本記事では、外壁塗装やリフォームに関する用語の内、「お」から始まる用語を解説しています。
目次
- 追い打ち【おいうち】
- オイスターホワイト【おいすたーほわいと】
- オイルステイン塗装【おいるすていんとそう】
- オイルフィニッシュ【おいるふぃにっしゅ】
- 凹凸模様仕上げ【おうとつもようしあげ】
- 大組・大払し【おおぐみ・おおばらし】
- オート化学工業【おーとかがくこうぎょう】
- オーニング【おーにんぐ】
- オーバーフロー管【おーばーふろーかん】
- OP【おーぴー】
- オービタルサンダー【おーびたるさんだー】
- 大平板【おおひらばん】
- オープンタイム【おーぷんたいむ】
- 大棟【おおむね】
- 屋上緑化【おくじょうりょくか】
- オスモカラー【おすもからー】
- オゾン試験【おぞんしけん】
- 追っかけ塗装【おっかけとそう】
- 踊り場【おどりば】
- 鬼瓦【おにがわら】
- オフホワイト【おふほわいと】
- 親子扉【おやことびら】
- 親綱【おやづな】
- オリエンタル塗料【おりえんたるとりょう】
- 折戸【おりと、おれど】
- 織物ローラー【おりものろーらー】
追い打ち【おいうち】
追い打ちとは、増し打ちと同じ意味で使われる言葉で、古いコーキング剤の劣化していない部分を残して新しいコーキング材を上から注入する工法のことです。
オイスターホワイト【おいすたーほわいと】
オイスターホワイトとは、生牡蠣の身のような白色のことです。
オイルステイン塗装【おいるすていんとそう】
オイルステイン塗装とは、木材の表面に塗膜を作らずに、木材の内部に浸透して着色する塗装作業です。
オイルステイン塗装は、オイルステインという塗料を使用した塗装であり、木製品に多く用いられます。
オイルステイン塗装で使用するオイルステインには、
- 専用のうすめ液で溶かして使用する「油性オイルステイン」
- 水で溶かして使用する「水性オイルステイン」
などの種類があります。
オイルステイン塗装には、
- 表面に塗膜を作って木材の模様を消すということがないため、木材の模様が持つ自然の風合いやぬくもりのある仕上げにできる
- 木材の表面に塗膜を作らないので、塗膜を作る塗装方法と比較して木材に汚れやシミが付きやすい
などの特徴があります。
オイルフィニッシュ【おいるふぃにっしゅ】
オイルフィニッシュとは、木材の表面に塗膜を作らず、油を浸透させて木材そのものを硬くする塗装方法のことです。
オイルフィニッシュは、木材の表面に塗膜を作らない塗装方法であるため、
- 木材本来のぬくもりのある模様を残すことができる
- 塗膜の割れや剥がれが起こらない
などのメリットがあります。
一方、オイルフィニッシュには、
- 木材の中に塗料を浸透させる塗装方法なので、塗装した木材が乾燥して使用できるようになるまでに時間がかかる
- オイルフィニッシュを行った木材は、ある程度の期間が経過すると、木材に浸透した油が乾ききってしまい、木材が元の柔らかい状態に戻ってしまうため、油の塗り直しが必要である
- 塗膜を作らない塗装方法なので、塗膜を作る塗装方法と比較して防水性が低い
などのデメリットもあります。
凹凸模様仕上げ【おうとつもようしあげ】
凹凸模様仕上げとは、外壁の表面に凹凸の模様を付ける塗装仕上げのことです。
凹凸模様仕上げで外壁の表面に凹凸を付けることで、ローラーで塗装しただけの外壁よりも重圧感や立体感を出すことができます。
凹凸模様仕上げには、
- 塗料に砂利や砂を混合したアクリルリシンをスプレーガンで吹き付ける「リシン吹き付け」
- 塗料にセメントや骨材を混合したスタッコをスプレーガンで吹き付ける「スタッコ吹き付け」
- 顔料、短繊維、合成樹脂エマルション、添加剤などで構成された粘度が高い塗料をスプレーガンで吹き付ける「吹き付けタイル仕上げ」
- ローラー、コテなどを利用して外壁に凹凸の模様を付ける「左官仕上げ」
などの種類があります。
大組・大払し【おおぐみ・おおばらし】
(引用:信和株式会社)
大組・大払し(おおぐみ・おおばらし)とは、地上であらかじめ組んだ足場をクレーン車を使用して吊り上げて、組み立てや解体を行う工法です。
大組・大払しで足場を組むことで、作業員が高い所で足場の組み立てや解体を行う手間が省けるため、工事の安全性と作業効率を向上させることができます。
ただし、一般的な住宅で組まれる足場では大組・大払し工法による設置、撤去は行われず、主にビルや大規模な建物で行われます。
オート化学工業【おーとかがくこうぎょう】
オート化学工業とは、オート化学工業株式会社という、自動車用、建築用のシーリング材や接着剤やポリウレタン樹脂の開発・製造・販売を行っているメーカーです。
オーニング【おーにんぐ】
(引用:BXテンパル株式会社)
オーニングとは、住宅外の窓やテラスなどの開口部に設置された、出したり収納したりできる日よけのことです。
オーニングは、厚手で水を弾く性質を持つ生地が使用されており、
- 開口部の上から斜め前に張り出すタイプ
- 開口部の上から垂直に下がるブラインドタイプ
- 柱で支えるパラソルタイプ
など、様々な種類があります。
住宅の窓やテラスなどにオーニングを設置すると、
- オーニングの角度や出幅を調節することで、住宅内に入る日光の量を調節できる
- 夏場の日光を遮ることができるので、住宅の遮熱効果が高まり、部屋の中の気温が外の気温の影響を受けにくくなる
- テラスなどを雨水から保護できる
- 住宅の外壁や住宅内の家具などの紫外線による劣化を軽減できる
- 外から住宅内が見えにくくなり、住宅内のプライバシーを保ちやすくなる
などの役割があります。
オーバーフロー管【おーばーふろーかん】
(引用:カネソウ株式会社)
オーバーフロー管とは、排水溝で処理しきれない水を屋外に排水する管のことであり、溢水管(いっすいかん)、あふれ管とも呼ばれます。
オーバーフロー管は、住宅の屋上やベランダなどに設けられており、
- 想定外の豪雨
- 排水口が落ち葉やゴミで詰まった
などが原因で水が一定量溜まってしまった時に、屋外に排水し、屋内に入らないようにする役割があります。
また、オーバーフロー管は、屋内に水が入ってしまうほどベランダに水を溜めないようにすることが目的であるため、住宅のベランダにオーバーフロー管を設置する場合は、オーバーフロー管はベランダの窓などの位置よりも下に設置する必要があります。
OP【おーぴー】
OPとは、油性塗料のことであり、油性調合ペイント、油性ペイントとも呼ばれます。
OPは、植物油に顔料と添加剤を加えて製造されており、主に木材への塗装で使用される塗料です。
塗装でOPを使用することのメリットは、
- 他の塗料と比較して価格が安い
- 1回の塗装で厚みがある塗膜を作ることができる
- 塗料の浸透性が高いため、木材の塗装に適している
という点です。
一方、塗装でOPを使用することのデメリットは
- 他の塗料と比較して、塗膜が乾燥するまで時間がかかる
- 耐アルカリ性が低いため、ラッカーやシンナーなどの薬品に触れると劣化しやすく、アルカリ性のセメントを原料とするコンクリートやモルタルの塗装には適していない
オービタルサンダー【おーびたるさんだー】
(引用:ボッシュ株式会社)
オービタルサンダーとは、サンドペーパーを付けた長方形のプレートを小刻みに振動させて、塗装前の塗装面や木材どの表面を研磨する電動工具です。
オービタルサンダーは、正方形のプレートで研磨を行うため、丸形のサンダーなどでは研磨しづらい木製の箱の内部の隅まで研磨を行うことができます。
オービタルサンダーは、研磨を行う面をなめらかに仕上げることができますが、他のサンダーと比較して研磨力が弱いため、
- 鉄の内部まで浸透した錆びをこすり落とす
- 古い塗膜を剥がす
- 強い凸凹が付いた面をなめらかにする
などの強い研磨力が求められる作業には不向きです。
大平板【おおひらばん】
大平板(おおひらばん)とは、石綿とセメントを主成分とした板です。
大平板は、耐火性と耐久性に優れているため、住宅の外壁や内壁や天井などに使用されてきました。
しかし、大平板に使用されている石綿を人が吸い込むことで、
- 肺が線維化してしまうアスベスト肺(石綿肺)
- 肺がん
- 悪性中皮腫
などの病気を発症する可能性があり、大平板を使用することで人体への悪影響が明らかになったため、大平板の製造は全面的に禁止されました。
大平板には、とても軽く飛散しやすい石綿が含まれているため、大平板を使用する住宅を解体する時には、石綿の飛散を防止するための、適切な処理計画が必要です。
参考資料:目で見るアスベスト建材(国土交通省)
オープンタイム【おーぷんたいむ】
オープンタイムとは、接着剤を材料に塗布してから接着させるまでの待ち時間のことです。
オープンタイムは、接着剤がもつ接着力を十分に発揮させ、材料同士を強く接着させるために必要な時間です。
適切なオープンタイムを守らずに材料同士を接着させてしまうと、材料同士に十分な接着力が得られず、短い期間で材料同士が剥離してしまう可能性があります。
オープンタイムは、
- 使用する接着剤の量
- 接着剤に含まれる溶剤の種類や量
- 施工する時の温度と湿度
- 接着させる材料の表面の状態
大棟【おおむね】
大棟とは、2つの勾配のついた屋根が重なる、屋根の頂点にある部分のことであり、棟(むね・ぐし)、主棟とも呼ばれます。
大棟には、住宅の屋根頂上部に当たった雨水を住宅内に侵入させない役割もあるため、雨水を通さない鋼板や棟瓦などで作られます。
大棟が劣化してしまうと、大棟に当たった雨水が住宅内に侵入して雨漏りが発生するなどの住宅トラブルに繋がってしまうため、業者に依頼するなどして大棟が劣化をしていないかを定期的に確認するようにしましょう。
屋上緑化【おくじょうりょくか】
(引用:田島緑化工業株式会社)
屋上緑化とは、建物の屋根や屋上などに芝や草木などの植物を植えることです。
屋上緑化には、
- 屋上の植物が下地に太陽光が直接当たることを防ぐため、部屋の中の気温が外の気温の影響を受けにくくなる。また、下地の経年劣化も防いでくれる。
- 屋上の植物や植物の下の防水層により、防音性が高まる
- 太陽光により建物が熱を持つことを防ぐため、ヒートアイランド現象(アスファルトやコンクリートの建物が太陽光などによる熱をため込むため、外気温が高くなる現象)を和らげる
- 建物の外観に植物が持つ自然のイメージを持たせることができる
などの特徴があります。
屋上緑化を施工するには、施工する場所の屋上に適切な防水層が必要であると定めている屋根材メーカーもあります(参考資料:社団法人日本建築材料協会)。
オスモカラー【おすもからー】
(引用:オスモ&エーデル株式会社)
オスモカラーとは、オスモ&エーデル株式会社という塗料メーカーが開発・製造・販売を行っている化学物質を使用していない植物性の塗料の商品名です。
オスモカラーは、自然の植物油や植物ワックスを主成分としており、人体に対して有害な化学物質を使用していないため、人体や環境に優しい塗料で、主に木材に使用されます。
オスモカラーは、塗装面に塗膜を作らず、木材の中に浸透する性質を持つ塗料です。
オスモカラーには、
- 木材の表面に模様を消す塗膜を作らないので、自然の素材である木材本来のデザインや温もりを生かすことができる
- 他の塗料と比較して粘度(ねばり具合)が高いため、ハケやローラーで塗装をした跡が塗装面に残りやすい
- 木材の中に浸透させる塗装方法なので、塗装した木材が完全に乾燥するまで時間がかかる
などの特徴があります。
オゾン試験【おぞんしけん】
(引用:沖エンジニアリング株式会社)
オゾン試験とは、オゾン(空気中に存在する強い酸化力を持つ気体)による物質の劣化を調べる試験のことです。
塗料・建材・プラスチック・ゴム・繊維などは、空気中に存在するオゾンという気体に触れることで劣化するため、メーカーは製品開発の段階で、オゾンによってどの程度の変質や劣化が発生するかをオゾン試験を通して確認します。
オゾン試験では、オゾンの濃度を調節できるオゾン試験機を使用し、屋外よりも過酷な環境を作ることで、対象物が
- 変形・劣化などの変質が発生しないか
- どの程度変質するか
などを確認します。
1年分の製品の劣化をみるためには1年かけなければならないなど、屋外で使用する製品を実際に屋外に置いて劣化状況の確認試験をすると長い時間がかかってしまいますが、オゾン試験を行うことで試験の時間を大幅に短縮することができるのです。
追っかけ塗装【おっかけとそう】
追っかけ塗装とは、完全に乾燥していない塗膜の上に塗装を行う工法のことです。
本来、外壁塗装では、下塗り、中塗り、上塗りの三回塗りのそれぞれの段階で、塗膜が十分に乾燥した状態で次の塗りを行いますが、追っかけ塗装はあえて完全に乾燥していない塗膜の上に塗装を行います。
追っかけ塗装による塗装は、塗料メーカーによって定められている場合があり、
- 下塗りを行った後に追っかけ塗装を行う
- 中塗りを行った後に追っかけ塗装を行う
など、どのタイミングで追っかけ塗装を行うべきかも塗料メーカーによって定められています。
例えば、日本ペイントの水性シリコン浸透ガードという塗料で透明の上塗り塗料を使用する場合、「追っかけ塗装をしてください」と注意書きされています。
(引用:日本ペイント「水性シリコン浸透ガード」)
踊り場【おどりば】
踊り場とは、建物の階段の途中に設ける幅が広い平らな場所のことです。
踊り場には、
- 階段の方向転換の境目
- 万が一、人が転落した時にその人を踊り場で止められるため、転落事故が重大化することを防止できる
- 階段の上り下りが体力的に困難な人の休憩できる場所
などの役割があります。
住宅の階段に踊り場を設けた場合、踊り場の下にはスペースができるため、トイレや収納スペースとして利用されることが多いです。
また、個人宅ではあまり該当することはありませんが、高さ4m以上の階段においては、4m以内ごと(小中学校は3m以内ごと)に踊り場を設ける必要があると建築基準法で定められています。
“その高さが四メートルをこえるものにあつては高さ四メートル以内ごとに踊場を設けなければならない。”
(引用:建築基準法施行令)
鬼瓦【おにがわら】
鬼瓦とは、瓦屋根の棟(頂上部)の端に設置する瓦のことです。
鬼瓦には、住宅の瓦屋根にある棟の切り口を覆い隠し、住宅の屋根に当たった雨水を住宅内に侵入させない役割があります。
また、昔から鬼瓦は、厄除けや魔除けなどの意味でも使用されてきました。
鬼瓦は、漆喰で固定されており、漆喰が経年劣化で割れてしまうと鬼瓦が浮いてしまい、雨水が住宅内に侵入して雨漏りが発生する可能性があるため、漆喰の劣化や鬼瓦が浮いていないかなどを定期的に確認する必要があります。
昔は、鬼の模様が付いた鬼瓦が主流でしたが、その後、雲や七福神など様々な模様の鬼瓦も登場し、現代では模様がないシンプルなデザインの鬼瓦を住宅の瓦屋根に選ぶ人も多いです。
オフホワイト【おふほわいと】
オフホワイトとは、純白ではない色味がかった白色のことです。
オフホワイトの例として
- 灰色がかった白
- 黄色がかった白
などがあります。
住宅の外壁塗装で純白の塗料を使用してしまうと、不自然な仕上がりになってしまうため、オフホワイトを使用することが多いです。
親子扉【おやことびら】
(引用:大建工業株式会社)
親子扉(親子ドア)とは、小さな子ドアと大きな親ドアがセットになったドアのことです。
普段は子ドアを閉めたまま、親ドアから出入りを行い、家具の移動などで親ドアの横幅以上の幅が必要な時に子ドアも開けて横幅を広くできるということが親子扉の特徴です。
親子扉の子ドアも開けて、ドアの出入りの幅を広く調節することで、
- 引っ越しの時の荷物の搬入や搬出
- 車椅子で出入りする時
- 担架で人を運ぶ時
などに対応することができます。
親子扉は、子ドアと親ドアがセットなので、ドアとドアの出入りの幅が大きいのが特徴ですが、親子扉を開閉する十分なスペースも必要です。
ちなみに、親ドアが二つ並んだドアを親親ドアと呼ぶメーカーもあります。
親綱【おやづな】
(引用:東山産業株式会社)
親綱(おやづな)とは、安全帯(高い所で作業をする時などに作業員の落下を防止する道具)を支柱や足場の単管と固定するためのロープです。
親綱は、
- 作業員の落下を防止する役割があるため、非常に丈夫に作られている
- その親綱がどのぐらいの長さなのかわかるように端部の色がついている
などの特徴があります。
親綱の色と長さ
サイズ | 親綱の端部の色 |
4m | 黒 |
6m | 緑 |
8m | 白 |
10m | 青 |
12m | 灰 |
15m | 黄 |
20m | 赤 |
30m | 白 |
(引用:東山産業株式会社)
また、
- 一度落下した作業員を受け止めて大きな衝撃を受けた
- 切り傷、焼け焦げ、溶断、摩耗がある
- 塗料や油分が付着している
- 型崩れしている
などの親綱は、次回の落下の衝撃に耐えられない可能性があるため、新しい親綱に交換することが推奨されています。
オリエンタル塗料【おりえんたるとりょう】
オリエンタル塗料は、オリエンタル塗料工業株式会社という屋根用に特化した塗料メーカーです。
折戸【おりと、おれど】
(引用:スガツネ工業株式会社)
折戸とは、扉を折り畳むことによって開閉する戸のことです。
折戸は、上下に設けたレールに沿って扉が折りたためるようになっており、住宅のベランダ、クローゼット、ユニットバスなどに用いられます。
多くの引き戸は、戸の片側を開けても反対側の戸は閉まった状態であるため、開口部全体を開くことができませんが、折戸は扉が折り畳めるため、開口部全体を開けることができます。
ただし折戸は、
- 扉を閉じた時に折り畳んだ扉がかさばって部屋側に若干出てしまうため、戸の付近に物があると開閉しづらい
- 強引に開閉するとレールから外れる場合がある
など、引き戸などにはないデメリットもあります。
織物ローラー【おりものろーらー】
織物ローラーとは、PIAローラーの別名です。