本記事では、外壁塗装やリフォームに関する用語の内、「こ」から始まる用語を解説しています。
目次
- 高圧洗浄【こうあつせんじょう】
- 高圧洗浄機【こうあつせんじょうき】
- 高意匠【こういしょう】
- 硬化剤【こうかざい】
- 高架水槽【こうかすいそう】
- 硬化不良【こうかふりょう】
- 工業化住宅【こうぎょうかじゅうたく】
- 公共建築工事標準仕様書【こうきょうけんちくこうじひょうじゅんしようしょ】
- 抗菌【こうきん】
- 工事請負契約書【こうじうけおいけいやくしょ】
- 工事管理【こうじかんり】
- 工事原価【こうじげんか】
- 工事検査【こうじけんさ】
- 格子戸【こうしど】
- 高所作業車【こうしょさぎょうしゃ】
- 合成樹脂【ごうせいじゅし】
- 合成樹脂エマルション塗料【ごうせいじゅしえまるしょんとりょう】
- 合成樹脂調合ペイント【ごうせいじゅしちょうごうぺいんと】
- 合成樹脂塗料【ごうせいじゅしとりょう】
- 構造クラック【こうぞうくらっく】
- 構造材【こうぞうざい】
- 構造体【こうぞうたい】
- 構造用合板【こうぞうようごうはん】
- 後退色【こうたいしょく】
- 光沢【こうたく】
- 光沢低下【こうたくていか】
- 高日射反射率塗料【こうにっしゃはんしゃりつとりょう】
- 鋼板【こうはん】
- 合板【ごうはん】
- 光明丹【こうみょうたん】
- コーキング材【こーきんぐざい】
- コーキングガン【こーきんぐがん】
- コールドクラック【こーるどくらっく】
- コールドジョイント【こーるどじょいんと】
- 小壁【こかべ】
- 木口【こぐち】
- 腰壁【こしかべ】
- 骨材【こつざい】
- コテ【こて】
- 碁盤目試験【ごばんめしけん】
- 小屋裏【こやうら】
- コロニアル屋根【ころにあるやね】
- コンクリート【こんくりーと】
- コンクリートパネル【こんくりーとぱねる】
- コンクリートブロック【こんくりーとぶろっく】
- ゴンドラ【ごんどら】
- コンパネ【こんぱね】
高圧洗浄【こうあつせんじょう】
高圧洗浄とは、高い圧力をかけた水を吹き付けることで、外壁や屋根などに付着した古い塗膜や汚れなどを取り除く作業のことです。
外壁塗装工事の高圧洗浄工程では、業務用の高圧洗浄機を使用して、水道の蛇口から出る水の数十倍の威力の水を吹き付けるため、外壁や屋根などに付着した
- 古い塗膜
- カビ
- 藻
- コケ
- 汚れ
- チョーキングの粉
などを落とすことができます。
もし、高圧洗浄を行わずに、外壁や屋根などにカビや汚れが付着した状態で塗装を行ってしまうと、塗装面と塗料の密着性が悪くなり、工事完了後に塗膜が不具合を起こしてしまう可能性があります。
そのため、高圧洗浄で塗装面の汚れなどを徹底的に落とすことは、品質の高い外壁塗装を行うための必要な作業です。
また、高圧洗浄を行う時は、水しぶきや落とした汚れなどが周辺や近所の家にまで飛ぶ可能性があるため、高圧洗浄を行う箇所の周辺は飛散防止シートで囲う必要があります。
参考:外壁塗装の高圧洗浄で知っておきたい作業時間、圧力、費用、水道代
高圧洗浄機【こうあつせんじょうき】
(引用:精和産業株式会社)
高圧洗浄機とは、外壁塗装工事などで高圧洗浄を行う時に使用する高い圧力がかけられた水を発生させる機械のことです。
外壁塗装業者が使用する業務用の高圧洗浄機は、家庭用高圧洗浄機と比較して高い水圧の水を出すことができるため、
- 古い塗膜
- カビ
- 藻
- コケ
- 汚れ
- チョーキングの粉
などを落とすことができます。
業務用高圧洗浄機から出る水は、人に怪我をさせてしまうほどの威力があり、傷害事件や死亡事故が発生したケースがあるため、高圧洗浄機から出る水を人に向けないなど、細心の注意を払って取り扱う必要があります。
家庭用高圧洗浄機は、水道の蛇口につないでそのまま使用できるものが多いですが、外壁塗装業者が使用する業務用の高圧洗浄機は、高圧の水を安定的に噴出する必要があるため、大きなバケツやタンクに高圧洗浄用の水を溜めておき、そこから機械で水を吸い上げて、高圧洗浄機の内部で圧縮して発射します。
参考:外壁塗装の高圧洗浄で知っておきたい作業時間、圧力、費用、水道代
高意匠【こういしょう】
高意匠とは、意匠性(見た目がよいかどうか)が高い状態のことを指します。
硬化剤【こうかざい】
硬化剤とは、塗料の硬化を早めるための薬剤のことです。
塗料は、硬化剤が混合されると、数時間ほどで固まるため、硬化剤を混合した塗料が固まるまでに素早く塗装作業を行う必要があります。
硬化剤を混合して固まるまでに使い切れなかった塗料は、塗装に使用できず、廃棄しなければならないため、硬化するまでの時間内に塗りきれる量を計算して塗料と硬化剤を混合する必要があります。
塗料には、
- 1液型…塗料缶は1つで、そこに水やシンナーを混合する
- 2液型…塗料缶は塗料(主材)と硬化剤の2つに分かれていて、塗装を行う直前に塗料と硬化剤を混合する
の2種類があり、硬化剤は2液型塗料に使用されます。
2液型塗料は、塗料と硬化剤がセットで販売されていることが多いですが、塗料と硬化剤がセットで販売されていない場合でも、塗料に適した硬化剤がメーカーに指定されているため、それに従う必要があります。
高架水槽【こうかすいそう】
高架水槽とは、ビルやマンションなどの中高層の建物の屋上に設置されている、水を溜めるための水槽のことです。
多くの世帯やオフィスが入った中高層の建物では、建物内で大量の水を使用するため、一般家庭とは違い、水道本管から出る水だけでは不十分です。
そのため、水道の水を高架水槽で一旦溜めて、建物内で使用するための大量の水を確保する必要があるのです。
高架水槽の外側に塗装を行うことで、高架水槽の内側に光が入って藻類が発生し、水が汚れてしまうという事態を防ぐことができます。
そのため、高架水槽の外側の塗装が劣化している場合、中の水をきれいに保つために再塗装が必要です。
硬化不良【こうかふりょう】
硬化不良とは、塗装後に塗料を乾燥させても、塗膜が適切な硬さにならないという不具合のことです。
塗膜の硬化不良は、指で塗膜に触れときに指の跡が残るような状態のことで、塗膜の本来の性能が発揮されていません。
硬化不良が発生する主な原因とその対策は以下の表のとおりです。
原因 | 対策 |
塗膜の厚さを厚く塗りすぎている | 適正な塗膜の厚さで塗装を行う |
塗膜を乾燥させる周囲の温度が低すぎる |
|
主材と硬化剤の混合する比率が誤っているか撹拌が不足している(2液型塗料の場合) | 主材と硬化剤を適正な比率で混合し、十分に撹拌を行う |
工業化住宅【こうぎょうかじゅうたく】
工業化住宅とは、工場で生産された部材を現場で組み立ててつくる住宅のことで、プレハブ住宅が代表的です。
工業化住宅は、工場で生産された品質が均一な部材を使用することができるため、住宅を建てるときに
- 施工する職人の技術に左右されにくい
- 現場での作業時間を短縮することができる
などのメリットがあります。
公共建築工事標準仕様書【こうきょうけんちくこうじひょうじゅんしようしょ】
公共建築工事標準仕様書とは、公共で使用する建物の工事に使用する材料、機材、工法、試験などが記載された仕様書のことです。
公共で使用する建物の工事は、公共建築工事標準仕様書に基づいて行われます。
抗菌【こうきん】
抗菌とは、有害な菌の繁殖を抑える性能のことです。
抗菌作用を持つ塗料で塗装を行うことで、塗装を行った場所は、カビなどの有害な菌の繁殖を抑えることができます。
抗菌作用を持つ塗料には、日本ペイントの内装用塗料「ニッペ パーフェクトインテリアエアークリーン」などがあります。
工事請負契約書【こうじうけおいけいやくしょ】
工事請負契約書とは、住宅の建設工事や外壁塗装工事を行う時などに、顧客とその工事を請け負う施工業者との契約を記載した契約書のことです。
工事請負契約書を通じて、施工業者は、工事が完了してそれを顧客に引き渡すことを約束し、顧客は、工事が完了して引き渡されたものに対して対価を支払う契約を行います。
また、工事請負契約書には、
- 発注者の氏名
- 請負者の氏名
- 工事内容
- 代金の額
- 支払い方法
- 工事を行う時期や工事が完了する時期
などが明記されており、顧客と施工業者の間で工事に関する認識を共有することができるため、顧客と施工業者の間にトラブルが発生することを防ぐ役割があります。
工事管理【こうじかんり】
外壁塗装工事における工事管理とは、工事を計画通りに進行できるように、工事管理者が工事全体の流れを把握して管理を行うことです。
外壁塗装工事に何らかの問題が発生してしまうと、塗装後の品質や納期などに悪影響がでてしまうため、工事管理を行い、計画通りに進行させるよう努力する必要があります。
工事管理には、
- 原価管理…工事で使用する資材や人件費などの原価と利益のバランスを考える
- 工程管理…納期を守るために工事の工程を構成する
- 品質管理…塗装後に欠陥を発生させない
- 安全管理…工事現場において作業員の安全を確保する
などがあります。
工事原価【こうじげんか】
塗装リフォーム工事における工事原価とは、工事を行うための原価のことです。
工事原価に塗装工事を行う業者の利益が加わることで、顧客が業者に支払う費用が決まります。
工事原価や利益をいくらにするかの基準は、塗装業者によって異なるため、同じ工事内容であっても、すべての塗装業者のリフォーム工事費用が同額になることはありません。
工事原価は、
- 材料費…塗料やローラーなど、工事で使用する材料や道具を仕入れるための費用
- 労務費…工事を行う職人や事務に携わる人への人件費
- 外注費…工事における工程の一部を他の業者に発注した時の費用
- 諸経費…材料費、人件費、外注費とは別の費用(高圧洗浄に係る水道代、洗浄機械のレンタル代、手間賃などの費用)
などに分けられています。
工事検査【こうじけんさ】
工事検査とは、
- 公共工事における工事の実施状況
- 工事が完了した建物の品質
などを確認する検査のことです。
工事検査は、公共工事の設計図や施工過程が記載された書類と工事が完了した建物を照らし合わせ、測量器具や検査道具を使用しながら建物の品質や性能が確認されます。
もし、工事検査で、その建物を利用する人の安全性に問題がある箇所が発見された場合、その公共施設を施工した業者は、補修や改善作業が求められます。
格子戸【こうしど】
格子戸とは、細い角材を縦横に格子状に並べて構成した戸のことです。
格子戸の
- 縦方向の角材は堅子(たてこ)
- 横方向の角材は貫(ぬき)
とよばれ、格子のすき間にガラスや障子が付いたものと、格子のすき間に何も付けていない吹き抜け状態のものがあります。
格子戸には、
- 格子状で構成されているため、格子のすき間から光を取り込むことができる
- 格子のすき間に何も付けていない格子戸は、格子のすき間から風を通すことができるため、通気性を保つことができる
- 風や光を通すことができるため、板張りの戸と比較して閉塞感が生まれにくい
- 格子のすき間や隅にホコリが溜まりやすいため、定期的に掃除を行う必要がある
高所作業車【こうしょさぎょうしゃ】
(画像引用:株式会社タダノ)
高所作業車とは、作業員が高い所で工事、点検、補修などの作業を行えるように、人を乗せて昇降する機能が付いた車のことであり、バケット車とも呼ばれます。
高所作業車には、
- 人が乗って作業を行うのに十分な強度がある
- 作業床を平衡な状態に保つ装置がある
- 最も不安定な状態で5度まで傾けても転倒しない安定度を持つ(アウトリガーがあれば使用した状態で)
- 作業範囲を超えて作業床が操作された場合は自動停止する装置がついている
などの規格があります(参考:安全衛生情報センター 高所作業車構造規格)。
また、高所作業車は、作業床の動作方法によって
- ブーム式…作業床が昇降以外にも伸縮、旋回なども行えるため、機動性が求められる作業で使用する
- 垂直昇降式…作業床は昇降しかできないが、作業床の面積が広いものが多い
などに分類され、運転席がついているかどうかで
- トラック式…昇降装置がトラックに付いており、一般道の走行ができる
- 自走式…昇降装置そのものが走行機能を持ち、一般道の走行ができない
などに分類されます。
自走式高所者業者(画像引用:株式会社アイチコーポレーション)
外壁塗装工事では、仮設足場を家全体に設置して複数の作業員が同時進行で塗装を行うため、高所作業車を使うことはあまりありません。
しかし、
- 部分的な補修であり、はしごでの作業は非効率である
- 屋根が急勾配であるため、仮設足場での作業では転落する可能性がある
- 高層ビルなどの高い建物での作業
などの場合に高所作業車を使用する場合があります。
合成樹脂【ごうせいじゅし】
合成樹脂とは、多くの外壁塗装用塗料に含まれる人工的に生成された化合物のことです。
合成樹脂は、塗料の塗膜を生成する原料であり、塗膜の性能や特徴を左右する役割があります。
合成樹脂には、
- アクリル樹脂…高温でも変色が発生しにくいため、高温の場所に使用する
- ウレタン樹脂…弾性を持つため、割れを抑止する
- シリコン樹脂…耐熱性に優れているため、紫外線や暑さに強い
- フッ素樹脂…耐久性に優れているため、時間が経っても強度が落ちにくい
- フェノール樹脂…耐薬品性に優れているため、アルカリや酸類などの薬品に強い
- エポキシ樹脂…擦れても消耗しにくく、錆びにくい性質を持つため、摩耗しやすい場所や錆びが発生しやすい場所に使用する
- などの種類があります。
合成樹脂エマルション塗料【ごうせいじゅしえまるしょんとりょう】
合成樹脂エマルション塗料とは、主成分の油や樹脂に水を溶かした水性塗料のことで、水性エマルション樹脂塗料ともいいます。
合成樹脂エマルション塗料は、シンナーなどの有機溶剤の替わりに水を希釈液として使用するため、悪臭を持つ気体が発生しにくく、人体や環境に優しい塗料です。
合成樹脂エマルション塗料は、主に住宅内の壁、天井などに使用される塗料であり、
- 溶剤系塗料と比較して価格が安い
- 塗りやすい塗料であるため、素人のDIYでも使用できる
- シンナーなどの有機溶剤を使用していないため、引火性がなく、火気に対する危険性が少ない
- 下地への密着力が弱いため、溶剤系塗料と比較して塗膜の剥がれが発生しやすい
などの特徴があります。
ちなみに、合成樹脂エマルション塗料は、エマルション塗料の内の水性塗料のみをさした言葉なので、有機溶剤で溶かして使用する溶剤エマルション樹脂塗料とは別の塗料です。
合成樹脂調合ペイント【ごうせいじゅしちょうごうぺいんと】
合成樹脂調合ペイントと(SOPともいわれる)は、アルキド樹脂、油、顔料を調合した塗料のことです。
合成樹脂調合ペイントは、耐久性の低い塗料であり、耐久性を高めるために多くの外壁用塗料に含まれている「シリコン樹脂」や「フッ素樹脂」などの合成樹脂は含まれていません。
また、合成樹脂調合ペイントは、塗膜が乾燥するまで16時間以上かかるものが多いため(外壁用塗料は早いもので3時間以上で硬化する)、できるだけ早く硬化させる必要がある外壁には不向きな塗料といえます。
条件が合えば、合成樹脂調合ペイントが外壁塗装工事で部分的に使用されることがありますが、約3~5年以内には再度塗り替える必要があります(外壁用塗料は10年〜15年ほどもつものが多い)。
合成樹脂調合ペイントには、
などがあります。
合成樹脂塗料【ごうせいじゅしとりょう】
合成樹脂塗料とは、人工的に製造されたフッ素樹脂やシリコン樹脂などの合成樹脂を主成分とした塗料のことで、現在、外壁塗装工事で使用されているほとんどの塗料は、この合成樹脂塗料に分類されます。
合成樹脂塗料は、天然樹脂塗料と比較して、
- 施工後の乾燥が早い
- 塗膜の耐久性が優れているため、日光や雨風に長期間さらされても劣化しにくい
- 耐薬品性に優れているため、アルカリや酸類などの薬品がかかっても溶けにくい
などのメリットがあります。
合成樹脂塗料に混合する樹脂が、塗膜を生成する原料であり、塗膜の性能や特徴を左右するため、それぞれの樹脂の特性を十分に理解した上で、塗装する場所や目的に合った合成樹脂塗料を選択することが求められます。
構造クラック【こうぞうくらっく】
構造クラックとは、建物の外壁や基礎部分に発生する比較的大きなひび割れのことです。
構造クラックを放置してしまうと、ひび割れから雨水が侵入して腐食などが発生し、外壁や基礎の内部を劣化させ、建物の安全性に影響を及ぼす可能性があるため、できるだけ早く補修する必要があります。
外壁などに発生したひび割れが構造クラックであるかは、そのひび割れの幅と深さがどれくらい大きいかで判断されます。
- ひび割れの幅が3mm以上
- ひび割れの深さが5mm以上
という条件を満たしていると、そのひび割れは構造クラックであると判断されます。
構造クラックは、
- 建物が地震の揺れや強風による衝撃を受けたため、建物の構造体がずれてしまった
- 基礎部分の劣化、設計ミス、補強材の不足などによって建物が傾いた衝撃で、外壁や基礎部分が損傷した
などが原因で発生する可能性があるため、構造クラックが発生した時は、ひび割れ部分の補修のみでなく、建物の強度計算や施工時の工法の確認なども必要です。
構造材【こうぞうざい】
構造材とは、柱や梁などの建物を支える役割を持つ骨組みに使用される建築材料のことです。
構造材は、地震や風圧などによって衝撃が加わっても、建物が倒れないように支える役割があり、材料には、
- 木材
- 鋼材
- 鉄筋コンクリート
- 石
- コンクリートブロック
構造体【こうぞうたい】
構造体とは、建物を支える柱、梁(はり)、壁、床などの建物を支える骨組みの総称のことです。
構造体には建物を支える役割があるため、雨漏りなどが原因で構造体が腐食してしまうと、建物自体の耐久性が下がってしまいます。
構造体が腐食するまで劣化した場合、大がかりな補強工事が必要であり、予算も手間もかかるため、外壁や屋根の劣化には適切に対処し、雨漏りが発生しないようにすることが求められます。
構造用合板【こうぞうようごうはん】
構造用合板とは、建物の構造で重要な部分に使用される合板のことです。
構造用合板は、どの方向からの力に対しても耐える性質を持っているため、主に木造建築の床や屋根の下地として使用されます。
また、構造用合板は、非常に丈夫な合板であるため、建物の床や屋根の下地に使用することで、建物の耐風性、耐震性、防音性などを高めることができます。
その他、構造用合板には、
- 価格が比較的安い
- 釘を保持する力に優れているため、強固に取り付けることができる
- 木製であるため、外側にモルタルを塗装するなどの不燃処理を行わないと燃えやすい
などの特徴があります。
ちなみに、構造用合板の厚さは、
- 9mm
- 12mm
- 15mm
- 18mm
- 24mm
- 28mm
などの種類があります
後退色【こうたいしょく】
後退色とは、遠くあるように見える心理効果を持つ色のことです。
例えば、後退色の箱と、後退色ではない色の箱が同じ距離に置かれていたとして、離れた所から箱を眺めると、後退色の箱の方が遠くあるように見えます。
色の色相が距離の判断に影響を与えており、青、青緑など寒さや冷たさを感じる寒色系の色などが後退色に挙げられます。
遠くに見えるという効果を利用し、部屋の壁の色を後退色にすることで部屋を広く見せることができます。
光沢【こうたく】
外壁塗装における光沢とは、塗膜の表面が光を受けて発する輝きのことで、艶(つや)と表現する方もいます。
外壁塗装用の塗料には、光沢がある塗料と光沢がない塗料があり、
- 艶有り
- 七分艶
- 五分艶
- 三分艶
- 艶無し(艶消し)
のように、光沢の強さによって分類されています。
光沢がある塗料で外壁塗装を行った場合、
- 塗装したばかりの新築であるようなイメージを持たせることができる
- 艶無し塗料と比較して、耐久性に優れている(艶無し塗料は添加剤が混ざっている分耐久性が低い)
- 光沢は、年数が経つにつれてなくなる
などの特徴があります。
光沢低下【こうたくていか】
光沢低下とは、
- 経年劣化により塗膜の光沢が低下している
- 塗装直後にもかかわらず、施工不良により塗膜に光沢がない
など、本来あるべき光沢がない塗膜の状態のことを指します。
塗膜の光沢低下が発生する主な原因とその対策は以下の表のとおりです。
原因 | 対策 |
塗料に含まれる樹脂が紫外線によって破壊された | 耐候性に優れた(紫外線で劣化しにくい)塗料を使用する |
塗装面が凸凹した状態で塗装を行った | 塗装前に研磨などの下地処理を十分に行う |
塗膜を厚く塗りすぎている | 適正な塗膜の厚さで塗装を行う |
塗料と希釈液の混合する比率が誤っている | 塗料と希釈液を適正な比率で混合する |
塗膜が乾燥中に雨水などの水分を吸い込んでしまった | 乾燥中の塗膜が雨水で濡れないように、塗装後、施工箇所をシートなどで被う |
高日射反射率塗料【こうにっしゃはんしゃりつとりょう】
(引用:関西ペイント アレスクール)
高日射反射率塗料(遮熱塗料ともいわれる)とは、太陽光に含まれる赤外線を大きく反射する性能を持った塗料のことです。
高日射反射率塗料には、赤外線(太陽光の中で最も熱に変換されやすい光)を反射する機能を持っているため、高日射反射率塗料を屋根や外壁に塗装することで、建物の温度上昇を抑えることができます。
高日射反射率塗料のメリットには、
- 太陽光により住宅が熱を持つことを防ぐため、ヒートアイランド現象(アスファルトやコンクリートの建物が太陽光などによる熱をため込むため、外気温が高くなる現象)を和らげる
- 太陽光の熱などによる素材への影響を防ぐため、屋根や外壁の寿命を長持ちさせる
などがあり、デメリットには、
- 他の塗料と比較して価格が高い
- 塗膜の表面に汚れが付着していると、遮熱効果を発揮しにくい
- 扱いが難しい塗料であるため、適切に施工できる業者を探すのに時間がかかる
などがあります。
鋼板【こうはん】
鋼板とは、板状に加工された鋼(はがね)のことで、住宅の屋根や外壁にて雨水の侵入を防止する建材として使用されています。
鋼板には、
- 亜鉛鋼板…鋼板に亜鉛メッキを施したもの
- ガルバリウム鋼板…鋼板に合金メッキを施したもの
などのメッキされる金属による分類や、
- 薄鋼板…厚さ3mm未満
- 中鋼板…厚さ3mm以上、6mm未満
- 厚鋼板…厚さ6mm以上
- 極厚鋼板…厚さ150mm以上
などの厚さによる分類があります。
ガルバリウム鋼板については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
合板【ごうはん】
(引用:株式会社アサヒ)
合板とは、薄い木の板を重ねて作った板のことです。
合板は、木の板の繊維の方向が交互になるように重ねて接着して強度を上げています。
また、合板は、
- コンクリート型枠用合板…コンクリートの型枠に使用する
- 構造用合板…建物の構造に使用する
- 化粧ばり構造用合板…構造用合板の表面に意匠性を持たせるための板を張ったもの
など、それぞれの用途にあった合板があります。
そして、合板には、
- あらゆる方向からの力に対して強い
- 木の種類や重ねる枚数によって、性能や耐久性を変えることができる
- 厚さ、幅、長さなどのサイズの種類が豊富である
- 水分を含んでも伸び縮みが少ない
- 釘の保持力が高い(釘が抜けにくい)
などの特徴があります。
光明丹【こうみょうたん】
光明丹とは、鉛丹のことです。
コーキング材【こーきんぐざい】
コーキング材(シーリング材)とは、外壁に貼り合わせたサイディングボードの間(目地)を埋める弾力性のある材料です。
コーキング材には、サイディングボードが受ける衝撃を逃がす緩衝材としての役割があります。
コーキング材は、
- 1成分型(1液性)…事前に全ての材料が混合されており、目地に注入すると空気中の水分と反応して硬化する。
- 2成分型(2液性)…基本材料、硬化剤に分かれており、目地に注入する時にこれらを混合することで硬化反応させて使用する。
などの種類があります。
目地に注入されたコーキング材は、経年劣化するため、注入後10年を目安に交換などの修繕工事が必要です。
コーキングガン【こーきんぐがん】
コーキングガンとは、サイディングボードのすき間にコーキング材を注入する道具のことです。
コーキング材をコーキングガンに入れた状態でレバー引くことで、先端からコーキング材が出てくるため、コーキング注入作業を素早く行うことができます。
コーキングガンには、
- 手押し式…レバーを握ることでコーキング材を押し出す
- 電動式…電源を入れて、コーキング材を出す
- エアー式…レバーを引いて、コーキング材を出す
などの種類があります。
コールドクラック【こーるどくらっく】
コールドクラックとは、塗料メーカーが規定している施工時の気温を下回る状況で塗装した時に起こる塗膜のひび割れのことです。
一部の寒冷地用塗料を除き、大部分の塗料は気温が5℃未満の状況では塗らないようメーカーに指定されています。
塗装場所の気温が5°C未満、もしくは湿度85%以上である場合、または換気が十分でなく結露が考えられる場合、塗装は避けてください。
(引用:日本ペイント パーフェクトトップ)
コールドジョイント【こーるどじょいんと】
コールドジョイントは、先に打設したコンクリートと後から打設したコンクリートが一体化せず、継ぎ目ができてしまう不具合のことです。
コールドジョイントがあると、そこからひび割れが発生して雨水が侵入しやすくなり、さらにその雨水によってコンクリートの強度やコンクリートを使用した建物の強度が低下してしまいます。
コールドジョイントが発生する主な原因とその対策は以下の表のとおりです。
原因 | 対策 |
コンクリートを混ぜて打設するまでの時間が長すぎた | コンクリートを混ぜたらできるだけ早く打設する |
気温が高い夏場に施工を行ったため、先に打設した箇所がすぐに硬化してしまった | コンクリートの硬化を遅延させる混和剤を混合するなどして、それぞれのコンクリートが硬化し始める時間を揃える |
小壁【こかべ】
小壁とは、和室の内壁において、鴨居から天井までの間の壁のことです。
木口【こぐち】
木口とは、木材を木の繊維が通る向きに対して垂直に切断した時の断面のことです。
腰壁【こしかべ】
腰壁とは、床から腰や窓ぐらいまでの高さの壁のことです。
内壁の腰壁部分(床から腰程度までの位置)に木材やタイルなどが飾ることで、単調になりがちな住宅内の内壁に意匠性を持たせることができます。
腰壁部分の装飾には、
既存の内壁の上に施工することができる
キズや汚れが付きやすい内壁の腰程度までの高さを保護することができる
腰壁部分だけキズが汚れが目立ってきてもそこだけリフォームすることできる
などのメリットがあります。
また、トイレの内壁の腰程度までの高さ部分は、水垢やアンモニアなどの汚れが付着しやすいため、防水性が高い素材を使用した腰壁を施工することで、水拭きするだけで水垢やアンモニアを落とし、壁に臭いが吸着することも防ぐことができます。
その他、ダイニングキッチンとリビングの間にある仕切り壁や階段の手すり代わりになっている壁も腰壁という場合があります。
骨材【こつざい】
骨材とは、コンクリートやアスファルトなどを作る時に使用する砂利、砂などの材料ことです。
骨材をコンクリートやアスファルトに混ぜることで、
- 熱が溜まり、ひび割れが発生することを防ぐ
- 硬化した時に収縮してしまうことを防ぐ
などの効果があります。
コンクリートやアスファルトに混合する場合、骨材は総量の6~8割を占めるため、骨材の品質がコンクリートやアスファルトの品質を大きく左右します。
骨材の種類は、砂利や砂の粒の大きさによって分けられ、
- 粗骨材(そこつざい)…5mm以上の粒が全体の85%以上に含まれているもの
- 細骨材(さいこつざい)…全ての粒が10mm以下で、そのうち85%以上が5mm以下のもの
などの種類があります。
コテ【こて】
コテとは、セメントや漆喰などを建物の壁や床に塗る作業(左官作業という)で使用する道具のことです。
コテは、手で持って使用され、建物の壁や床に塗りつけたセメントや漆喰などの材料を平らで均一にする役割があります。
碁盤目試験【ごばんめしけん】
碁盤目試験とは、金属に塗装を行った際の「塗膜」と「下地の金属」の密着性を調べる試験のことです。
金属用の塗料には、金属の保護だけではなく、その金属に十分に密着するという性能が求められるため、塗料メーカーは製品開発の段階で、塗膜が下地の金属に対して密着性があるかを碁盤目試験を通して確認します。
碁盤目試験は、
- 試験を行う対象物の塗膜の表面に、6本の切り傷を縦と横に付けて、25個の基盤目を作る
- 切り傷で作成した基盤目の上にテープを張り付けて剥がす
という手順で行われます。
テープを剥がした時に、
- 剥がしたテープに塗膜があまり付いていない→下地と塗膜の密着性が高い
- 剥がしたテープに塗膜が付いている→下地と塗膜の密着性が低い
など、テープにどれほどの塗膜がつくかで塗膜の密着性を調べることができるのです。
小屋裏【こやうら】
小屋裏とは、住宅の屋根と天井の間にできる空間のことです。
小屋裏は湿気が溜まりやすい場所であるため、換気を行わないと、住宅の構造部分が湿気により腐食し、住宅の耐久性が下がる可能性があります。
また、小屋裏は熱気も溜まりやすい場所であるため、換気を行わないと、外の熱が屋根を通って小屋裏に溜まり、部屋内の気温が上昇して、冷暖房の効率が低下してしまいます。
上記のような小屋裏の換気不足による弊害を防ぐために、
- 上げ裏(外壁から突き出た屋根の裏側)部分に、穴が空いた板の有孔ボード
- 小屋裏部分の壁に換気口
などを設置する必要があります。
ちなみに、小屋裏は、屋根の下にある空間であるため、
- 屋根の勾配が急・・・小屋裏は広い
- 屋根の勾配が緩やか・・・小屋裏は狭い
というように、屋根の勾配によって広さが変わります。
コロニアル屋根【ころにあるやね】
コロニアル屋根とは、ケイミュー株式会社が販売している屋根材料の商品名であり、現在の日本の主流の屋根材料の一つです。
コロニアル屋根は、セメントに繊維素材を混合して、薄い板状に加工された屋根材料です。
コロニアル屋根は、他の屋根材料と比較して、
- 導入コストが安い
- 軽量であるため、住宅に負担をかけにくい
- 葺き替えが簡単に行えるため、施工期間を短縮できる
- 耐用年数が長い
というメリットがある一方、
- ひび割れが発生しやすい
- 表面にある凸凹のすき間に水が溜まり、カビや藻が発生しやすい
というデメリットがあります。
コンクリート【こんくりーと】
コンクリートとは、砂、砂利、水などをセメントで硬化させた建築材料の一つです。
コンクリートは、
- 圧縮に強い
- 導入コストが安い
- 型枠に流し込んで形を自由に変えることができる
などのメリットを持っており、
- 建物
- 道路
- ダム
- トンネル
などの様々な場所で使用されています。
コンクリートは、やわらかい状態でミキサー車によって作業現場に運ばれ、そこで型枠の中に流し込まれた後に硬化することで使用されます。
コンクリートパネル【こんくりーとぱねる】
(引用:日本合板工業組合連合会)
コンクリートパネルとは、コンクリートを打設する時の型枠に使用する大きさ1800mm×900mm、厚さ12mmほどの合板のことです。
コンクリートパネルは、
- 安い
- 耐水性が高い(コンクリートを流し込んで使用するためウレタン樹脂塗料が塗られている場合もある)
- 表面や形がきれいとはかぎらない(家具用などではなく、あくまでコンクリート打設のためのものとして作られているため表面処理や整形処理がきちんとされていない)
などの特徴があります。
コンクリートブロック【こんくりーとぶろっく】
コンクリートブロックとは、コンクリートを主原料としたブロックのことです。
コンクリートブロックは、コンクリートを箱型に硬化させて生成されたもので、積み上げることで壁、塀などを作る建築材料として使用されます。
コンクリートブロックを積み上げて壁などを作る場合、コンクリートブロックの断面に空いている円形の穴に鉄筋を通してモルタルを充填することで、安価で耐久性の高い壁を作ることができます。
ゴンドラ【ごんどら】
(引用:日本ビソー株式会社)
ゴンドラとは、足場が上り下りする装置のことで、仮設足場を設置することが難しい高層の建物や橋などの工事やメンテナンスにおいて、作業員が安全に作業を行えるようにするためのものです。
ゴンドラには、
- 常設型(本設型)…建物の屋上に常時設置されている
- 可搬型(仮設型)…使用する時に設置して、使用終えたら撤去を行う
などの種類があります。
可搬型のゴンドラは、屋上のパラペットといわれる部分に設置することが多いです。
その場合、パラペット部分が
- ゴンドラの重量を十分に支えることができるのか
- ひび割れや腐食が発生していないか
などを確認しておく必要があります。
コンパネ【こんぱね】
コンパネとは、コンクリートパネルの略称です。