本記事では、外壁塗装やリフォームに関する用語の内、「に」から始まる用語を解説しています。
目次
2液型塗料【にえきがたとりょう】
2液型塗料とは、主材と硬化剤を混合して使用する塗料です。
2液型塗料の缶は、主材と硬化剤の2つの異なる缶に分かれており、2液型塗料は、塗装を行う直前に主材と硬化剤を混合し、希釈剤(水やシンナー)で溶かして屋根や外壁に塗ります。
2液型塗料は、1液型塗料と比べて、
- 塗膜の耐久性に優れている
- 主材と硬化剤を混合してから塗料の硬化が発生するため、混合する前であれば、保管しやすい
- 塗膜の密着性に優れているため、金属の表面などの様々な場所に塗ることができる
などのメリットがあります。
一方、2液型塗料は、1液型塗料と比べて、
- 価格が高い
- 混合や撹拌(液体をかき混ぜること)の手間がかかる
- 可使時間以内に塗装を行う必要がある
- 撹拌した後は保存できないので、使い切るか廃棄するしかない
などのデメリットがあります。
にじみ【にじみ】
にじみとは、塗料の重ね塗りを行った時に、下塗りの塗膜の色や成分が上塗りの塗膜に移ることで、上塗りの塗膜の色が本来の色ではなくなるという塗膜不良のことです(漢字では滲みと書きます)。
にじみが発生する主な原因と対策は以下の表のとおりです。
原因 | 対策 |
下塗りした塗膜が乾燥しきっていない | 下塗りした塗膜が十分に乾燥してから上塗りを行う |
上塗りで使用する塗料の溶解力が強すぎる |
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ニス【にす】
(画像引用:和信ペイント株式会社)
ニスとは、樹脂と溶剤を主成分とした木材用塗料で、ワニス、バニッシュともいいます。
木材に塗ったニスは、浸透して乾燥し、木材の表面に保護層を形成します。
木材にニスを塗ることで、
- 木材に水分が吸収されなくなるため、割れや反りが起こりにくい
- 汚れやシミが付着しにくい
- 傷や凹みがつきにくい
などの性質を持たせることができます。
ニスには、
- 水性ニス…臭いが少ないため手軽に塗りやすいが、塗膜の耐久性が低い。耐久性を必要としない木工品などに使用される。
- 油性ニス…臭いが強いため、塗る時は十分な換気が必要。塗膜の耐久性に優れるため、住宅内の床の木材などに使用される。
- 水性ウレタンニス…臭いが少なく塗膜の耐久性に優れている。住宅内の木材を使用した家具などに使用される。
などの種類があります。
ニトロセルロース【にとろせるろーす】
ニトロセルロース(硝化綿ともいう)とは、
- ラッカー塗料
- 火薬
などに使用される化合物です。
(画像引用:ニッペホームプロダクツ株式会社)
ニトロセルロースは火薬にも使われるように、非常に燃えやすい物質であるため、ニトロセルロースが含まれた塗料も、火気のないところで使用するなどの注意が必要です。
DIYなどによく使用されるスプレー塗料の中で、ニトロセルロースとアクリル樹脂が入ったスプレー塗料を
- ニトロセルロースラッカー
- ラッカースプレー
などといいます。
ニトロセルロースラッカーで有名な塗料に、ナトコ株式会社のワイドなどがあります。
ちなみに、ニトロセルロースが入っておらず、アクリル樹脂が主成分のスプレー塗料をアクリルスプレーといいます。
日本建築学会【にほんけんちくがっかい】
日本建築学会とは、建築に関する技術などの向上を目的とした一般社団法人です。
日本特殊塗料【にほんとくしゅとりょう】
日本特殊塗料(通称、ニットク)とは、
- 航空機や自動車用の塗料
- 遮熱塗料などの特殊塗料
- 自動車部品
などの製造を行っているメーカー「日本特殊塗料株式会社」のことです。
日本塗料検査協会【にほんとりょうけんさきょうかい】
(画像引用:日本塗料検査協会)
日本塗料検査協会とは、
- 塗料の品質や性能など試験、検査
- 製品がJISマークが付けられるかどうかの認証
などを行っている機関のことです。
日本塗料工業会【にほんとりょうこうぎょうかい】
日本塗料工業会(日塗工。にっとこうと呼ぶ人もいます)とは、
- 塗装業者の経営や工事の安全に関する調査や研究
- 塗料用標準色の作成
など、塗料業界に関する様々なことを行っている団体のことです。
日本塗料工業会塗料用標準色【にほんとりょうこうぎょうかいとりょうようひょうじゅんしょく】
(画像引用:日本塗料工業会)
日本塗料工業会塗料用標準色とは、建物、設備機器、インテリアなどにおける実用的なれる色をまとめた色見本のことで、日本塗料工業会が2年に一度ほどのペースで作成して頒布しています。
ちなみに日本塗料工業会塗料用標準色は、外壁や屋根などの建造物のためだけに作成されたものではないため、塗装リフォーム時に使用する場合は、あくまで目安として使用します。
日本ペイント【にほんぺいんと】
日本ペイントとは、建物や車に使用する塗料の開発、製造、販売を行うメーカー「日本ペイント株式会社」のことです(ニッペという人もいます)。
二面接着【にめんせっちゃく】
二面接着とは、目地部にコーキング材を充填する時に、コーキング材が下地に接着せずにサイディングボードの両サイドのみに接着している状態のことで、コーキング充填時に守らなければならない施工です。
ちなみに、サイディングボードの両サイドと下地にも接着してしまっている状態を三面接着といい、こちらは避けるべき施工です。
サイディングボードは気温や湿度などに応じて膨張と収縮と繰り返しており、目地のコーキング材がそれらの衝撃を吸収し、サイディングボードの負荷を軽減させています。
コーキング材がきちんと二面のみに接着していれば、三面接着してしまったた時に比べてコーキング材が受ける衝撃が少ないため、コーキング材の破断やひび割れなどが生じにくいのです。
下地にコーキング材が接着してしまわないように、ボンドブレーカーやハットジョイナーと呼ばれる絶縁材を使用することで、二面にのみ接着するように施工されます。
目地のコーキング材について詳しくお知りになりたい方は、こちらの記事をご覧ください。
人工【にんく】
人工とは、職人の作業量を表す単位の一つで、一人工(いちにんく)などと使います。
詳しくは一人工の項をご覧ください。