位置図
  • 本人確認書類
  • 納税状況を確認する書類

などです。

 

特に、見積書は、「外壁塗装工事一式」だけではなく、工事内容や金額の内訳が分かるものを用意しておくことが大切です。

実際に、川口市のリフォーム補助金Q&Aでは、単価・数量や型番が分からない「〇〇工事一式」という表記で工事内容が判別できない場合、原則として修正を求めると案内されています。

また、川口市では、見積書を作成していない場合は補助金の対象外になるとも案内されています。

 

空き家の改修や移住定住向けの制度では、通常のリフォーム補助よりも書類が増えることがあります。

たとえば、秋田市の空き家定住推進事業では、

交付申請時に

  • 誓約書兼同意書
  • 売買契約書または賃貸借契約書の写し
  • 重要事項説明書
  • 工事請負契約書または請書の写し
  • 工事内訳明細書または見積書
  • 施工前写真
  • 建物の登記事項証明書
  • 市税に未納がない証明書

などが必要とされています。

木曽町の空き家住宅活用事業補助金でも、改修補助では

  • 売買契約書または賃貸借契約書の写し
  • 所有者の承諾書
  • 位置図
  • 現況写真
  • 改修工事設計図
  • 改修工事の見積書

などが必要書類に含まれています。

 

一方で、住宅省エネ2026キャンペーンのような国の助成金制度では、施主が自治体窓口へ直接申請するのではなく、消費者と契約する住宅事業者が交付申請等の手続きを行います。

そのため、国の制度を使う場合は「自分で役所に出す書類」だけでなく、登録事業者に本人確認書類、契約書、工事写真などを渡し、事業者側のポータル申請に協力するという流れで申請を進めます。

工事中から完了後に出す書類

工事が終わった後は、完了報告や実績報告を出します。

 

これは、

  • 申請した内容どおりに工事が終わったこと
  • 実際に費用を支払ったこと
  • 助成対象の工事が行われたこと

などを行政に確認してもらうための手続きです。

 

工事後に必要になりやすい書類は、一般的に、

  • 完了報告書
  • 工事請負契約書の写し
  • 領収書
  • 請求書
  • 施工前後の写真
  • 工事証明書
  • 助成金の振込先口座が分かる書類

などです。

 

例えば、杉並区の高日射反射率塗装では、

  • 申請書兼請求書
  • 工事概要
  • 完了報告書
  • 本人確認書類
  • 領収書
  • 助成対象経費の内訳が確認できる書類
  • パンフレット・カタログなどの日射反射率が分かる資料
  • 出荷証明書
  • 塗装前後のカラー写真

などが必要とされています。

 

提出する工事の写真については、川口市のリフォーム補助金Q&Aでも、完了報告時に着工前の写真と工事終了後の写真の両方を提出する必要があり、両方を提出できない場合は補助金の対象外になると案内されています。

工事後に「施工前に写真を撮っていませんでした」という事態に陥ると、あとから修正できません。

 

外壁塗装工事で助成金を申請する場合、

  • 足場を組む前
  • 塗装前
  • 下地補修中
  • 塗装後
  • 足場解体後

など、どのタイミングの写真が必要かを事前に施工業者と確認し、忘れずに撮影するようにしておきましょう。

 

また、工事金額や工事内容が申請時と変わった場合は、追加書類が必要になることがあります。

たとえば、川口市では、交付申請時の工事金額から変更があった場合、完了報告時に変更後の見積書と契約書を追加提出する必要があり、提出できない場合は補助金の対象外になると案内されています。

 

そして、完了報告には期限もあります。

例えば、江東区の地球温暖化防止設備導入助成では、令和9年3月31日までに完了報告書と請求書を提出する必要があります。

 

補助金は「申請が通ったら終わり」ではなく、完了報告まで終わって初めて支払いに進む制度が多いため、工事中から写真・領収書・変更見積書を残しておくことが大切です。

助成金、補助金の申請が通らない典型例

助成金や補助金は、工事内容がよくても、申請の順番や書類が合っていないと対象外になることがあります

特に、外壁塗装では、契約日、着工日、施工業者、見積書、施工前後の写真、完了報告の期限などで申請が却下されるケースがよく見られます。

 

実際の制度で多いNG例は、次のようなケースです。

  • 制度の対象期間より前に契約している
    自治体によっては、契約日そのものに条件があります。
    例えば、川口市のリフォーム補助金Q&Aでは、令和8年3月31日に契約し、その後に交付申請しても、令和8年4月1日以降に契約した工事ではないため申請できないと案内されています。
  • 申請前や交付決定前に着工している
    着工前申請が必要な制度では、工事を始めた後の申請は基本的に通りません。
    例えば、江東区の地球温暖化防止設備導入助成では、工事着工前の申請が必要で、工事着工後の申請受付はできないと案内されています。
    また、足立区の省エネリフォーム補助金では、足場をかけた時点で着工と判断すると書かれているため、外壁塗装では「足場を組む前」に申請を済ませる必要があります。
  • 対象外の業者に依頼している
    自治体の補助金では、市内業者や区内業者への発注が条件になることがあります。
    例えば、川口市のリフォーム補助金Q&Aでは、本社が川口市以外にあるリフォーム業者で工事を行う場合は対象外と案内されています。
    幸手市の住宅リフォーム資金補助でも、市内の施工業者に発注することが補助の要件に入っています。
  • 対象外の工事が混ざっている
    外壁塗装なら何でも補助対象になるわけではありません。
    たとえば、土浦市の住宅リフォーム助成制度では、断熱または遮熱の効果を有する塗料を用いた屋根・外壁塗装は対象例に入っていますが、断熱・遮熱効果を有しない一般的な塗料による屋根・外壁塗装は対象外とされています。
    同じ「外壁塗装」でも、使う塗料や工事内容によって対象になる場合とならない場合があります。
  • 見積書の内容が一式表記で分かりにくい
    見積書に「外壁塗装工事一式」とだけ書かれていると、自治体が対象工事の内容を判断しにくくなります。
    たとえば、川口市のリフォーム補助金Q&Aでは、単価・数量や型番が具体的に示されていない「一式」表記で、工事内容が判別できない場合には、原則修正をお願いすると案内されています。
    助成金を使う場合は、塗料名、塗装面積、足場、下地処理、付帯部などの内訳が分かる見積書にしておく必要があります。
  • 施工前後の写真を残していない
    補助金では、工事が本当に行われたことを確認するため、施工前と施工後の写真を求められることがあります。
    たとえば、川口市のリフォーム補助金Q&Aでは、完了報告時に着工前の写真と工事終了後の写真の両方を提出する必要があり、両方を提出できない場合は補助金の対象外になると案内されています。
    外壁塗装では、足場を組む前、塗装前、塗装後の写真を残しておくと後で困りにくくなります。
  • 追加工事や金額変更の書類を出していない
    申請後に工事内容や金額が変わった場合、そのまま進めると審査で止まることがあります。
    たとえば、川口市のリフォーム補助金Q&Aでは、工事金額が増額になっても補助金額は交付決定された金額のままで、変更後の見積書と契約書を提出できない場合は補助金の対象外になると案内されています。
    外壁の劣化が見つかって補修を追加する場合などは、先に自治体や施工業者へ確認しておきましょう。
  • 税金を滞納している
    多くの制度では、市税や住民税などを滞納していないことが条件になります。
    たとえば、足立区の省エネリフォーム補助金では、補助対象者に住民税の滞納がないことが要件に入っています。
    幸手市の住宅リフォーム資金補助でも、市税または市の各種資金貸付制度を滞納していないことが条件です。
  • 完了報告の期限に間に合わない
    助成金は、申請が通っただけでは終わりません。
    たとえば、江東区の地球温暖化防止設備導入助成では、令和9年3月31日までに設備導入完了報告書を提出できることが条件になっています。
    足立区の省エネリフォーム補助金でも、令和9年2月28日までに工事を完了し、令和9年3月31日までに完了報告を行えることが要件です。

 

この中でも、着工前申請を守れなかったケースは特に取り返しがつきにくいです。

外壁塗装では、契約や足場の手配が先に進みやすいため、業者と契約する前に「この制度は契約前申請なのか、着工前申請なのか、交付決定後着工なのか」を自治体の公式ページで確認しておきましょう。

助成金制度の見分け方早見表

外壁塗装工事に助成金を使いたい場合、どの制度であればもらえる可能性があるか、ひと目で判断できるように整理しました。

制度の型 外壁塗装単独 金額の目安 申請する人 よくある条件 向いている人
自治体の住宅リフォーム助成 対象になることがある 工事費の10%〜20%前後
上限10万〜20万円前後
施主本人
または業者代理
地元業者
着工前申請
納税要件
最低工事額
戸建ての通常塗り替えをしたい人
空き家改修補助
移住定住支援
対象になりやすい 工事費の3分の1前後
上限50万円以上もあり
所有者
購入者
賃借人
空き家要件
定住要件
年齢要件
地元業者
空き家を買う人
借りる人
住み替える人
国の省エネ補助 単独では基本的に難しい 制度ごとに異なる
40万〜100万円級もある
登録事業者 断熱窓
外壁断熱
高効率給湯器
登録製品
窓や断熱改修も一緒にやる人
マンションの固定資産税減額 現金助成ではない 翌年度の固定資産税
3分の1減額
区分所有者
管理組合
築20年以上
10戸以上
外壁塗装等+床防水+屋根防水
分譲マンションの大規模修繕を進める人

戸建てで通常の塗り替えをしたい場合

戸建てに住んでいて、通常の塗り替えをしたい場合は、自治体の住宅リフォーム助成が本命です。

自治体に制度がない場合、外壁塗装に適用しにくい「国の窓や断熱の補助制度」へ無理につなげるより、外壁塗装自体を相見積もりしたり、工事の内容を精査することで価格を抑える方針へ切り替えたほうが合理的といえます。

外壁塗装と断熱改修を一緒にしたい場合

もし、外壁塗装だけではなく、断熱の改修も行いたい場合、国の省エネ補助が視野に入ります。

ただし、塗装だけを補助してくれるのではなく、窓、断熱材、設備更新を軸に計画を組み立てる必要があります。

 

外壁に断熱性能を持たせたいと考えている場合、塗料だけでは、大きな断熱効果は得られません。

その意味でも、国からの助成金を得る意味でも、家の断熱改修全体を見ながら、実施の有無を判断しましょう。

 

外壁塗装の断熱に関しては、これらの記事でも解説しています。

分譲マンションの場合

分譲マンションは、戸建ての助成金探しと同じ発想では進みません。

管理組合、長期修繕計画、過去工事の履歴、管理計画認定の有無まで関わるため、税優遇を含めて管理組合主導で確認する必要があります。

助成金が使えないときの費用対策

助成金や補助金を外壁塗装に利用したいと思っていても、そもそも自治体に制度がないということもありますし、塗装工事をしたいタイミングで申請できないこともあります。

その場合でも、外壁塗装の費用を抑える方法を紹介します。

相見積もりで適正価格を把握する

助成金がなくても、外壁塗装を安くするために、最も効果的なのは、適正価格の把握です。

 

外壁塗装は、同じ建物でも業者によって提案内容と金額の差が出ます。

単に最安値を選ぶのではなく、塗料の種類、下地補修の範囲、シーリングの扱い、付帯部の範囲まで比べてください。

 

相見積もりで見える数字の読み方はこちらの記事も役立ちます。

火災保険が使えるのは災害による損傷の復旧だけです

外壁塗装を安く済ませようとした場合、「火災保険が使える」という言説がネットで語られています。

ただ、火災保険は、経年劣化した外壁の塗り替え費用を出す制度ではありません。

台風、風災、雹災、雪災などで実際に損傷した箇所を復旧するための費用が対象になる仕組みです。

 

つまり、老朽化対策としての通常の外壁塗装とは別物のものなので、残念ながら外壁塗装工事費用を安く済ませるために利用するものではありません。

火災保険の使い分けはこちらの記事で詳しく整理しています。

まとめ

外壁塗装の助成金で大切なのは、制度名に振り回されないことです。

見るべき順番を間違えなければ、使える制度はかなり絞り込みやすくなります。

 

本ページの要点を整理すると、次のとおりです。

  • 全国一律の外壁塗装助成金はない
  • 戸建て塗り替えの本命は自治体制度
  • 空き家改修は金額が大きくなりやすい
  • 国の制度は塗装単独より省エネ改修向け
  • 契約前、着工前の確認が最重要
  • 併用可否は制度ごとに違う
  • 制度がないなら相見積もりで適正価格を見る

 

迷ったときは、自宅のある自治体名で住宅リフォーム補助を探しましょう。

そして、もし対象であれば、空き家改修、移住定住支援、国の省エネ制度などの助成金、補助金も確認してください。

 

助成金、補助金で外壁塗装をしたいという方は、対象かどうかを外壁塗装駆け込み寺で確認させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

 

参考リンク

外壁塗装の保証で失敗しないために確認すべき内容と保証書の見方


外壁塗装の保証は、年数だけを見ても判断できません。

同じ「10年保証」でも、保証される症状、対象部位、免責事項、施工記録の残し方が違えば、実際に受けられる補修内容は大きく変わります。特に外壁塗装では、

  • 施工会社の工事保証
  • 塗料メーカーの保証
  • リフォーム瑕疵保険

が混同されやすいです。

ここを取り違えると、「10年保証と聞いていたのに対象外だった」「メーカーが直してくれると思っていたのに施工会社の保証だった」といった認識違いが起きやすくなります。

 

この記事では、外壁塗装の保証の種類を整理したうえで、保証書、見積書、契約書、工程表、施工写真で何を確認すべきかを順番に解説します。

外壁塗装の保証は年数より書面の中身が重要

外壁塗装の保証で失敗しないための結論は明確です。

見るべきなのは、「何年保証か」よりも、「何を、どこまで、どんな条件で直してもらえるか」です。

 

年数が長く見えても、外壁本体の塗膜剥離だけが対象なら、シーリング、付帯部、鉄部、木部の不具合は別扱いになることがあります。

その場合、施主が「家全体の10年保証」と思っていても、実際には一部の症状しか補修対象にならないことがあります。

保証で判断すべき五つの条件

契約前に確認したいのは、保証書の見本に次の内容が書かれているかです。

  • 対象部位が分かれている
  • 保証の対象になる不具合が具体的に書かれている
  • 免責事項が広すぎない
  • 使用塗料と施工仕様を後から確認できる
  • 施工会社が倒産した場合の相談先が確認できる

この五つが書面で確認できれば、工事後に不具合が出たとき、施主が感覚だけで交渉せずに済みます。

保証書、見積書、工程表、施工写真を見比べながら、「この不具合は保証対象なのか」「どの工程が関係しているのか」を整理しやすくなるからです。

 

反対に、保証書に「外壁塗装10年保証」とだけ書かれていて、対象部位や対象症状が分からない場合は、契約前にそれらの内容を確認してください。

期待耐用年数と保証年数は同じではない

塗料のカタログや製品ページに書かれる「期待耐用年数」は、次回の塗り替え時期を考えるための目安です。

期待耐用年数が、そのまま保証年数になるわけではありません。

 

例えば、日本ペイントの期待耐用年数に関する説明では、期待耐用年数は、塗膜劣化が進み、下地を保護する機能が期待できなくなる時期の目安とされています。

同時に、立地条件、環境、施工条件によって劣化の進み方は変わるため、期待耐用年数は保証値ではないとも説明されています。

つまり、「期待耐用年数15年」と書かれていても、「15年間、どんな不具合でも無償で直してもらえる」という意味ではありません。

 

塗料ごとの年数の違いを見るときも、分類名だけで判断しないことが大切です。

例えば、エスケー化研のクリーンマイルドシリコンCRは、期待耐用年数が12〜15年とされています。

一方で、同じエスケー化研のクリーンマイルドフッソは、期待耐用年数が15〜20年とされています。

このように、シリコン系かフッ素系かによって、期待耐用年数の目安には差があります。

ただし、どちらの塗料の場合も、実際の保証は、製品ページの期待耐用年数だけでは決まりません。

保証を判断するときは、塗料の期待耐用年数とは別に、施工会社が発行する保証書を確認してください。

 

保証書では、次の内容を見る必要があります。

  • 保証年数
  • 保証対象の部位
  • 保証対象の症状
  • 免責事項
  • 補修を依頼するときの手続き

 

例えば、塗料の期待耐用年数が15年でも、施工会社の保証が10年の場合があります。

また、10年保証と書かれていても、外壁本体の剥がれだけが対象で、色あせ、シーリング、鉄部、木部、付帯部は対象外という内容もあります。

この場合、期待耐用年数が長い塗料を使っていても、保証で直してもらえる範囲は限られます。

 

見積書では、「シリコン塗料一式」「フッ素塗料一式」といった書き方だけで契約しないようにしてください。

分類名だけでは、実際にどの製品を使うのかわかりませんし、その塗料の性能をメーカー仕様書などで確認できないためです。

製品名が曖昧なままだと、外壁塗装工事後に

  • 「契約した塗料と違うのではないか」
  • 「メーカーの仕様にそって適切に施工していないのではないか」

などと感じても、確認しにくくなります。

 

契約前には、見積書と保証書の見本で、次の項目を確認してください。

  • 塗料メーカー名
  • 上塗り材の製品名
  • 下塗り材の製品名
  • 塗装回数
  • 塗装面積
  • 使用量や使用缶数の考え方
  • 保証書に書かれる保証年数
  • 保証対象になる部位と症状

 

期待耐用年数は、塗料選びの参考になります。

しかし、工事後に保証を受けられるかどうかは、保証書に書かれた対象部位、保証の対象になる不具合、免責事項で決まります。

塗料の年数と保証書の年数を混同せず、別々に確認することが大切です。

保証の種類を分けて理解する

外壁塗装の保証は、一つの言葉でまとめると誤解しやすい分野です。

実際には、

  • 施工会社の工事保証
  • 塗料メーカーの保証
  • 第三者検査が入るリフォーム瑕疵保険

を分けて考えると、契約内容を整理しやすくなります。

種類 主な責任主体 主な対象 施主が確認すべき書類
工事保証 施工会社 施工不良に起因する不具合 保証書、見積書、施工写真
メーカー保証 塗料メーカー 製品不良や指定条件内の不具合 製品名、保証条件、認定施工条件
リフォーム瑕疵保険 保険法人 保険対象工事部分の瑕疵 保険加入証明、登録事業者確認、検査記録

この三つは、責任を持つ相手も、対象範囲も、確認する書類も違います。

「10年保証」と聞いたときは、まずそれが施工会社の工事保証なのか、メーカー保証なのか、保険を使った保証なのかを確認してください。

 

次項以降、それぞれの項目について解説します。

施工会社の工事保証

工事保証において特に確認したいのは、年数ではなく中身です。

良い工事保証は、対象部位、保証の対象になる不具合、免責事項、連絡方法、補修方法が具体的に書かれています。

 

例えば、次のように書かれていれば、施主は保証の範囲を判断しやすくなります。

「外壁本体の塗膜について、施工不良に起因する著しい剥がれ、膨れを保証対象とする。保証期間は工事完了日から10年間とする。ただし、地震、台風、飛来物、建物の構造的な動き、下地の劣化、他業者の工事に起因する不具合、通常の色あせや汚れは対象外とする。」

この書き方であれば、保証される部位が外壁本体なのか、保証の対象になる不具合が剥がれや膨れなのか、色あせや自然災害は対象外なのかを契約前に確認できます。

 

さらに、シーリング、鉄部、木部、付帯部を別の保証期間にする場合は、部位ごとに分けて書かれている必要があります。

例えば、「シーリングは5年、鉄部は3年、木部は対象外」などと書かれていれば、外壁本体の10年保証と混同しにくくなります。

 

反対に、「自社保証10年」とだけ書いてあり、何を保証するのか読めない保証書では、実際に補修を頼むときに話が進みにくくなります。

例えば、外壁の色あせを相談したときに「色あせは保証対象外です」と言われたり、シーリングの割れを相談したときに「外壁本体だけが対象です」と言われたりする可能性があるのです。

 

工事業者の保証に関しては、契約前に、「10年保証ですか」と聞くだけでは足りません。

「外壁本体、シーリング、鉄部、木部、付帯部のうち、どの部位のどの症状が保証対象ですか」と確認する必要があるということを覚えておきましょう。

塗料メーカーの保証

メーカー保証は、塗料メーカーが出す保証です。

ただし、すべての塗料にメーカー保証が付くわけではありません。

また、メーカー保証がある場合でも、家全体の不具合を保証するものではありません。

 

メーカーは塗料を供給する立場であり、現場ごとの下地状態、洗浄、乾燥時間、塗布量、職人の施工品質まで一律に管理できないからです。

そのため、メーカー保証は、施工会社の工事保証より対象範囲が狭いことがあります。

認定施工店による施工、指定された下塗り材、決められた塗装回数、所定の塗布量や乾燥時間などが条件になる場合もあります。

 

例えば、メーカー保証が「外壁本体に使用した上塗り材の塗膜の著しい剥がれ」を対象にしている場合、保証の対象はその塗料を使った塗膜です。

シーリングの割れ、下地のひび割れ、鉄部のさび、雨樋の剥がれなどは、メーカー保証ではなく、施工会社の工事保証や別の保証条件で扱う内容になることがあります。

つまり、メーカー保証があるからといって、外壁まわりの不具合をすべて直してもらえるわけではありません。

 

メーカー保証があると説明されたら、次の点を確認してください。

  • どの塗料が保証対象になるのか
  • どの部位が保証対象になるのか
  • どの症状が保証対象になるのか
  • 保証を受けるための施工条件は何か
  • メーカー保証の対象外になった場合、施工会社の工事保証で対応できるのか

 

メーカー保証の有無だけで、外壁塗装を依頼する業者を決めないでください。

メーカー保証は塗料や塗膜に関する保証、施工会社の工事保証は現場の施工内容に関する保証として、分けて確認することが大切です。

リフォーム瑕疵保険

保証に関して、第三者による検査も重視したい場合は、リフォーム瑕疵(かし)保険(国土交通省)も確認しておきたい制度です。

リフォーム瑕疵保険は、リフォーム工事の検査と保証がセットになった保険です。

ただし、国土交通省が直接保険を引き受けるわけではありません。

 

実際には、住宅あんしん保証、住宅保証機構、日本住宅保証検査機構(JIO)、ハウスジーメン、ハウスプラス住宅保証などの、国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人が保険を引き受けます。

外壁塗装業者やリフォーム業者は、その保険法人に事業者登録したうえで、工事ごとに保険の申し込みを行います。

 

つまり、「その業者が保険法人に登録している」だけでは、今回の外壁塗装工事が保険に入っていることにはなりません。

今回の工事について、実際にリフォーム瑕疵保険へ加入するのか、保険付保証明書が発行されるのかを確認する必要があります。

保険付保証明書とは、その工事がリフォーム瑕疵保険の対象になっていることを、発注者が確認するための書類です。

 

リフォーム瑕疵保険では、工事中または工事完了後に、建築士などの第三者検査員による現場検査が行われます。

後日、保険対象工事部分に欠陥が見つかった場合は、補修費用等の保険金が事業者に支払われます。

事業者が倒産している場合は、条件を満たせば、発注者が保険法人へ直接請求できる仕組みもあります。

 

例えば、JIOリフォームかし保険では、リフォーム工事を請け負う事業者が被保険者となり、JIOがリフォーム工事部分の検査を行い、保険を引き受けると説明されています。

また、JIOの保険内容では、保険対象工事部分のうち、雨水の浸入を防止する部分は5年間、それ以外の通常性能部分は1年間の保険期間とされています。

つまり、リフォーム瑕疵保険に入っていても、外壁塗装全体がすべて長期間保証されるわけではありません。

外壁塗装の広告で見かける「10年保証」と、リフォーム瑕疵保険の保険期間や対象範囲は別物として確認してください。

 

リフォーム瑕疵保険への加入を検討する場合は、見積もり段階で次の点を確認してください。

  • どの保険法人の保険を使うのか
  • 今回の外壁塗装工事で実際に保険へ加入するのか
  • 保険付保証明書が発行されるのか
  • どの工事部分が保険対象になるのか
  • 保険期間、免責金額、対象外条件はどうなっているのか

リフォーム瑕疵保険は、契約後や工事後に追加で加入しようとしても、間に合わない場合があります。

そのため、「瑕疵保険に対応しています」という説明だけで判断せず、今回の工事で実際に加入するのかを契約前に確認しておきましょう。

保証書で必ず確認する記載項目

外壁塗装業者からもらった保証書は、もらえば終わりではありません。

保証書の内容の何を確認すれば、工事後の補修相談に使える書面になるのかを知っておく必要があります。

確認項目 見るべき内容 不足すると起きやすいこと
対象部位 外壁、屋根、シーリング、付帯部、鉄部、木部の切り分け 補修を頼んだ部位が対象外といわれやすい
対象症状(保証の対象になる不具合) 剥がれ、膨れ、亀裂、著しい白化、著しい白亜化、変退色などの明記 色あせやひび割れを保証対象と思い込んでしまう
起算日 工事完了日、引渡日、完了確認日などの定義 保証期間の数え方でもめやすい
免責事項 自然災害、構造上の問題、他業者施工、経年変化など 原因の切り分けで交渉が長引く
請求方法 連絡先、必要写真、現地確認の流れ 申請手順が分からず初動が遅れる
倒産時対応 リフォーム瑕疵保険が使えるか 会社廃業で保証が止まる

これらの項目を順に見ていきましょう。

対象部位

もし保証書に「外壁塗装一式保証」と書かれていた場合、これだけでは、部位の切り分けが足りません。

最低でも、外壁本体、シーリング、雨樋、破風板、鼻隠し、軒天、水切り、シャッターボックス、鉄部、木部がどう扱われるかを確認してください。

 

また、部材ごとに劣化しやすい原因が違うため、保証年数が同じとは限りません。

例えば、外壁本体は7年保証でも、雨樋や鉄部は3年から5年という設定は十分あります。

 

ここが曖昧だと、施主は「家全体が同じ保証年数」と受け取りやすく、補修時に話が食い違います。

保証書では、部位ごとの保証年数と対象症状を分けて確認しましょう。

対象症状

対象症状とは、つまり、保証の対象になる不具合のことです。

保証書では、対象となる症状がどのようなものかまで確認する必要があります。

塗装保証でよく出る表現は、剥がれ、膨れ、亀裂、著しい白化、著しい白亜化、変退色などです。

 

ここで注意したいのは、似た言葉でも範囲が違う場合があるということです。

例えば、「亀裂」と書いてあっても、塗膜表面の亀裂だけを指すのか、下地のひび割れまで含むのかで意味が変わります。

また、色あせや艶引け(経年劣化で塗面の艶がなくなること)は、保証されないことがあります(免責に関しては次項で解説)。

 

施主が最初に気づく変化ほど、保証対象外になるケースもあるため、保証書では対象症状と対象外症状の両方を確認するようにしましょう。

例えば、

  • 塗膜の著しい剥がれ
  • 膨れ
  • 施工不良による亀裂

などが対象症状とされやすい一方で、

  • 通常の色あせ
  • 艶の低下
  • 汚れ
  • カビや藻
  • 地震や台風による損傷
  • 建物の動きによるひび割れ

などは、対象外にされることがあります。

免責事項

免責事項とは、保証期間内であっても、施工会社が無償補修の対象にしない条件のことです。

つまり、「10年保証」と書かれていても、免責事項に当てはまる不具合は、保証で直してもらえない場合があります。

保証書を見るときは、保証される内容だけでなく、保証されない内容も必ず確認してください。

 

典型的な免責には、自然災害、火災、地盤変動、建物の構造上の問題、他業者の工事、施主支給材(施主が用意した材料で施工するなど)、不適切な使用方法などがあります。

例えば、台風で飛来物が外壁に当たった場合や、地震で建物が動いて外壁にひび割れが出た場合は、塗装工事の施工不良とは別の原因として扱われることがあります。

また、塗装後に別の業者が外壁へ設備を取り付け、その周辺から不具合が出た場合も、元の施工会社の保証対象外になることがあります。

 

このような免責事項があること自体は珍しくありません。

ただし、免責の書き方が広すぎる場合は問題があります。

特に注意したいのは、「経年変化」「通常劣化」「その他当社が対象外と判断したもの」などの表現だけで、具体的な範囲が分からない保証書です。

このような書き方だと、塗膜の剥がれや膨れが起きても、「経年変化です」と説明され、保証対象かどうかを判断しにくくなります。

 

免責事項は、短ければ、少なければ良いというわけではありません。

重要なのは、どのような原因なら対象外になるのか、不具合の原因を切り分けられる書き方になっているかです。

契約前には、「どの不具合が保証対象で、どの不具合が免責になるのか」を保証書の見本などを見せてもらって確認してもよいでしょう。

起算日と請求手続き

保証期間は、いつから数えるのかで結果が変わります。

工事完了日、引渡日、施主の完了確認日、最終入金日のどれを起算日にするのかを確認してください。

完工日と保証書発行日がずれる場合もあります。

 

保証期間は、いつから数えるのかで終了日が変わります。

保証の開始日が曖昧なまま、保証書を受け取ると、施主と施工会社の間で「まだ保証期間内かどうか」の認識がずれることがあります。

 

例えば、工事の流れが次のようになっていたとします。

  • 施工会社が工事完了日として扱う日:6月1日
  • 足場を外した日:6月10日
  • 施主が完了確認をした日:6月20日
  • 保証書を受け取った日:6月30日

施主は「保証書を受け取った6月30日から10年保証が始まる」と思っていたとします。

しかし、保証書に「保証開始日は工事完了日とする」と書かれていれば、施工会社は6月1日から保証期間を数えることがあります

この場合、施主の感覚では6月30日まで保証が残っていると思っていても、施工会社は6月1日の時点で保証期間が終わっていると判断する可能性があるのです。

そして、その結果、不具合が出たときに、保証期間内かどうかで揉めることも考えられます。

そのため、保証書においては、保証年数だけでなく、具体的な保証開始日と保証終了日も確認しましょう。

 

あわせて、保証を請求する手続きについても確認しておきましょう。

電話だけでよいのか、メールや写真提出が必要なのか、現地確認までどのように進むのかを確認します。

不具合を見つけたときに、何を用意して、どこへ連絡すればよいかが分かっていれば、初動が遅れにくくなるでしょう。

業者が倒産したら保証はどうなる?

施工会社の自社保証は、その会社が営業を続けていて初めて使える保証です。

保証期間中に施工会社が倒産、廃業、連絡不能になった場合、その会社が出した保証書だけでは補修を頼めない可能性が高くなります。

つまり、外壁塗装の「10年保証」は、保証書の年数だけでなく、10年後もその会社に連絡できるかどうかも重要です。

 

施工会社の倒産は、極端な話ではありません。

企業信用調査や倒産情報を扱う調査会社である帝国データバンクの建設業倒産動向では、2025年の建設業の倒産は2,021件で、過去10年で最多とされています。

同資料では、塗装工事業や防水工事業も、2000年以降で最多となったことが説明されています。

もちろん、この数字だけで、目の前の外壁塗装業者が倒産しやすいのか、などと判断することはできません。

ただし、外壁塗装の保証は5年、7年、10年と続くことがあるため、会社の継続性は確認しておきたいポイントです。

 

会社の継続性を見るときは、次の点を確認してください。

  • 会社名、所在地、固定電話、代表者名がはっきりしているか
  • 営業年数や施工実績を確認できるか
  • 見積書、契約書、保証書の発行に対応しているか
  • 工事後の点検や連絡先が明確か
  • 極端な値引きや高額な前払いを急がせていないか

これらを確認したからといって、将来の倒産を完全に防げるわけではありません。

それでも、長期保証を重視するなら、保証年数だけでなく、会社情報や書類対応まで見ておくほうが安全です。

 

さらに、施工会社が倒産した場合の備えとして確認したいのが、先述したリフォーム瑕疵保険です(詳しくはこちら)。

 

ただし、リフォーム瑕疵保険は、外壁塗装の自社保証で見るような10年保証とは別物で、保険対象になる工事部分、保険期間、免責金額、対象外条件があるため、加入する場合は内容を事前に確認しましょう。

 

契約前には、「自社保証の年数」だけでなく、「会社が継続して対応できそうか」「リフォーム瑕疵保険に加入するのか」「保険付保証明書は発行されるのか」を確認してください。

長期保証を見るときは、保証年数だけでなく、会社の継続性と、万が一のときに使えるリフォーム瑕疵保険の有無まで確認することが大切です。

契約前に確認する書類と見方

保証内容を正しく確認するには、保証書だけでは足りないことがあります。

見積書、契約書、工程表に保証の根拠が残っていなければ、工事後に「何を約束していたか」を証明しにくいからです。

 

国民生活センターも、リフォームでは相見積もりを取り、工事範囲、工事項目、仕様、数量、単価、保証内容、契約書面を確認するよう案内しています。

ここからは、保証を適用しやすくするために、「契約前に確認する書類」について解説します。

見積書と現地調査報告書

保証を機能させる出発点は見積書です。

見積書が曖昧だと、後から「別の仕様で施工した」「その工程は契約に入っていない」といわれても確認しにくくなります。

 

保証を受けるためには、どの材料を、どの部位に、どの数量で使う契約だったのかを見積書で追えることが重要です。

ここからさらに見積書の中の項目についても解説します。

塗料名と塗装仕様

見積書の「外壁塗装」「上塗り」「仕上げ塗装」などの項目に、「シリコン塗料」「フッ素塗料」とだけしか書かれていない場合は、不十分な見積書と考えましょう。

 

これらの欄で確認したいのは、次のような項目です。

  • メーカー名(例:日本ペイント、エスケー化研、関西ペイントなど)
  • 製品名(例:パーフェクトトップSi、クリーンマイルドシリコンCR、アレスダイナミックTOPなど)
  • 下塗り材(例:パーフェクトフィラー、マイルドシーラーEPO、アレスダイナミックフィラーなど)
  • 上塗り回数(例:「中塗り1回、上塗り1回」、「上塗り2回」など)
  • 塗装面積(例:外壁上塗り 180㎡、外壁下塗り 180㎡など)
  • 艶の指定(例:艶あり、7分艶、5分艶、3分艶、艶消しなど)

見積書に書ききれない場合は、別紙の仕様書や提案書に、これらの内容が記載されている場合があるため、併せて確認しましょう。

 

見積書で製品名が確定していれば、メーカーのホームページなどで公開されている仕様書と照合できます。

そして、塗料の使用量、乾燥時間、塗り重ね条件などが妥当に行われているかを確認しやすくなります。

 

万が一、不具合が発生し、保証書で仕様を確認する時、実際にどの塗料を使ったのかが分からなければ、施工条件を追いにくくなると考えておきましょう。

シーリング

シーリングは、外壁材の継ぎ目やサッシまわりのすき間を埋める、ゴム状の防水材です。

シーリングが経年劣化により、ひび割れたり、剥がれたり、細くやせたりしていると、外壁と外壁材の継ぎ目やサッシまわりから雨水が入りやすくなります。

劣化したシーリングをそのまま残して上から塗装しても、奥のすき間がふさがっていなければ、雨水の入り口は残ります。

そのため、見た目だけをきれいにするのではなく、塗装前にシーリングをどう補修するのかを確認することが大切です。

 

見積書では、シーリング工事が

  • 打ち替え(古いシーリングを撤去して、新しいシーリング材を入れ直す方法)
  • 増し打ち(既存のシーリングの上から新しいシーリング材を足す方法)

のどちらで施工されているかを確認してください。

部位や状態によって適した方法は変わるため、すべての場所で同じ方法になるとは限りません。

 

見積書では、

  • 施工箇所
  • 長さ
  • 使用するシーリング材
  • シーリング用プライマー(シーリング材を密着させるために、先に塗る下地材のこと)

の有無まで確認しましょう。

 

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下地補修

下地補修とは、塗料を塗る前に、外壁のひび割れ、欠け、浮き、さびなどを直す工事です。

外壁に傷みがあるまま塗装すると、仕上がり直後はきれいに見えても、数年後にひび割れ、膨れ、剥がれなどが出やすくなることがあります。

そのため、下地補修は、塗装の前に外壁の状態を整える重要な工程です。

 

見積書で注意したいのは、

  • 下地補修一式
  • クラック補修(外壁のひび割れを補修する工事)一式
  • ケレン(鉄部のさびや古い塗膜、外壁表面の弱くなった部分を落として、塗料が密着しやすい状態にする作業)一式

のように、「一式」と内容がまとめて書かれている場合です。

「一式」とだけ書かれていると、どの場所を、どの方法で、どの程度補修するのかが分かりません。

 

見積書では、ひび割れ補修が何mあるのか、欠損補修が何か所あるのか、鉄部のケレンがどの範囲に含まれるのかを確認し、記載してもらうようにしてください。

数量や施工箇所が分かる見積書であれば、工事後に不具合が出たときも、塗装の問題なのか、下地の問題なのかを確認しやすくなります。

 

保証の話になったときにも、どの下地補修を行ったのかが分かるため、原因の切り分けがしやすくなります。

 

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現地調査報告書

現地調査報告書とは、工事前の外壁の状態を、写真や説明でまとめた資料のことです。

外壁塗装の保証を使うときは、保証書だけでなく、工事前にどの部分が傷んでいて、どの補修を予定していたのかを確認できる資料があると役立ちます。

工事後に不具合が出た場合、施工会社は「施工の問題か」「工事前からあった外壁の傷みが原因か」「その部位が見積もりに含まれていたか」を確認します。

そのときに現地調査報告書があれば、工事前の状態を写真で確認できるのです。

 

例えば、外壁の一部に膨れや剥がれが出たとします。

その場所が工事前の調査写真に写っていて、見積書にも補修対象として書かれていれば、施工会社へ状況を説明しやすいです。

反対に、現地調査報告書がなく、見積書にも「下地補修一式」としか書かれていない場合は、どの場所を補修する契約だったのかを後から確認しにくいです。

その結果、施工会社から「その部分は保証対象外です」「もともとの下地の問題です」と説明されたときに、施主側で確認できる資料が不足してしまうのです。

 

契約前には、現地調査報告書で次の点を確認してください。

  • 劣化している場所の写真があるか
  • 建物のどの部分か分かるように記録されているか
  • ひび割れ、剥がれ、膨れ、シーリングの劣化など、症状が具体的に書かれているか
  • その劣化に対する補修方法が書かれているか
  • 調査報告書の内容と、見積書の補修項目が対応しているか

 

現地調査報告書は、保証対応を依頼するときに必ず提出する書類とは限りません。

ただし、工事前の状態と補修予定を確認できるため、保証対象かどうかを話し合うときの重要な資料です。

見積書の付帯部の扱い

見積書では、付帯部が外壁本体とは別に書かれているかも確認してください。

付帯部とは、雨樋、破風板、鼻隠し、軒天、水切り、雨戸、シャッターボックスなど、外壁本体以外の部位です。

 

付帯部は面積が小さいですが、外壁本体と素材や劣化要因が違うため、保証も一律にしにくい部分です。

見積書で付帯部が外壁本体の項目にまとめられていると、どの部位を施工するのか分かりにくくなります。

ただ、それだと、外壁塗装工事で、どこまで施工し、どこまで保証するのかを確認しづらいのです。

 

見積書と保証書における付帯部の「施工範囲」と「保証年数」をそれぞれ確認しておきましょう。

 

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契約書と約款

外壁塗装の保証対応を依頼するときは、保証書だけでなく、契約書、約款、見積書、打ち合わせ記録も確認材料になります。

保証書には保証年数や対象部位が書かれますが、「どの工事を契約したのか」「どの材料を使う約束だったのか」「どの補修まで見積もりに含まれていたのか」までは、保証書だけでは確認できないことがあります。

そのため、契約時の書類を残しておくことが、あとで保証対象かどうかを確認するときに役立ちます

 

契約書には、工事内容、工事金額、工期、支払い時期など、今回の外壁塗装工事の基本条件が書かれます。

約款とは、契約書に書ききれない細かなルールをまとめた書類のことです。

外壁塗装では、約款に、追加工事、工期変更、契約解除、引渡し後の不具合対応などの扱いが書かれていることがあります。

 

建設業法第19条では、建設工事の請負契約について、工事内容、請負代金、工期、支払時期などを記載した書面の交付が求められています。

外壁塗装でも、契約内容を書面で残しておけば、工事後に不具合が出たときに、今回の工事範囲に含まれていた部位かどうかを確認しやすくなります。

 

また、リフォーム推進協議会が作成した住宅リフォーム工事標準契約書式集では、請負契約書、請負契約約款、見積書、打ち合わせ記録、工事内容変更合意書、完了確認書などの書式が整理されています。

大切なのは、これらの書類を「契約から完了までの記録」として残しておくことです。

保証書だけでは分からない工事内容や変更内容を、契約書、見積書、打ち合わせ記録で確認できるからです。

 

外壁塗装の保証を考えるうえでは、契約書や関連書類で次の項目を確認してください。

  • 工事範囲
  • 使用する材料名
  • 追加工事の承認方法
  • 施工写真や使用材料一覧の提出有無
  • 引渡し後の不具合対応
  • 保証書の発行時期

これらは、将来不具合が出たときに「今回の工事に含まれていた部位か」「保証対象として相談できる内容か」を確認するために必要です。

 

特に注意したいのは、追加工事の承認方法です。

追加工事の承認方法とは、工事中に予定外の補修が必要になったとき、施主が内容と金額を確認してから工事を進めるためのルールです。

 

外壁塗装では、足場を組んだ後に、地上から見えなかったひび割れ、下地の傷み、シーリングの劣化などが見つかることがあります。

このとき、追加工事を口頭だけで進めると、あとから「なぜ必要だったのか」「いくら増えたのか」「本当に承認したのか」を確認しにくくなります。

 

保証の面でも、追加で補修した場所や内容が書面に残っていないと、工事後に不具合が出たときに、その部分が保証対象かどうかを判断しにくくなります。

追加工事が必要な場合は、補修箇所の写真、工事内容、追加金額、工期への影響を書面で説明してもらい、施主が確認してから着手する流れを契約前に決めておきましょう。

 

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工程表

外壁塗装の工程表は、工事の予定を確認するための書類です。

保証の面では、工程表は、見積書に書かれた工事がどの順番で行われる予定だったのかを確認する資料です。

 

例えば、見積書に下地補修やシーリング工事が入っているのに、工程表ではその作業日が分からない場合は、いつ施工する予定なのかを確認し、記入してもらうようにしてください。

工事後に不具合が出たとき、工程表があれば、下地補修、シーリング、下塗り、中塗り、上塗りなどの作業が、どの順番で行われた予定だったのかを確認しやすくなります。

 

ただし、工程表は予定を確認する資料であり、実際にその通り施工されたかは施工写真や完了報告と合わせて確認します。。

また、保証を受けるときの資料としては、工程表だけでなく、施工写真、使用材料一覧、塗料缶や空缶の写真もあわせて残しておくことが大切であることを覚えておきましょう。

 

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工事中と完工後に残すべき記録

保証は、現場記録が残っていてこそ機能します。

外壁塗装工事後に不具合が出たとき、どの材料を使い、どの工程を踏み、どの部位をどう補修したかが分からなければ、不具合の原因を切り分けにくいからです。

 

保証書だけでなく、施工写真、塗料缶、空缶写真、完了確認書をそろえて保管しましょう。

ここでは、保証を受けるために用意するべき書類が、それぞれどのようなものなのかを解説します。

施工写真

施工写真は、工事が完了した際の外観写真だけでは足りません。

外壁塗装では、仕上がると見えなくなる工程が多いからです。

 

最低でも、着工前、洗浄後、シーリング撤去、プライマー塗布、充填後、下地補修前後、下塗り、中塗り、上塗り、完了の写真を部位別にもらうようにしましょう。

特に重要なのは、補修前後が同じ場所だと分かる写真です。

ひび割れ補修をしたのに全景写真しかないと、どこを直したのかを後から確認できません。

 

補修前、補修中、補修後が、同じ向き、同じ角度の写真で残っていれば、不具合が出たときに、どのような施工をしていたのかを確認しやすいです。

塗料缶と空缶写真

塗料缶は、製品名、色番号、ロットが確認できる面を撮ってもらってください。

見積書に書かれた製品名と、現場で使われた塗料缶のラベルが一致しているかを確認するためです。

 

それに加えて、使用後の空缶をまとめた写真があると、見積数量との照合もしやすくなります。

「契約した塗料と違う製品を使われたのではないか」という疑念を防ぐ資料にもなります。

 

なお、空缶写真の枚数だけで施工品質を断定することはできません。

塗装面積、下地の吸い込み、希釈率、施工方法によって必要な量は変わるためです。

ただし、見積書の使用数量やメーカー仕様と大きく違う場合は、施工業者に理由を説明してもらいましょう。

完了確認書と保証書の受け取り

外壁塗装工事が完了したら、保証書、完了確認書、施工写真、使用材料一覧を業者から受け取ってください。

追加工事や仕様変更があった場合は、最終見積書や変更合意書もあわせて受け取り、保管しておきます。

 

完了確認書とは、工事が完了したことを施主と施工会社で確認するための書類です。

保証期間の開始日や、工事完了日の確認に関わることがあるため、日付も確認してください。

 

保証書を受け取ったら、契約前に説明された保証内容と、正式な保証書の記載が合っているかを確認します。

特に、保証年数、対象部位、対象症状、免責事項、保証開始日が、事前説明と違っていないかを見てください。

説明と保証書の内容に違いがある場合は、その場で理由を確認し、必要であれば書面で修正してもらいましょう。

 

受け取った資料は、保証期間が終わるまで一式で保管してください。

保証書だけを残しても、見積書や施工写真がないと、どの範囲を施工したのか、どの材料を使ったのかを確認しにくくなります。

保証で失敗しやすい典型例

外壁塗装の保証で失敗しやすいのは、「保証があるかどうか」だけを確認して、保証の中身を確認しないケースです。

保証期間内であっても、保証書に書かれていない不具合は無償補修の対象にならないことがあります。

また、契約書や施工写真が残っていないと、工事範囲や使用材料を後から確認しにくくなります。

 

ここでは、外壁塗装で起こりやすい保証まわりのトラブルと、契約前に防ぐための確認点を整理します。

長い保証年数だけを見て契約してしまう

外壁塗装の保証関連でよくある失敗は、「10年保証」「15年保証」という年数だけを見て、何を直してもらえる保証なのかを確認しないことです。

 

保証書によっては、外壁本体の塗膜の剥がれだけを対象にしている場合があります。

この場合、色あせ、色ムラ、艶の低下、細かなひび割れ、シーリングの割れ、雨樋や鉄部の不具合は、保証で直してもらえないことがあります。

 

このような行き違いを防ぐには、保証年数だけでなく、保証で直してもらえる不具合と、直してもらえない不具合の両方を確認してください。

契約前に保証書の見本を見せてもらい、「色あせは対象ですか」「ひび割れは対象ですか」「シーリングは対象ですか」と具体的に質問し、書類に残してもらうと良いでしょう。

ひび割れや色あせをすべて保証で直せると思ってしまう

外壁にひび割れや色あせが出ると、「保証期間内だから無償で直してもらえるはず」と考えたくなります。

しかし、実際には、ひび割れや色あせがすべて保証対象になるわけではありません。

理由は、「何が不具合を引き起こしたか」で保証の扱いが変わるためです。

 

例えば、塗装工事に起因する原因で、塗膜の剥がれや膨れが起きている場合は、施工会社の保証で相談できる可能性があります。

一方で、建物自体の動き、外壁材そのもののひび割れ、古い下地の傷みなどが原因の場合は、塗装工事の保証だけでは対象外になることがあります。

つまり、同じように見えるひび割れでも、塗装の問題なのか、外壁材や下地の問題なのかで、保証の扱いが変わるということです。

 

色あせや艶の低下についても同じです。

日当たり、雨風、紫外線などによる通常の経年変化と判断される場合は、保証で補修してもらえないことがあります。

実際に、住まいるダイヤルの相談事例でも、15年保証付きの外壁塗装で変色や色ムラが出たものの、施工業者から「塗装剥離は保証対象だが、変色・色ムラは対象外」と説明されたケースが紹介されています。

 

また、国民生活センターの外壁塗装に関するFAQでも、数年前に塗装した部分がひび割れてきた場合は、まず、契約書面などで保証内容を確認するよう案内されています。

これは、「ひび割れが出たら必ず保証で直せる」という意味ではなく、保証期間内かどうかだけでなく、その不具合が保証書に書かれた対象に入っているかを確認する必要があるということです。

 

そのため、契約前には「ひび割れは保証対象ですか」と大まかに聞くだけでなく、次のように具体的に確認しておくことが大切です。

  • 塗膜の剥がれや膨れは保証対象か
  • 細いひび割れは保証対象か
  • 外壁材や下地の動きによるひび割れは対象外か
  • 色あせ、色ムラ、艶の低下は保証対象か
  • シーリングの割れや剥がれは外壁塗装の保証に含まれるか

これらの点を契約前に確認しておくと、「保証期間内なのに直してもらえなかった」という行き違いを防ぎやすくなります。

雨漏りまで外壁塗装の保証で直せると思ってしまう

雨漏りは、外壁や屋根の塗装だけで直せる不具合ではありません。

雨漏りの原因は、外壁のひび割れ、シーリングの劣化、サッシまわり、屋根、板金、バルコニー防水など、複数の場所に分かれます。

そのため、外壁塗装業者の保証書に「雨漏りを保証する」と書かれていない限り、雨漏りまで補修してもらえるとは考えないほうがよいでしょう。

 

逆に、営業担当者から「雨漏りまで保証します」と説明された場合は、どの部位からの雨漏りを、どの期間、どの条件で保証するのかを書面で確認してください。

口頭説明のまま契約すると、工事後に雨漏りが出たとき、「外壁塗装の問題ではありません」「屋根やサッシが原因です」と説明され、保証の話が進みません。

 

雨漏りが不安な場合は、外壁塗装の保証だけでなく、シーリング、防水、屋根、サッシまわりの工事範囲も見積書で確認しておきましょう。

保証書はあるが施工内容を確認できる資料がない

保証書だけを受け取り、施工写真や使用材料一覧が残っていないケースも注意が必要です。

 

保証書には保証年数や補修条件が書かれていても、

  • 実際にどの塗料を使ったのか
  • どの場所を補修したのか
  • 下塗りやシーリングをどの範囲で施工したのか

などは確認できないことがあります。

 

国民生活センターの外壁塗装に関するFAQでも、作業後すぐに塗り残しや塗りムラに気づいた場合は、契約書面などで作業範囲、使用塗料、塗装方法を確認し、問題箇所の写真を撮っておくよう案内されています。

 

保証対応を相談するときも、考え方は同じです。

不具合が出た場所の写真、契約書、見積書、施工写真、使用材料一覧があれば、施工会社に状況を説明しやすくなります。

 

反対に、保証書だけしか手元にない場合、「その部分は施工範囲外です」「その不具合は下地(もともとの外壁)が原因です」などと説明されたときに、施主側で確認できる材料が少ないのです。

保証を使いやすくするには、保証書を単独で保管するのではなく、見積書、契約書、工程表、施工写真、塗料缶や空缶の写真、使用材料一覧と一緒に残しておくことが大切です。

外壁塗装の保証についてよくある疑問

最後に、外壁塗装の保証で契約前に迷いやすい疑問を整理します。

保証は、「あるか、ないか」だけで判断するものではありません。

どの部位の、どの不具合を、どの条件で直してもらえるのかを確認することが大切です。

新築の10年保証と同じ感覚で考えてよい?

外壁塗装の保証を、新築住宅の10年保証と同じ感覚で考えるのは避けましょう

新築住宅の10年保証は、住宅品質確保法に基づく制度で、主に構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分が対象です。

 

国土交通省の住宅品質確保法の解説でも、新築住宅の取得契約では、基本構造部分について10年間の瑕疵担保責任があると説明されています。

少し難しい言い回しですが、わかりやすくいうと、新築住宅では、柱や基礎など建物の強さに関わる部分や、雨水の浸入を防ぐ部分に欠陥があった場合、売主や施工会社が10年間責任を負うことが定められているのです。

 

一方で、既存住宅の外壁塗装は、施工会社の工事保証、塗料メーカーの保証、リフォーム瑕疵保険などを組み合わせて確認する工事です。

「新築と同じように10年間すべて保証される」と考えず、外壁塗装の保証書で、対象部位、補修してもらえる不具合、対象外になる条件を確認しましょう。

保証書がない会社とは契約しない方がよい?

原則として、保証書を出せない会社との契約は慎重に判断したほうがよいでしょう。

保証書がないと、工事後に不具合が出たとき、どの部位を、どの症状まで、どの期間補修してもらえるのかを確認しにくくなります。

 

ただし、保証書があるだけで安心というわけでもありません。

「外壁塗装10年保証」とだけ書かれていて、対象部位、補修してもらえる不具合、対象外になる条件がよくわからない保証書では、実際に相談するときに話が進みにくいです。

 

契約前には、保証書の見本を見せてもらい、保証年数だけでなく、対象部位、補修対象になる不具合、免責事項、保証開始日、連絡先まで確認してください。

どこに相談すればよい?

見積書や契約内容が分かりにくい場合は、住まいるダイヤルに相談できます。

住まいるダイヤルは、国土交通大臣指定の住宅専門の相談窓口です。

 

契約トラブルや保証対応で不安が強い場合は、消費者ホットライン188も相談先になります。

消費者庁は、消費者ホットライン188について、最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口を案内する全国共通の電話番号として説明しています。

 

相談するときは、見積書、契約書、保証書、施工写真、業者とのメールやメッセージの記録を手元にそろえておきましょう。

手元の資料が多いほど、いつ、誰と、どの内容で契約し、どの不具合が出ているのかを説明しやすくなります。

 

また、もちろん、当サイト「外壁塗装駆け込み寺」でもご相談を承っておりますので、こちらからお申込みください。

本ページのまとめ

[フラットデザイン横長。上部に「本ページのまとめ」という見出し文字だけを入れる。保証書、見積書、契約書、施工写真を一つのファイルに整理し、施主が安心した表情で確認している場面を描く。背景に塗り替え後の住宅外観写真、チェックマーク、書類ファイルを配置する。書類には読める文字を入れず、線、枠、チェックマークだけで表現する。]

外壁塗装の保証は、年数の長さだけで判断しないことが大切です。

同じ「10年保証」でも、保証される部位、対象になる不具合、免責事項、保証開始日、施工会社が倒産した場合の扱いによって、実際に受けられる補修内容は変わります。

 

契約前には、施工会社の工事保証、塗料メーカーの保証、リフォーム瑕疵保険を分けて確認しましょう。

特に、工事保証は施工会社ごとに内容が異なるため、保証書の見本を見せてもらい、外壁本体、シーリング、付帯部、鉄部、木部がどこまで対象になるのかを確認してください。

 

また、保証を受けやすくするには、保証書だけでなく、見積書、契約書、工程表、施工写真、使用材料一覧、塗料缶や空缶の写真を残しておくことも重要です。

これらの資料がそろっていれば、不具合が出たときに、どの範囲を施工したのか、どの材料を使ったのか、保証対象として相談できる内容なのかを確認しやすくなります。

 

外壁塗装の保証で迷ったときは、「何年保証か」ではなく、「何を、どこまで、どんな条件で直してもらえるか」に戻って確認しましょう。

もし、外壁塗装の保証内容や見積書の確認でわからないことがあれば、外壁塗装駆け込み寺にお気軽にお問い合わせください。

 

参考リンク

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